プロローグ
次回から一気に時間が飛びます
うるさい…
昨日、仕事から帰ってきて疲れ切っていた俺は明日が休みなこともあって風呂にも入らず布団に入った
そのため、目覚ましアプリを切れ忘れたかと思い、手を伸ばそうとするが体が思うように動かない
風邪でもひいたかな?
そういえば、何だか体が重いし妙に音がこもって聞こえる
「おめでとうございます、元気な女の子ですよ」
耳をすますとそんな言葉が聞こえた
テレビも付けっぱなしだったかと思いさすがに消そうと目を開けると
俺は抱きかかえられ見知らぬ人達に見られていた
「!?」
混乱しながら視線を動かすと自分の手が目に入った
丸く柔らかい、まるで赤ちゃんの手だ……
そこでやっと理解した、自分が赤子になっていることに
その事実を理解した瞬間、体の内側から不安や緊張などの感情が爆発しまるで赤子のように泣き出してしまった
俺はそのまま抱きかかえられ一人の女性に渡された
視界が歪んでよく見えないが瞳を潤ませながら優しい微笑む彼女が母親なのだろう
「生まれて来てくれてありがとう、あなたは私の天使よ」
深い愛を感じさせるその言葉を最後に俺の意識は薄れていった
かなうことなら夢でありますようにと願いながら