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予約忘れてた。

(´・ω・`)

「・・・ん、いいんじゃない?」

「「「えぇぇぇぇ!!!」」」

一応、国王陛下にお伺いをたてるって事で・・・

姫様に連れられギルマス、騎士団長と共に城の・・・

謁見の間っての?そこに来た。


ボクを護衛にって言った姫様に対しての陛下の一言がさっきのあれ。

めちゃめちゃ軽い感じで「いいんじゃない?」だ。

そんなんでいいの?

どこの馬の骨とも知れない奴だよ?

もうちょっと警戒すべきじゃない?

「へ、陛下!いくらなんでも軽すぎやしませんか?」

と、ボクの考えと同じギルマス?チャラマス?

意外とチャラそうなのは見た目だけ?

「そうです、いくら何でも素性の知れない者を・・・」

と、騎士団長。熊団長?

こっちはまぁ・・・見た目通り?スグいぢけるけど。

「・・・・だってねぇ、アメリアが決めたんでしょ?ならそれで。」

か、軽い・・・ってか緩い?

こんなんでいいの?

「・・・して、お主、名は何と申す?」

「へぁ?み、瑞樹。妹尾瑞樹・・・です。」

「・・・ふむ、瑞樹か。国王として第三王女、アメリアの護衛を頼みたい。どうだ?」

「あ、あの・・・良いんですか?ボクなんかで・・・」

「・・・まぁ、普通なら認めんのだが、アメリアの直感だし?問題ないでしょ?」

「やった!流石お父様!話わかるわぁ!」

「・・・アメリアよ。わかってるとは思うが、ちゃんと面倒見るんだよ?」

え?面倒見る?

なんか動物拾ってきた娘に言い聞かせてるみたいだよ?

「うん!わかってる!!早速色々準備しないと!!瑞樹!行きましょう!」

そういうと姫様・・・アメリアはボクの手を取って部屋を飛び出した。

「ちょ!?まって!姫様!!」

意外と力強い?そのまま引きずられる様に部屋を後にした。



「・・・・」

「・・・・・・」

姫の立ち去った謁見の間には相変わらずニコニコ、へらへら?した国王とギルマス、騎士団長が残っていた。

「・・・陛下、ほんとに大丈夫なんですか?」

普段はのほほんとしているギルドマスターも流石に心配顔だった。

「ん?いいのいいの。アメリアだし。」

相変わらずいい加減な感じの国王。

「・・・それは第三王女だからどうでもいいと?」

表情が険しくなる騎士団長。

「そうじゃないよ。・・・実はね、アメリアのスキルを信じただけなんだ。」

「「・・・スキル?」」

「うん・・・公表してないんだけどね。・・・アメリアはスキル持ちなんだよ。3人の王女の中で唯一・・・ね。」

「「!!」」

驚く二人。それを見て満足そうな国王。

「アメリアのスキル、それはDidoli(選別)とも言われている。自分や自分の周りの者に対して必要な者、有益な者を選別する。」


この世界にはごく稀にスキルという特別な力を持った者がいる。

その種類は戦闘向けのもの、生活するうえで便利なものなど様々・・・

「・・・・スキル。ですか・・・」

「ひょっとするとあの者は娘にとってだけでなく、この国、ユハイルにとって必要なのかも知れんぞ?」

「・・・・」

「・・・・・」

「・・・で?実際、護衛としてやっていけそうなの?彼?彼女?は」

「男です、陛下。まぁ、実際護衛としては申し分ないかと。うちでもトップクラスの騎士を圧倒してましたから。」

「何!?そんな強いの?彼?」

今度は国王が驚く番だった。

「・・・えぇ、見た目はああですが・・・私でも下手をすればかなわないかと」

「!!・・・そんなにか・・・」

真剣な顔で考え始める国王。

「あ、あの?陛下?」

「・・・・いっそ、アメリアの婿にでもするか?」

「「えぇぇぇぇ!!!」」

「面白くなってきた!アメリアはやっぱり面白いなぁ・・・」

のんきな国王だった。


「・・・なぁ騎士団長?どう思う?」

「どう思うとは?」

「うーん、姫様のスキルとか・・・」

いまいち国王の説明に納得のいっていないようなギルマス。

「そもそも選別の基準ってなんだ?」

「姫様から見ての善人、悪人って事じゃないのか?」

よく見ると少し機嫌のよさそうな騎士団長。

「・・・なんで騎士団長はうれしそうなんだ?」

「そう見えるか?」

「あぁ。ちょっと顔がにやけてる。」

「にやけてるっておまえなぁ・・・」

「怖い顔がちょっと気持ち悪くなってるぞ?」

「・・・・」

「・・・ごめん、言い過ぎた。」

「いや、謝るな。余計凹む。」

「すまん。」

「だから謝るなって!・・・まぁ、なんだ。姫様のスキル事なんだが。」

「スキル?」

「あぁ。姫様のことだ、もし悪人だったら絶対に近寄らないし近寄らせない、ってか絶対にそばに置かないんじゃねぇか?」

「まぁ、そうだろうな。」

「でも俺とかお前のところには普通に遊びに来るよな?」

「・・・あぁ、そういうことか。」

「俺もお前も悪人じゃねぇって事だ。俺らは姫様に選ばれた。それがちょっとな、嬉しくてな。」

「・・・確かに。」

「・・・だろ?」

王宮の廊下をにやにやしながら歩く二人であった。



「無、無理です!!」

「どうして?護衛なんだもん、一緒の部屋で常に護ってくれないの?」

いきなり姫様が無理難題を押し付けてきた。

「あの姫様?」

「アメリア!」

「・・・へ?」

「アメリアって呼んで!」

「・・・・アメリア姫?」

「姫はいりません!」

「・・・じゃ、じゃぁ・・・アメリア様?」

「様もいらない!」

「いや、流石に呼び捨ては無理!元の世界でも女の子呼び捨てにした事なんて無いのに!」

「ぶぅぅ、・・・わがままだなぁ、瑞樹はぁ。」

「いや、わがままって・・・」

困って頬をかいているとメイドの一人が助け舟をだしてくれた。

「姫様?流石に無茶だと思いますよ?」

「えぇ?ミリィまでそんな事言うの?」

「それに体面というものがあります。流石に呼び捨ては見過ごせません。」

「ぶぅぅ、しかたないか、それじゃ。あ、そうだ、ミリィ?」

「はい姫様?」

「瑞樹に見合う服を見繕って。それからこの部屋に住まわせるからその様にお願い。」

「はい、かしこまりました。」

「え?あ、ちょっ!」

姫様・・・アメリア様の命令を受け、メイドのミリィは速やかに部屋を出て行った。

呼び止めようとしたが間に合わなかった。

「・・・アメリア様?」

「何かしら?瑞樹?」

「ボク、見た目こんなだけど、男なんですよ?」

「だから?」

「だから?って・・・流石にまずいでしょ?」

「瑞樹は私に何かするのかしら?」

「いや、それは・・・」

思わず顔が熱くなる。多分真っ赤だよね?これ。

「・・・してくれても良いのに。」

「・・・へ?」

「な、なんでも無い!」

「そうですか。・・・でもボク、こんな綺麗な人と一緒じゃ寝られそうも無いんだけど・・・」

「!!」

みるみるアメリア様の顔が真っ赤になる。

二人して真っ赤なままうつむき、暫く沈黙が続く。

「し、仕方ないわね!じゃ、じゃぁ・・・隣の部屋ね!?これ以上は譲らないわよ!?」

ほっ、隣なら良いか。

ホッとしたところでメイドのミリィさんが戻ってきた。

「姫様、瑞樹様の衣装をお持ちしました。」

「ご苦労様ミリィ。あ、あと、瑞樹の部屋は隣にする事にしたので手配して。」

「かしこまりました。では早速、瑞樹様?お着替えをお願い致します。」

「はい・・・あの、ここ・・・で?」

「あぁ、折角だから隣の部屋使って?そこが瑞樹の部屋になるから。」

「・・・じゃぁ、ちょっと行ってくるね。」

そう言ってミリィさんから衣装を受け取り隣の部屋に向かう。

もともと護衛専用の部屋なんだろうね。

アメリア様の部屋と繋がってて廊下に出ないでも済む様になっている。

部屋の中にはかなり大きなベッド、テーブルにソファ、机に本棚、クローゼット・・・

このままで住むのに問題ない?


部屋に残ったアメリア。

ミリィの入れたお茶を飲みながら待つ事にした。

(・・・それにしてもあぶなかったわ。

瑞樹に綺麗って言われた時には押し倒したくなったわ。

き、気をつけないと・・・・だわ。)

「・・・姫様?」

「な、何かしら?ミリィ?」

「・・・お顔が赤い様ですが、大丈夫ですか?」

「ん?だ、大丈夫大丈夫!なんでも無いから!」

「??・・・そうですか?」

「・・・・」


「ちょっと待てぇぇぇぇ!!」

会話が途切れたところで隣の部屋から叫び声が聞こえた。


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