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星空が血を流して
星空が血を流して
人々はそこに願いを託した
神は死に絶え人々は願いを星に託す
星よその輝きを貶めることなかれ
その輝きに人は希望を抱き
星よ永遠に輝きを絶やすことなかれ
その希望は儚く裏切られながらも
星よ永遠の輝きを忘れることなかれ
しかし人々は願いを託す
星よただ輝きとしてあり続けよ
星が血を流した
人よなおも願いを託すのか
星の雫が手の届くところに堕ちてくる
人よなおも希望を抱くのか
人々は星の雫に群がり
人よ信仰心を失ったのか
その味に生の尊さを学ぶ
人よなぜ見るだけに留めなかったのか
人は血を流した星々によりいっそうの願いを託す
星の命はあとわずか
星空のもと人は雫をすすりながら
星々の命はあとわずか
やがて雫すら途絶えて人は生の意味を見失い
星空の命はあとわずか
人は次々にその命を絶つ
さあ最後の日がやってきた
星空が血を流して
人々はそこに願いを託した