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生はどこに表れるか
血を啜りたい
あの溢れ出る紅を
紅い雫を
血を啜りたい
あの紅に魅せられた
僕は一人だ
あの紅が欲しかった
紅の提供者は僕一人
自分のかけらを自分で啜る
紅色に魅せられた
もっと紅が 紅が欲しい
紅い雫を啜っていたい
いつまでもただ啜っていたい
でも僕の体はただ一つ
紅が怖い 恐ろしい
溢れすぎた紅が私の命の減り方を表すようで
死にたくはないのだ
死に近づく実感こそが私を充実させる
死にたどり着こうとしている実感こそが
私の生きる証なのだ
紅が欲しい
血の真紅が
真紅の血が
生を感じる紅の色
それを啜ることだけを追い求めて
いつまでもいつまでも
真紅を追い求めて
笑顔のままに
心の赴くままに
真紅だ真紅
あの輝きこそが望ましい
啜れ啜れ血の色を
生きた証がここにある
啜れ啜れ血の味を
生きる輝きがここにある
啜れ啜れただの真紅を
いつまでもいつまでも啜り続けろ
呪われたようにいつまでも
一心に生きる証を
この身に刻み付けろ