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陽の中で逃げ惑う
陰を感じた
日の当たらぬ場所で
黒く、しかし強く残った陰を感じた
不思議とそれが重苦しい
陽を浴びたい、暗がりから抜け出したい
そう言ってもがいてしかし抜け出せない
ふと陽の光を感じた
眩しい、眩しい、眩しい!
これが私が望んだ光だ!
しかし不思議と不快感がする
待ち望んでいた陽の光に
どこか重い陰の匂いを感じる
それでも陰から解き放たれた
私は自由に生きている
陽の光に踊らされながら
重い陰の匂いに逃げ惑いながら
陽のあるところに陰の匂いがする。陽を浴びているはずなのに少し苦しい。どうしてかと聞いてみたら陰に未だ囚われている自分が見つかる。抜け出したはずなのに囚われ続ける自分が見つかる。