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わたしはだあれ
誰かに私を見てほしい
私の儚い願いです
叶ったことなどないけれど
それでも誰かに見てほしい
空を飛ぶ鳥に願いを託してみる
鳥は常に私たちを見下ろしている
でもきっと私個人の姿は映らない
空の雫に願いを託してみる
彼らは私に触れにくる
けれどもきっと私である必要はどこにもない
誰も私を見てはくれない
私たちしか見てくれない
私個人はどこにもいない
そうして最後にあなたが私を見てくれた
それがひどく嬉しく思えて
私は喜んでいた
でもどこかピントのずれた目を見て
気づいてしまったことがある
あなたの目にも私は映ってないのですね
裏切られたような気持ちになった
結局私はどこにいるの?