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目を開ける
私は静かに叫びをあげる
目を閉じたまま、歌うように叫ぶ
見えてしまう現実から目を背けて
何もない世界に逃げ出す
一度目を閉じた
そしたらどうしてかもう開けない
でも少しだけ知りたいと思った
私は今どこにいますか?
私は今何をしてますか?
そんな問いが大きくなってくる
それでも私は目を閉じている
気になるなら目を開けるだけでいいのに
目を閉じたまま叫びをあげる
そうしてひとしきり叫び続けた後
やっぱり気になるから少しだけ目を開ける
変わらぬ世界に絶望して
眠ったように瞳を閉じた
彼は疲れ切ったのだろう
少し遅れてすいません。ちょっとスランプ気味で。