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欠陥品が願いを歌い
欠陥品が人を信じた
きっとあなたは羽ばたける
私よりも遠くまで
あなたならばいつの日にか
私よりも遠くまでたどり着けるだろう
だから私は思いを託すのだ
「ありがとう」という言葉に
抑えきれない羨望を隠して
私は儚いと知っていながら願うのだ
いつの日にかあなたの輝きが
私のことを変えてくれると
あなたに照らされた私は
いつか欠陥品ではなくなると
でもそんなことは起こらない
だからあなたに願いを託した
あなたの夢を叶えてください
そして最後に私のことを思い出してください
あなたを思った私がいました
それだけで私は十分です
隠しきれない痛みを押し隠しながら
私は涙を隠して、静かに思いを募らせる
私は涙を流した
あなたが私のことを忘れてしまったから
私はとても寂しくて、孤独で
でも笑いながら言いました
「あなたは悪くない
きっともとより叶わぬ願いだったんだ」