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一秒きりの夢の国
どこか知らない場所に行きたい
きっとそこには何にもなくて
遊びに使ってたスマートフォンも
めんどくさい言いながら使ってた紙のノートも
両方ないままそこにいて
でも魅力的な世界が広がってる
何気なく飲んだソーダ水の泡に自分の心が映し出されて
汚すぎる心はしゅわしゅわに押し流されて消えていく
まさしく夢の国
ここにあるのはわたしだけ
ひとりのための夢の国
ひとりっきりの夢の国
でもひとりは寂しかったから
誰かを連れてこようとしてみる
戻った時には消えていた
儚い寂しい夢の国
ここは夢の国
あらゆる現実から切り離された
儚い寂しい夢の国