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あなたを忘れた
「触らないで」
拒絶が心に染み渡る
思えばこれが初めての会話
そして最後の会話もこれだった
僕の心には君の顔が
いつまでも浮かんで離れない
きっと君はそれを伝えても
気持ち悪いとしか思わないだろう
あぁ
でも
まだ願うことが許されるなら
夢の中のあなたとこのまま一生を共にしたい
所詮は高度な自慰行為
笑われても仕方ないし
気持ち悪いとしか感じないだろうけど
自分を寂しく慰める
考えてみれば許可はいらないけど
嫌だと言われても幸せな夢に閉じこもるけど
所詮は愚かな自慰行為
意味も価値も姿もない
あるのはただ満足と堕落
そうしていつか本物のあなたを忘れ去るのだろう
都合のいい相手に成り下がった人形しか
もうわたしは覚えていない