132/400
やくそく
…やくそくだよ…
記憶の片隅に残ってた言葉
どんな約束だったかはもう忘れてしまって
でもきっともうとっくに破ってるんだろうと正直思う
「悪いなぁ。やくそく、忘れてしまって。」
本当に悪いことだと思ってるのか
自分でも少し心配になって
首を振ってその考えを飛ばそうとしてみる
「ダメだダメだ。だいたいキャラじゃないんだよ、こういうの。」
そうは言っても一度根付いた考えはいつまでたっても離れない
しょうがないから気晴らしに外でも歩くか
そんな独り言を呟きながら
玄関に行って靴を履いて
「また今日もつまらない1日の始まりか。」
…やくそくだよ…