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試作詩作  作者: 時雨良明
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空隙

ふと空隙が訪れる

生と生の狭間が

繋がらなかった無数の線たちが

空隙となって訪れる


空隙に飲み干される

感情はつながりを絶たれ

生と生の狭間に全てを奪われる

その生きていない一瞬に全てを


ふと空隙が訪れる

死と死の狭間

その一瞬に人は生きることを悟る

痛みを押し殺した生の輝きを悟る


ふと空隙が、ああ空隙が私の喉元へと迫ってくる

狭間の命が私を無に変える瞬間が

私が永遠に失われる瞬間が

新たな私の誕生の瞬間が

ああ空隙が私の喉元へ









空隙を経て人は変わる。その知覚することすら難しい一瞬に昔の自分は絶え新たな自分へと入れ替わる。それは良いことか悪いことかわからないけれど。

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