2017年4月10日(月曜日)
A君)これが面白いと思う?
B君)微妙?
A君)ですよねー
B君)面白くなるの?
A君)どうだろうねー
只今の時間はグリニッジ標準時で12時41分15秒。
『ラジオ』
この言葉を聞いてリスナーの皆さんは何を思い浮かべますか? と、リスナーと聞いている時点で『これは誘導尋問の類ではないのか?』『あなた馬鹿なの?』と勘繰る人もいるだろう。そんな勘繰りを入れる皆さんに対して私は『YES』と答えよう。
そして、『これはただの質問ではない。市場調査であり、まごうことなき誘導尋問だっ!』と格好良く言ってみせる所存である。
こんなことを言うと、『あなたはラジオ局の回し者?』『馬鹿は否定しないの?』と更に疑いを掛けられてしまいそうだが、その質問に対して私は『NO』と答えておくよ。
私はラジオ局の回し者ではない。
私もあなたたちと同じただのリスナーの一人にすぎない。
つまらない前置きはさて置き、話を先へ進めよう。
さてと、私は馬鹿なのでよく分らなかったのだが、『ラジオ』という言葉の意味を調べてみたところ、この言葉には二つの意味が隠されているのに私は気づくことができた。
『一つの言葉に二つの意味――』
ミステリー小説になりそうなネタでもあるが、この『ラジオ』と言う言葉にはミステリー小説顔負けの言葉の意味が二つ隠されていたのだ。
俺はこのとき思った。
『これは政府の陰謀ではないのか!?』
――と。
百戦錬磨のオカルト好きのリスナーにとっては、この様なみえみえな嘘ネタには食いつくことは無いだろう。
故に私はこんな馬鹿で単純な妄想は横に座っている可愛い彼女にでもプレゼントして反応を楽しもうとプレゼントしたところ、
『馬鹿っ。こ、こんなプレゼント貰っても嬉しくないんだからねっ』
あぁ、全くだ。全く持ってこんなプレゼントを貰ったとしても全く嬉しいとは思わないだろう。
私はそんな彼女の言葉に一抹の不安を覚えてしまった。
『こいつ、頭大丈夫か……?』
いや、ここはむしろこれは俺の頭を不安視した方がいいのだろうか……。
そんな疑問を抱きつつ、バカップルはバカップルなりに楽しみながらこの二つのラジオの意味を私なりに説明したいのだが、その前にこの二つに共通して言える部分があったので、先ずはそれについて軽く説明しておきたいと思う。
この二つに共通した部分を簡単に説明すると、『電波を送信し、それを受信する技術を使った装置』と言った共通部分が上げられる。
これ以上大げさに語るつもりは無いが、ただそれだけだ。要するにラジオと言うのは無線である。その無線を使った『アマチュア無線』と言うものが代表的ではあると思うが、この言葉を聴いてピンとこない方もいるだろう。
だったら、『船舶無線』や『航空無線』と聞いたらどうだろうか。
『ん? これも聞いたことが無い……だと……』
ふむ、それは困ったな。馬鹿な私が賢い君たちに理解できるような説明を考えるとなるとどのような言葉が適切なのだろうか……。
甚だ説明に迷うところではあるが、そうだな。ではこれでどうだろうか。『テレビ』
や『携帯電話』と聞けばご理解いただけるのではないだろうか。この言葉を聴いて更にピンとこない不逞な輩も居るだろうが、これら媒体も言い換えれば『ラジオ』と括っても構わないと思われる。
要するに、これら全てに共通して言えるのが、『無線通信』と言う事なのだ。
強引な例えではあるが、言い換えればこれらテレビや携帯電話も一つの『ラジオ』と言える部分を備えていると言う事である。
だが、テレビや携帯電話をラジオと呼ぶことは無い。電波を飛ばして受信するという基本的な概念は同じなのだが、定義の違いでラジオとテレビは変わって来ている。本来ならここで詳しく記述して説明すべきなのだろうが、その詳しい違いはここで述べること止めておこうかと思う。
冷たいようだが、気になるなら各自で調べてみて欲しい。一から十まで教えられていては人は成長しない。こんなことを言えばブーイングの嵐が聞こえてきそうだが、調べるという行為は、人生において最も大切な行為であり、至福の時間の一つであると私は考えている。
そんな幸福にも似た行為を私が奪ってしまっていいのだろうか……。私はこの件に関して非常に悩み苦しんだ。
故に書かないと言う措置を取らさせてもらおうかと思う。
『人の自慰行為を奪ってまで己の性欲を満たすべきか否か――』
そんな幸福にも似た行為を私が奪ってしまうのが忍びない。物凄く忍びないのだよ諸君! だったら二人で気持ちよくなったほうがいいじゃん? とまぁ、そんなことを言ってみたのは良いが、ラジオとテレビの違いは皆さんが調べるまでもなく単純で明快な違いしかない。
さて皆さん。頭の中でラジオとテレビをよーく思い浮かべてください。ラジオとテレビの違いはなんだと思います?
テレビにあってラジオに無いもの……。
色、形、機能、操作性……そう考えたら直ぐピンと来ます。
調べた私自身も単純すぎて驚きを隠せませんでした。だって『静止画や移動する物体を配信するかしないかの違い』だけって単純すぎ。
皆さん、『なんだよ、たったこれだけの違いなのかよっ!』って怒りを露にして私に詰め寄ってきそうですよね。
『気持ち悪い顔で近づくんじゃねーよっ! 反吐が出る』
答えを聞いたとき皆さんはそう考えると思います。よく考えたらラジオは基本音声だけですよね。
『……』
皆さんの言いたいことはよーくわかります。
『べ、別にあんたのことが気になったから説明したじゃないんだからねっ!』
一人で気持ちよくなるより、二人で気持ちよくなることを目指しましょう。さてと、お決まりのツンデレの言葉を吐き捨て、次にもう一つのラジオの意味を説明したいと思うのですが、これは説明するまでもなく『リスナー』と言えば直ぐ理解することが出来るでしょう。
『DJまたはパーソナリティーと呼ばれる者を擁し、電波を使って様々な情報提供・情報配信を行う媒体』
他にも呼び名はあると思いますが、もう一つのラジオは『ラジオ放送』と呼ばれているラジオのことです。私が始めに聞いた『ラジオ』と言う言葉で、大多数の方がこのDJを要する『ラジオ』をイメージしたのではないでしょうか。
かく言う、馬鹿なこんな私も、こちらのラジオをイメージしたのは言うまでも無い事実となっております。そしてご存知でしょうか、そんな私と同じものをイメージしたあなたたちも私と同じ馬鹿だということをなっ!
『ばーかばーか!』
と、言うのは冗談。
説明を続けましょう。
続いて配信方法についてお話したいのですが、現代ではラジオの配信方法は二通りあると思われる。
先ず一つ目は、これは皆さんがよく知っている配信方法で、昔ながらの電波による配信である。最近は情報の多様性によりその勢いに陰りが見え始めているが、災害や非常時になどで大変よく使われており、また地域のコミュニティーの一つとして活躍しているのではないでしょうか。
電波放送によるラジオの役割は、まだまだ潜在的に需要の大きいものだと私は考えております。
そして、その電波による配信方法なのですが、賢いリスナーの皆さんなら知っていると思いますが、変調方式や周波数帯により、AM・FMと言った単語で区分けされています。
この他にも幾つかの方式で分けることも可能ですが、ここでは割愛したいと思います。
『え? またツンデレのごとく説明するんじゃねーのかって?』
そんなつまらないことは一切しません。
ただ、詳しく分けるとなると、周波数帯を細かく記載しなければ伝わらないかと思ったので割愛します。
この技術は約百年前に確立された技術なのですが、その技術は今でも変わる事がない確立された一つの術となっている。この技術の凄いところは言うまでもないでしょう。
今現在でも多くの電波を扱うものはこの方式を採用していると言って過言ではない。
このように、電波とは今も昔も変わらない配信方法の一つとなっており、この電波を使った配信方法と言うのは、個人で扱う分には難しい問題をクリアーしていかなければなりませんが、使う電波と機材さえ揃えさえすれば、局地的ではあるが、オリジナルのラジオ放送が配信可能となっています。
だが、電波と言うのはノイズに弱く、電波を使って配信する場合、安定して配信する事が出来ないデメリットが付きまとってしまうのは忘れてはいけない事実の一つです。
更に、電波を個人で扱うとなると、規定半径以上の配信は不可能となっており、その距離は約100メートル、それ以上の範囲で電波を飛ばしたい場合は、資格と免許を保有しなければならないデメリットも存在している。
電波と言うのはどちらかと言うと、大規模でお金と人脈を持った企業が使ってきた配信方法ではないだろうか。
このように、電波による配信方法と言うのは、手軽に扱える物とは呼べない代物となっている。もし個人でラジオを配信したいと考えているのならば、二つ目の配信方法を採用すれば良いのではないでしょうか。
この配信方法ならば、電波の弱点を補えるうえに、誰でも手軽にお気楽に配信することが可能となっているのではないでしょうか。
その二つ目の配信方法ですが、賢いリスナーの皆さんにとって既知の事実だと思いますが、あえて説明させていただきたいと思います。
リスナーの皆さんも薄々感ずいているのではないでしょうか、もう一つの配信方法はインターネットによる配信方法です。
これは通称、自己満足放送ネット……いえ、すみません。これはインターネットラジオと呼ばれ、インターネットが使える環境ならば誰しもがDJと言ったパーソナリティーに変身することが出来るのです。
『あなたも今すぐ夢見るめるもちゃんに変身できちゃうよっ♪』
即答されるが如く、『キモッ!』と言うリスナーの台詞が聞こえてきそうですね。
そして自然にこの地球上に住むインターネット環境を持った全ての人がリスナーとして聞いてくれる可能性があるということ、これはまさしくラジオの革命とも言える出来事では無いでしょうか。
その範囲は電波のそれよりも広く、インターネットは地球上のすべてを多い尽くしていると言っても過言ではありません。ネット障害が起きなければ確実に相手に届けることが可能となっています。
インターネットラジオと言うのは、局地的な電波配信よりも多くのリスナーを確保しやすい媒体と言えるのではないでしょうか。この方法においては、資格や免許も必要とせず、必要な機材さえ揃えてしまえば、お手軽に今すぐ配信することが可能です。
これがラジオを放送・配信するための簡単な説明だ。だが、ラジオを放送する上で重要なことがもう一つある。
それは『放送する番組の内容』ではないだろうか。
いくら放送環境を整えたとしても、番組内容が乏しければ、ファンと呼べるリスナーは付かないし、寄って来るリスナーも皆無だろう。
簡単にわかりやすく例えれば、『もてないお前らに、寄ってくる人間などは居ない』ということだ。
あぁ、そうだな勧誘する人間ぐらいは寄ってくるかもだな。
ラジオとは、聞く者が居なければ全くもって自己満足の世界で終わってしまう媒体だ。
そうなると、それは最早ラジオとは呼べないのではないだろうか? 否、それをラジオと呼んではいけない。
私にとってラジオとは、聞いてもらう人が居るからこそラジオだと考えている。一人でも聞いてくれる方がいればそれは立派なラジオである。
番組を愛してくれるリスナーが一人でもいればラジオは救われる。
ここで、ラジオの番組内容がどう言うものかを説明したいと思うのだが、今が戦時中でなければ、放送されるラジオ番組の内容と言うのは、どのラジオ局でも似た様な内容になると思われる。
『パクリ、オマージュ、インスピレーション』何とでも言うがよい!
故に、リスナーの皆さんが、ラジオ番組とはどう言うものかを理解していると言う前提で話を進めさせてもらおうかと思う。
さて、口で説明するよりも、これから流すラジオ番組を聴いてもらいたい。これから流れるラジオ番組は、海鮮高校と言う学校に通う学生たちが制作したラジオ番組の周波数である。
その部活動の名前は『らじお部』――。
この『らじお部』でも、番組の内容と言うのは他のラジオ局とほぼ同じだろう。だが、高校の部活動と言うこともあり、その内容は校内における生徒の些細な悩み事から、人生相談と言った重くて軽い内容のものまで、校内における最新情報等を踏まえて、海鮮高校に通う学生たちから募集し、それを『らじお部』のラジオ番組で放送しようと考えているのだ。
正に局地的な配信を目指すラジオ番組となっている。
配信の方法も電波とインターネットの両方を使い、配信を予定しているとのこと。さらに、今流行のスマートフォンのアプリでも提供予定と言うことみたいだが、この辺りはどうなることやら……。
総括して言えば、流石現代っ子と言うべきところなのかな――。
【ここで一つ、注意書きを書いておきたい。FM放送と言うのは、超短波放送と呼ばれており、60MHzまたは87.5MHzから108MHzの超短波を使用した放送である。日本では、76MHzから90MHz帯を使用しており、らじお部で使用している周波数帯は、FMラジオのそれを遥かに凌駕する周波数帯となっているが、諸々の都合上、ご理解いただけたら幸いだ】
放送時間は昼休みの12時45分から13時00分までの15分間。
そして今の時間はグリニッジ標準時、12時44分50秒――そろそろ放送開始の時間が来たようだな。
チャンネルの周波数は『FMχ1000』――。
さあ、君たちもラジオの摘みを回し、周波数を合わせて聞いてみようではないか!
時は2017年4月10日(月曜日)、時刻は12時45分00秒ジャスト――。
踏ん反り返るほど前置きが長くなったが、らじお部・第一回放送、OnAir――。
『ジジジ……ザザザ――』
「はぁい、皆さん始めましてこんにちは。こちら海鮮高校らじお部ラジオ放送。今日から新しく始まりましたFM海鮮(FMχ1000)『お昼のアンニュイ』――。DJは私、海鳴美奈子事、美奈ちゃんと――」
「はーい、リスナーの皆さん、始めましてこんにちは! 美奈ちゃんの相方を勤めさせてもらいますもう一人のDJ、カッツン事、山中勝男の、僕たち二人のパーソナリティでこのラジオをお送りしていきたいと思いまーすっ!」
ドンドンドン、パフパフパフ。
「さてカッツン。今日からやっと始まりましたねらじお部ラジオ放送――」
「どうしたのですか美奈ちゃん。なんか元気ないですよっ。もしかして緊張しているのですか? 緊張していても今日は記念すべき第一回放送、テンション上げていこうぜ!」
「……お、おうよっ! 任せておけってんだい! 気を取り直してテンションアゲアゲで行きまっしょい!」
「おうよ美奈ちゃん。テンション上げていこうぜ!」
「と言うわけで、リスナーの皆、今日は祝一回目! 記念すべき第一回目の放送! 今日は記念すべき一回目の放送だっ!」
「そうですよね美奈ちゃん! やっと始まりましたよっ! 始まったよ皆あああ! 今日から新しくらじお部の放送が開始されましたよっ! ここまで来るまでどれだけ苦労したか……ほんと長かったですよね!」
『ラジオ開設おめでとー。才×〒"├¬♪(。・_・)ノ☆・゜:*:゜ @medamagadon』
『私もこの日を待ってたよー。おめでとー。@tonarinookusan』
『今日は祭りだ祭りだワッショイワッショイ。@oosakadaisuki』
『お( ̄○ ̄)め( ̄◇ ̄)で( ̄△ ̄)と( ̄0 ̄)う( ̄ー ̄) @omaturidaisuki』
『ほんとにらじお部のラジオ放送が流れるとはなw @followflour』
「うん。ほんとここまで来るまで長かったですよね。言葉だけでは伝わらない喜びもあると思いますが、カッツン、この喜びを言葉以外でリスナーの皆に伝えてみたいと思いませんか!? と言うか伝えましょう! 伝えなきゃカッツンのことなんて嫌いになっちゃいます!」
『くそおおお、ラジオ開設はめでたいが、カツオなんて美奈ちゃんに嫌われちまえってんだい! @flyingstart』
『あぁ、全く同意だ。 @energyheart』
「ちょ!? え!? 突然何を言っているんですか美奈ちゃん!? そんな台詞は台本に載っていないような――。ってやらなきゃ僕の事を嫌いになるの!?」
「うん。言葉以外で喜びを表しないと嫌いになっちゃうぞっ☆」
「こ、言葉以外で!? なんか打ち合わせと全然違う……可愛い顔してえげつない事をさらりと……」
「うん。カッツンなら出来る!」
「いや、まぁ、何も考えてないって……ううう、美奈ちゃんの注文ならやってやる所存ですが、んー難しい注文ですがそうですねー、美奈ちゃんの言うとおり、僕は今、全身で喜びを表したい気分で一杯です!」
「だったらやってみましょう! はいっカッツン! せーの……」
「ちょっ、ええ!? 今すぐ!? 今ここで!? 確かに体で表したいとは言いましたが、ポーズなんて何も考えてませんよ僕!? それに、リスナーさんたちには見えないのでこの喜びは伝わらないかと……」
「大丈夫。このポラロイドカメラで写真を撮ってホームページにアップします!」
「写真をアップするの!? まじで!? 何でポラロイドカメラ!? どこからそんなの持ってきたの!?」
「ほらほら、カッツン。何か喜びのポーズをとってぇ――」
「ああもう……。くそう、……ええい美奈ちゃんの頼みとなればやるしかないっしょっ。ところで、ポーズってのはこうですかっ!?」
「いいですねー。でも、出来ればもう少し右足を上に上げて、左手はもっとこう頭の上に乗せる勢いで乗せちゃって、そいで、ついでに右手はぶらーんと下に力なく垂れ下げてー、後は、表情はエッチな獲物を見つけたときの喜びを表した感じで――笑ってね」
「こ、こうですか……?」
「では撮りまーすっ」
「お、おいっす! で、どうですか……?」
「おおー! 何か意味不明なポーズでしたが、ちゃんと撮影出来ましたので、後ほど部員の三木さんか渡辺君に頼んでらじお部のホームページにアップしてもらいます。どんなポーズか気になる方は是非見てくださいねー」
『美奈ちゃんの無茶振りが激しいw @Holstein_crimson』
『まじで激しすぎwww @Holstein_yellow』
『その前にポラロイドってw ポラロイドって何時の時代だよっ!ww @NoMoney』
『と言うか、誰がカツオの写真なんかを見たいと思うんよw @Holstein_magenta』
『全校生徒の誰もが見たくないと思う画像の一枚だろっw @Holstein_navy』
『それよりも美奈ちゃんの写真をアップしてくれYO!! @minakoFC_No.5』
『カツオの写真なんザ晒し掲示板にでも……。@2channera』
『流石にそれは倫理的にダメだろww やりたい気持ちは分からないでも無いが、自重しておけ。 @saigonoryousin』
「い、意味分からないポーズって美奈ちゃんが指示したポーズなのに……。それよりも美奈ちゃんは撮らない……?」
「私はそう言うのはNGなので――。ごめんなさいっ」
「ええ!? NGって、ファンサービスって言うのも必要なんじゃ……」
「リスナーの皆さん、皆さんは私のリップサービスで我慢してね!」
「ええ!? リップ? リップサービスだっとお!? 美奈ちゃんのその可愛い口でサービスするって事!? 僕もサービス受けてぇえェ!」
「ほんとにもう、カッツンはさっきから何を言っているのですか。私にはカッツンが何を言っているのかさっぱり理解が出来ませんよっ! ほらほら、リスナーさんを置いてけぼりにしてらあかんよー。ほんとしっかりしてくださいね、このスケベ大王さん♪」
『カツオのセクハラ発言きたあああ! @booblefive』
『カッツォ! お前は椎名に100万回殺されろおお!! @1MillionTimesKillLoveYou』
『美奈ちゃんのリップサービスって!!! いくらで買えますか……。@I英語』
『おまっww それ犯罪ww @CrimeCoefficient100』
『先生爆弾発言杉ww @fufofa』
『それよりも俺は美奈ちゃんに諭されたい……。@Comfortデコンフォーと』
『マジで激しくカツオのポジションが野郎には腹が立つのだが? んだよその美味しいポジショ朕ングはっ! まじで俺とまわれっ!! @runlanる?』
『ポジショ朕グっておまっ、お・ち・つ・けw 何言っているのかさっぱり理解できないが、心情は理解できたw @subliminalCulture』
『すまねえ兄弟。ついカッとなってつぶやいちまった。反省してる。 @runlanる?』
「うぐおおお、美奈ちゃん申し訳ない。ああもう……くそう。普段こんな台詞を言う人間じゃないのに、今の僕は緊張しすぎて少し混乱しております。くうう、どうやら浮かれすぎて言って良い事と悪い事の判断が鈍ってきていますねえ……」
「んー確かに何言ってんだこの野郎。私には真意は分かりませんけど、カッツンには色々黒い噂があるんですよね? 意味不明で馬鹿でアホで間抜けで全校生徒の半分から嫌われている噂を囁かれるほどの人なんですよねっ!?」
「うほ。ちょ! 美奈ちゃん! 何を生放送で言っているのですか!? そんな事実無根な噂を信じちゃいけません! 僕は無実! 何もやってない! 美奈ちゃんそんなデマに踊らされないで! 兎に角、記念すべき第一回放送ですよっ!? そんな僕のことを全校生徒に向けて言ってしまったら、明日から僕は全校生徒に後ろ指差されちゃうじゃないですか! じゃなくて……僕のそんなくだらない噂よりも、らじお部の記念すべき第一回放送に対してもっとこう、僕たちの心情を語らいましょうよっ」
「確かに最もな意見ですね。カッツンにしては的確な意見、私は驚嘆の限りです」
「……いや僕だってそれぐらいの事は言えるよ……言えますよ! 言ってやんよっ!」
「んーそうですねえ。……ではカッツン、今の心境は!?」
「……。なんか無理やり言わせた感がプンプンしますが、それよりも心情を語らせてもらえるならば、僕の今の心情と言うのは……」
「よしっ。ズバッと言ってみてください!」
「《美奈ちゃんが目の前に居るだけで僕は緊張してガッチガチなんやっー!》」
『おい、カツオ。お前全てにおいて必死すぎww @boketaratultukome』
『そんな台詞でエコーを使うなよバカw @tinpojiing』
『カツオ、ここでお前が何を否定しても無駄だぞw @bluebare』
『美奈たんもてんぱりスギー。ε≡Ξ⊂ ´⌒つ´∀`)つ @orehatensaida』
『カッツン。爆発しろ!! @katuobakuhatusiro』
『カツオ。明日キサマノ机ニイタズラシテヤル! @microSD』
『忘れるなカツオ! 我々全校生徒はお前のテキダってことをなっ! 卒業するまでお前を我々は赦さない。 @minakoFC_No.8』
『カツオ……いつかお前はその報いを受けるダロウ。覚悟しておけやっ! @tekitoki』
「そうですねえ、カッツンは昨日から色んなところがガチムチでしたもんね!」
「ちょっ美奈ちゃん、ガチムチって……そんな言葉を美奈ちゃんが言っちゃダメだよ」
「えへへへ。ごめーんね」
「ほんともう可愛いんだから。僕はね、本当もう、今日と言う日が待ち遠しくて……思い出すだけで……ああ、なんや目の前が滲んで前が見えないでえ、っちくしょう! 何でやろうね……思い出すだけで涙が溢れてきますよ……」
『カツオ、もっとボケろ! 普段のボケ力を見せろや! @boketaosuna』
『美奈ちゃん。カッツンの何処の何がガチムチなんだよw @boketaratultukome』
『カツヲ。キサマノ目カラ涙スラ出ナクシテヤル! @katuohawarewarenoteki』
『オ前ノ目カラハ血ノ涙ヲナガサセテヤンヨ!! @WitchManPlus』
「そうですよねぇ。ほんと、私たちが入学してからここまで来るまで一年……長かったですよね。ほんと少ない部員で良くここまでがんばってきましたよね」
「ですよねぇ、本当に長かった! らじお部を創設して、部員集めて、機材集めて――なんやかんやで一年経って……、気づいたら僕たちは既に高校二年生――こんな風に本格的なラジオ番組として活動するのは今日が初めてなんですよね!」
「ですよ、ですよー。部員も五人と他の部活動と比べて少ないですが、皆元気だけが取りえな部員達ばかりとなっています。特にカッツン! 君は元気だけがとりえだぜ!」
「おいおいおーい。元気だけがとりえって! いや、まあ、僕はそうですけども! と言いますか、僕から見たら他の部員は元気が無――」
「高校生は元気が命! ですよね、リスナーの皆さん! 私たちらじお部と一緒に青春を謳歌しましょう! おー!」
『Yes,Ma'am×全校生徒』
『つか美奈ちゃん、カッツンのセリフにモロ被せてるしw まぁカッツンのセリフだから良いけどw @minatanhaahaa』
『最後までセリフを言わせないとはw Good jobです。 @minakoFC_No.100』
『テンパリ杉ww @tententenPA』
「み、美奈ちゃんがそう言うと周りの元気のない野郎共も元気になりますよね! 特に下半身とかが……じゃなくてー! 流石海鮮高校の人気者! ミス海鮮! 彼女にしたい女子ナンバーワン!」
「きゃははは。そんなお世辞を言っても何も出ませんよー? でも、カッツンは相変わらず私に対してお世辞が上手い人ですよねー?」
「いやぁ、それほどでも……じゃなくて! お世辞じゃないよっ!? これはお世辞じゃない! 本心だっ。True feelings!」
「ふふ。そう言うことにしておきましょうね。それで私はね、今日、自分の夢見ていた世界に一歩近づけた気がするんです」
「おお!? と言うと、それはどういった夢なんでしょうか?」
「私の夢はラジオのDJになる事……、リスナーの皆に勇気を与えられるようなDJになりたいのです」
『美奈ちゃんなら良いDJになれるよっ! @minatanhaahaa』
『↑変体は土へと帰れっ! @minatanhaaahaaa』
『上の奴、aが一個多いだけでお前も変体じゃねーか!w @bananahaoyatu』
『どいつもこいつも浮かれ過ぎ! @jinseiageage』
『ドイツもコイツモ……馬鹿男子どもが。 @fujoshi_no.9』
『だよねー。キモイ男子オオスギ。 @fujoshi_no.1』
「やっぱり何時聞いても美奈ちゃんの夢は素晴らしい夢ですよね。部活動とは言え、夢見ていたDJへの一歩を踏み出した……感慨深いです」
「本当にそうです。でも、まだまだこれからです! まだ始まったばかりです。精進しますよー」
「そうですね。美奈ちゃん、僕と一緒に精進して行きましょう!」
「断る!」
「うええ!? こ、断るって……しかも即答かい!」
「ふふ。じょーだん。カッツンも私と一緒にがんばりまっしょい♪」
「っつぉ!? も、もちろん喜んで!」
『……何この殺意沸くシーンは……。 @FaceOfForce』
『部活動にかこつけて、美奈ちゃんと二人っきりでしかもラジオの電波に乗せて公開イチャイチャするとはな……。この忌々しい糞がつおがっ! @orFox』
『こんな手で美奈ちゃんと一緒になるとは……。策士だなエロガツオ……ふざけろくそがつおがっ! @erorapper』
『やった肛門勝ちってことか? フザケロ。@dragonknight』
『羨ましいシチュエーションだな……。フザケロ。@minatanhaaahaaa』
『誰かカツオに呪いを明日に向かってぶっカケロ……。@jujuju』
『誰か奴を焼却処分シテクララ……。 @jejeje』
『あの糞忌々しいカツオの顔面に棘入りパイでもクララ死体……。 @jojojo』
『オイ、上の三馬鹿、何炒ってるのかわからんぞww @joudanhayosio』
「ところで、カッツンにとってDJと言うのはなんなんでしょうか?」
「僕ですか? 僕にとってのDJですか……んーDJですか――僕にとってDJって言うのはそうだなぁ……」
「さてさて、カッツンの無駄話は時間の無駄なので、リスナーの皆さん、早速話を進めていきましょうね。では、今日のテーマを早速――」
「って、ええ! 僕の話が無駄話って! と言うか、僕まだ何もDJについて喋ってないですよ!? 話しを振っといて酷い――。そうじゃないそうじゃない。その前に美奈ちゃん、先ずは投稿の仕方の紹介しなくちゃっ」
『カッツン、無残w ザマーMIROカツオ! @followflour』
『カッツンの話を無駄話とはこれ如何にw @FaceOfForce』
『美奈ちゃん大暴走w @toiletDoor』
『美奈ちゃん、ドンマイ。(..、)ヾ(^^ )ヨシヨシ @Y保険』
『保険の先生キターぁぁ。俺は吉名先生の事が好きだー!!チュ(゜・^*) @toshiuedaisuki』
『ごめんなさい。先生と生徒の垣根、私には越えられないわ。 @Y保険』
『ザマーミロッ見事轟沈ww×全校生徒』
『ザマーミロ糞餓鬼ィィッ! 私が愛する吉名先生に告白するなんザ100万年早いんだよ! 身の程を知れ、身の程を! @F体育-2』
「あ、ああ、そうですね! うっかりしてましたっ。てへへ」
「ほんとにもう、美奈ちゃんはおっちょこちょいなんだからっ」
「えへへ。ではでは、気を取り直して紹介したいと思いまーす」
「はーい、気を取り直してお願いします!」
「えーと、海鮮高校らじお部『お昼のアンニュイ』の各コーナーへの投書の投稿方法なのですが、らじお部のメールアドレス『kaisen.high.school_radio_club@kaisen.co.jp』
宛てにメールを送ってもらうか、もしくはらじお部特製『らじおボックス』に投書を投函してくださればOKです」
「ちなみに、らじお部特製『らじおボックス』は、今日から職員室前に置かせて頂いております。みんなの投稿待ってるぜ!」
「それからリクエスト曲の応募方法ですが、らじお部のホームページにある、リクエスト掲示板に書き込みをしてもらうか、もしくはらじお部特製の『らじおボックス』に投函してくださいね。その場合、一言分かりやすく『リクエスト曲おねがいしまっーす』
と書いておいてくださいね。掛けて欲しい曲名も忘れずに書いておいて下さいね。なお、ファックス及びはがき、ツイッターでのリクエストや応募は受付はしておりませんので気をつけてください」
「気をつけろよ皆! それから、雑談掲示板も設置してっから、つぶやく以外でも学校で気になる出来事があったら気軽に書き込みしてくれよなっ! 投稿待ってるぜっ!」
『もって行くピョーン。@pyonpyon』
『俺も俺も俺もおれもおれも持っていくぜっ。@oreoreoreo』
『OK同士。俺も投稿するYO! 学校なだけに登校! 投書を投稿! @hentairapper』
『お前黙れww @MyNameisPierrot』
『美奈ちん。私、パフュームが聞きたい^^v @perfumelovelove』
『↑。ツイッターでリクエストの応募は受け付けておりません。ルールを守れやゴミがぁぁあ!! @kaisen.high.school_radio_club』
『ちょっww ら・じ・お部ww @chopperMountain』
『誰だよつぶやいている奴はww @PTabet』
『そりゃもちろんベーコンしかいねーだろw @mimo_tanaka』
「んーと、それから、放送時間中に読めなかった質問などの投稿は、出来る限り後日改めてらじお部のホームページにて掲載、回答しておきます。皆さん、放送中に読めなかったらごめんなさい」
「無論質問は回答できるものだけやでー! 卑猥な質問や、良俗に反する質問にはお答えする事はありませんのであしからず」
「あははは。カッツンが言っても、誰も信じてくれなさそうなので、私が改めて釘を刺したいと思います」
「ちょ、ちょっと、誰も信じないって……ぼ、僕は皆にドンだけ信じられてないんだよっ!? マジで!? それってまじなの!? それ何処の誰のソース!?」
「それは、わ、た、し……ふふ」
「ふう……、そいつぁまったく反論できねーぜ!」
『カッツォ……誰もてめーの言うことなど信じぬわっ! @65%OFF』
『だってカツオだもん。 @19$50cent』
『嘘や法螺を言う奴ではないが、エロネタを言わないカツオなんてカツオじゃねーし。お前の場合言って何ぼだろ?w @eronetabanzai』
『そりゃちげーねーわな。 @69daisukionna』
「そう言う訳で、《みんな、エッチな内容は絶対にダーメ。めっ!》ってことで、ルール厳守でお願いしまーすっ」
『(゜ロ゜;)エェッ!? @redtiger』
『Σ ゜ロ゜≡( ノ)ノ エェェ!? @bluebare』
『∑( ̄Д ̄;)エッ!? @purpleへ伊豆』
『ヒイィィィ!!!!(゜ロ゜ノ)ノ @sugarRabbit』
『なん……だと……。 @yellowmonkey』
『おい、何言ってるかさっぱりわからねーが、今何が起こったのか俺にはさっぱりわか
らねーぜ……。誰か解説して暮れエロイ人!! @pumpkinHead』
「ぶっほぁぉ!? え? ええ! えええ!? 今のエコー、ものすっごいエロかったのだが……ちょ、お前ら誰か録音!! 誰か録音してね!?」
『……美奈ちゃんの可愛さに、男子生徒全員が吐血で倒れそうです。×@男子生徒全員』
『……教員一同も貧血で倒れそうです……吉名先生HELP。×@男性教員一同』
『……女子生徒も美奈ちゃんの可愛さに興奮して倒れそうです……。×女子生徒全員』
『前もって言うのがわかっていたなら録音は可能だったが、まさか不意打ちであんな台詞が来ると花……。何たる失態。何たる敗北。今日は会議がずれ込み録音準備ができなかったのが敗因。明日以降会議のあり方を見直さなければな。よし、今日の放課後、全教員で今後の会議のあり方会議したいと思う。 @校長』
『こうちぅぇ……。あんた仕事しろよww @MoroOutGirl』
『もろアウトだろww 丼だけファンシーな校長だw @lovelyISpretty』
「うひー。さっきカッツンがエコー使ってたので私も使ってみたくなって使ってみたのですが……、これは思った以上に恥ずかしいですね!」
「いやいやいやいやいやいや、美奈ちゃん自分でエッチな内容はダメって言っておきながら今のエコーは物凄くエロかったんですが……。自重しろって言っている本人が自重できて無いって! これって本末転倒じゃね……!? だが美奈ちゃんが好きな俺にとっては美味しい展開……録音さえ出来てれば着信音にしたり……他にもあんな事に使っ……くそぉおおおおお! ロックオーーン!!! 俺のハートを狙い打ってくれぇえええええ!」
『せいぜい弓道部の部長にでも打ち抜かれてろ。@yumitukai♀』
『弓もいいが、陸上部の槍投げのほうが致死率が高いぞ。@nageyarikun♂』
「カッツンの意味不明でどうでも良い与太話は、プール脇の普段使われていない古いトイレにでも流しちゃって、私は気を取り直して次へ話を進めたいと思います」
「よ、与太話って……、ぼ、僕の話は男子生徒を代表した声であり、思春期の男の子にとって普通のセリフ! なんと言うかさ、ほら、さっきのセリフ普段の美奈ちゃんらしくなくて良かったし……ほら、心が凄く浮つくって言うのかな、凄く砕けた感じで新鮮だったんだよっ!」
「……」
「み、美奈ちゃん……?」
「もうもうもう、リスナーの皆、カッツンが私を虐めるよぅ……」
「ちょちょちょっ! ちょーっと待って! 違う虐めてないっ! 決していじめてなんかいない! 大好きな美奈ちゃんを誰が虐める!? って、美奈ちゃんがそんなこと言ったら多分僕は明日から全校生徒に殺されてしまうよっ! リスナーの皆誤解しないでくれェェェェェ!! 僕は決して虐めてなんかいない!」
『はっはっは、山中勝男山中勝男山中勝男山中勝男山中勝男山中勝男……。@LANScot』
『ノロイコロシテヤルノロイトロシテヤルノロイコロシテヤルノロイトロシテヤルノロイトロシテヤル……。@PopupMagic』
『ピーガガガガ……。@MimiGA!』
『デデンデンデデン……。@TamiSister』
『ミンチにしてやろうか……それとも挽肉にしてやろうか……。よーし決定! お前はブロック肉に加工して魚の餌にしてやる! しかも鰹のなっ! 共食いだよ共食いっ! あはははは! @ChiraGA!』
『山中勝男、貴様ノ最後ノ晩餐ハ何ガイイノカナァ。鰹料理ガイイヨネ。共食イダヨ共食ゥゥィィ!! @TeBitch!』
「海鮮高校らじお部のツイッターも今日から開設していますので、沢山のフォローお待ちしております! カッツン。気を取り直してアカウントの紹介お願いします! お願いしますったらお願いしまーすっ」
「さらっと次へと進めるその精神……、美奈ちゃん……逞しくなったよね……」
「カッツンお願いしますっ!」
「は、はいぃぃ! えと、らじお部のツイッターアカウントは『@kaisen.high.school_radio_club』となっています。是非リスナーの皆さん、フォローしてみてください。よろしくお願いします」
「カッツン、紹介ありがとう。――おおお、皆一杯つぶやいてくれてるみたいですね、ありがとう! 何時の間にかフォロワー数も全校生徒と教員の方々がフォローしてくれているのかな? 凄い数になってますねぇ。時間があれば後でどんな方がフォローしてくれたのかを確認してみたいと思います」
「確かに凄い数……。確かに誰がフォローしてくれたのか気になるところですね。と言う訳で皆ありがとう! ってか学校の皆はツイッターやってんのかな?」
『この日のためにアカウント取ったYO! @minakoFC_No.56』
『同じくこの日のためにアカウントを取りましたよ。ふふ、昔とはだいぶ部活動と言うあり方も変わりましたよね。でも、例え時代が変わって部活のあり方が変わったとしても、先生たちは生徒を応援しますよ。 @S地理-1』
『若いと言うのはやっぱりいいね。私も他の教員に負けずとこの日のためにアカウントを取りましたよ。 @T数学-3』
『先生たちもかなりノリノリだなw @SoMan』
「それではカッツン。――せーの!」
「沢山の投稿、投稿、お待ちしておりまーす!」
「沢山のリクエスト、投稿、お待ちしておりまーす!」
『息合ってねええええww @lemonネード』
『グダグダ杉w @hashtaber』
『君らこれって大事な場面だろ?w 息合わせろYOっ!! @GlassesHopperWomen』
「ぅ……美奈ちゃん……」
「カッツン……私たちって、息合わないよね」
「……も、もう僕に一度チャンスを!!」
「やり直す時間が無駄なので、それではリスナーの皆さん、沢山のリクエスト、投稿お待ちしておりまーす」
「ちょっ、り、リクエスト投稿待ってます! 待ってます……前向きに待ちたいと思います……」
『ぉぅぃぇー。@kakokeinonioi』
『リクエスト。チェッカーズの【涙のリクエストー】 @checkerzoo』
『お前寒いぞ。 @bokegainoti』
『リクエストと言ったら、【ZARDの負けないで】が聞きたい。 @drazzard』
『イイネー。負けないで、もう少し――。 @makeinu』
『お前すでに負け犬じゃね? @jinseimakeinu』
『テラワロス。 @bakanamakeinu』
『三馬鹿キタコレ。タ━━━・(゜∀゜)・∵━━━.ン!!!! @yoninmenomakeinu』
『――俺ぁ、つっこまねーぞ!! @boketaratultukome』
『美奈ちゃん美奈ちゃん。もれの投書読んでクレー射撃だピーン ( -_・)σ ‥…---------- ・ ◎ @flyingstart』
『(n‘∀‘)η .+ 投稿!! @yooyooyooyoo』
『ベーコンの反応がないなw @kakokeinonioi』
『リスナーの皆さん、リクエストはツイッターではなく、メール及び、リクエスト掲示板もしくはらじおボックスに投函からお願いします。@kaisen.high.school_radio_club』
『えらい普通な反応だなベーコンw 先ほどの勢いは何処へ行った! @EndOfTheNight』
『おうけい兄弟。リクエストは掲示板で投稿! 美奈ちゃんは僕たちの灯光! 教頭の頭は既に頭光! @checkerzoo』
『私はズラじゃない! ずらじゃねーズラッ!! @教頭』
『……ZURAズラあ……。@checkerzoo』
「皆、一杯投稿してね! 皆の投稿が海鮮高校らじお部を盛り上げマース!」
『美奈ちゃんの甘い声、大好き!( 。-_-。)ε・ ) チュッ×全女子』
『女同士で……。俺たち男子生徒だって、美奈ちゃんの事が好きだ!×全男子』
『腐れ男共がっ! 汚らわしい目で美奈ちゃんを見るなっ! 特にカツオ!×全女子』
『ああ、女子共。その意見には同意せざる終えないんだぜ?×全男子』
『クタバレカツオ!×全校生徒』
「ええと、そう言う訳で、ここで一曲お送りしたいと思います。僕の独断と偏見で、リクエスト掲示板から一つ、ラジオネーム『阪神ファン一筋50年』さんからの書き込み、【らじお部放送開始おめでとうございます。そして今年の阪神は優勝だ! そして私は今年で定年退職です。定年後、人生の路頭に迷いそうで怖いです】――。んーこのコメントは熱いですね! そしてお疲れ様でした真弓先生! 是非、早く定年後の第二の人生が見つかるといいですね! それでは『六甲おろし(3分21秒)』、聞いて下さい」
『本名出したらラジオネームの意味ねーじゃんww @itinenseidaihyou』
『阪神ファンと言えば一年の社会科教師! @PerfectDancing』
『真弓先生40年間お疲れ様でした! @MyNameisPierrot』
『カッツン名前暴露しとるしww @SincarBell』
『カッツンの選曲渋すぎ! @KingMother』
『キター!! 六甲おろしいい! @himarayanooishiimizu』
『校内で大合唱ww 皆歌いすぎ! 俺も歌ってるけどなw @hansinfant』
「おーう、おーう、おうおう! はーんしーんたいがああーす! ふれーふれっふれっふれー!」
「カッツン、歌いすぎですよう。もう、聞いてる私が恥ずかしいじゃないですか……」
「ええ、大変失礼しました。ついつい僕も歌ってしまいました。最後まで曲を流したいところでしたが、時間も時間なので一番だけでしたが、『阪神ファン一筋50年』さんからのリクエスト曲、『六甲おろし』でしたー」
「リクエストありがとうございました。リスナーの皆さんからの投稿、ドシドシお待ちしておりまーす」
「そうですね、皆さんの熱い投稿お待ちしております。皆さん気兼ね無く投稿してみてくださいね。えぇとでは、早速次へと進めたいと思うのですが――、今日は第一回目と言うこともあり、各種予定しているコーナーは明日から始めるということで、今日は僕たちパーソナリティーがのらりくらりと与えられたテーマで雑談を繰り広げたいと考えております。そしてそのテーマを皆さんから募集してたんですよね? 美奈ちゃん」
「うんうん、そうなんですよね。私たちらじお部は今日語るテーマを皆さんの方から募集させていただきました――」
「んー、僕はちょっとわからないんですが、なんか沢山応募がきてたんですよね?」
「そうなんですよリスナーの皆さん! 吃驚する数が来たんですよ? 聞いて吃驚しないでくださいよー、応募総数はなんと1000通! 1000通ですよっ!?」
「い、いっせんつう!? なんすかその数!? いやまぁなんと言うか……凄まじい数の応募ですが、それだけの数だと選ぶのに時間が掛かったんじゃ……?」
「もちろん、選ぶのに物凄く時間は掛かりましたよー? カッツンを除いた他のらじお部の四人で一生懸命選びましたよー? カッツンは居なかったですよねー? 一体何処へ行っていたのやら」
「も、申し訳ないです……。とある先生に呼び出しを食らってしまい……永遠と思える時間で説教を食らう事二時間……、くっそ今も思い出すだけでも腹が立ってくる! 美奈ちゃんと合える時間が二時間も損したんだぞ!? 二時間! 恋心を抱く人間が二時間も好きな人と会えないのがどれだけ辛いか! その二時間がどれだけ愛おしいか……あのエロバット野郎が……絶対報復してやんよ――」
『カツオ、お前心の声が漏れてるぞww @2-B♂.No21』
『エロバット……? @SummerBelieveBargain』
『エロバットといえば、どうせFだろ? @ZombieGirl』
『Fしかいねーな。@ButterflyQueen』
『エロガッパじゃなくて、エロバット? @1-E♀.No38』
『直結厨ってこと。後は自分で考えろ。 @ButterflyQueen』
『誰か、Fを懲戒免職に出来ねー? @Miss.ssiM』
『よっぽど問題を起こさない限り、もしくは問題が表面化しない限り懲戒免職は無理じゃね? @ZombitGirl』
『だよなあ……。 @Miss.ssiM』
『色仕掛け……? @SiroBox』
『それではリスクが大きすぎる。色仕掛けを仕掛ける人物も最悪退学処分を覚悟しなければなるまい。却下だ却下! @生徒会長』
『だな。誰かの犠牲のうえに成り立つ成功は、成功とは呼ばない。 @Producer.X』
「なーんだ、呼び出しを食らっていたんですね。ふふ。てっきり私は、今日話すテーマを選ぶのが面倒なのでバックレたのかと思っていましたよ」
「そんなことは致しません! せっかく美奈ちゃんと会える時間だと言うのに! 僕は美奈ちゃんと会える時間を一秒たりとも無駄には致しません!!」
「ふふ。何処の政治家の台詞ですか。でも……そう言われると、嬉しいですね」
「ふぉぅ!? ふぉおおおおおお……! おぅ、おぅ、おぅ!?」
『カッッツォォォ!! お前覚えてろよ!? Fの存在を消す前にお前の存在を消してやんよっ!! @SquidSquare』
『オイ、ダレカ、カツオの存在を今すぐ消してくれやぁあぁ!! @PineHillYouki』
『くハぁぁぁ停学処分なんぞ生ぬるうぃぃ!! てめーなんぞ退学処分じゃああ山中ッあああ!! @校長』
『校長……。このつぶやきを見た教育委員会からあんたが懲戒免職の処分を受けかねないぞw @PieO2』
『その問題については無問題。教育委員会は私の手駒だっ! @校長』
『こ、校長……、あ、あんた一体何者なんだっ!? @PieO2』
「あははは。カッツン喜びすぎ。言葉になってませんよ」
「も、申し訳ないです」
「ふふ。やっぱりかっ積んで面白人。さてさて、私たちらじお部は、その応募されてきた1000通の中から今日語るテーマを一つ選ばせてもらいました」
「そ、そうですよね……募集していましたよね。選んでましたよね。美奈ちゃん、今日話すテーマの紹介をお願いします」
「はあい。了解です。はい、ええ、今回語るテーマなのですが――」
「ああ、そうそう、僕はそのテーマ選びに参加できなかったのでどんなテーマが選ばれたのかは知らないし、僕はまだ今日のテーマを知らないんですよね。部員に聞いても何故か教えてもらえなかったんですよね。皆無視するんですよ? おかしいよなぁ……」
「なんとなんとなんと、このテーマはらじお部全員が満場一致で選んだテーマ!」
「ま、満場一致……だ、と……? 一体今日のテーマはなんだと言うのだ……!?」
「応募総数1000通の中から選ばれたそのテーマと言うのは……」
「え、ええ……、そ、そのテーマと言うのは……?」
「今日のテーマはなんと、『鰹のタタキ』です! 1000通もあったのにこのテーマだけで582票も集めてたんですよ!?」
「ぶほっ!! な、なんでやねーん! しかも582票!? 鰹のタタキが582表も集めたの!? ドンダケー!」
「ほんと皆、鰹のタタキが好きなんですね。へんなのー」
『カッツン叩きキタコレw @katakurikoumexexexe』
『かつおのたたきワロスw @torinokaraagedaze』
『おーい磯の! @checkerzoo』
『それ鰹違い! @tulipCandy』
『ワロス @ParadiseSeaWorld』
『ザマーミロカツオ!!! この際お前を叩いてやんよ!! @SlutTijojo』
『俺らがぶった切ってやんよ!! @SuiteTemperance』
『ってか、カツオのタタキをテーマに応募した奴誰だよw @SpiralEdge』
『相当この状況に腹を立てている奴等の犯行だろうなww つか全校生徒の約3分の1がこの状況に腹を立てているということか?w @BondsBeCarefull』
「ちょっとちょっとちょっとちょっとっ! 今日語るテーマに物凄く悪意を感じる気がするんですが! これは気のせいじゃないよね!? かつおって僕の事!? 僕を叩いてどうするの! いや、ちょっそれよりも記念すべき第一回目のテーマが凄い地味な気がするんですがいいの!?」
「あははは。被害妄想ですよん。テーマの鰹は魚の鰹ですよぉ? カッツンとは字が違うじゃないですかー。ほらほらほら、丁度良いじゃないですか、カッツンは鰹のタタキで何か思い出になるエピソードはありませんか?」
『無理やり話を持っていく美奈ちゃん。ワロスw @bokunopress」
『カッツンも動揺しすぎじゃね?w @tenisunojouousama』
『凸凹コンビだなコレw @konbiniheikouzo』
『二人ともてんぱり過ぎw @mickmikuJaguar』
「うぅぅ……、んーだったらいいのですが……。そうですねぇ――鰹のタタキかぁ。んー鰹のタタキって言えば……ああ、そうだ。そう言えば昨日僕の父親が接待で鰹のタタキを食べて来たと言っていたんですよ」
「ほぉぉ、めっちゃタイミングいいですね。しかも接待ですかっ!? 響きが卑猥ですねぇ……」
「卑猥っておいおい。美奈ちゃんはどんな接待を想像しているんですかっ。あっはっは」
「ええーそうですかー? 言葉って難しいね! いひひ」
『美奈ちゃんの笑い声、可愛い過ぎ! @RoseMarySweets』
『はにかむ笑顔が想像できるわ~。こっちまでいひひってなるね! @SkySunflower』
『ほんと、全校生徒に大人気だな、おい! @SweetBasil』
「それでね、親父が接待で鰹のタタキを食べながら上司に肩を叩かれたと言っていましたが、どう言う意味なんでしょうかね? もしかして、これが巷で噂の親父ギャグという奴なんでしょうかねぇ。美奈ちゃんはなんか分りますか……?」
「んーどう言う意味なんでしょうね? ちょと私には解らないなぁ。リスナーの皆さんで誰か分る人は居ないですかねぇ。誰か解る人――ふぉぉツイッターで反応がありますが……」
「えと、美奈ちゃん。良かったら何か読み上げて見て下さい」
「んーと、ええとですね。――『みっくみくじゃがー』さんのつぶやきですが……」
『それリストラだろ! @mickmikuJaguar』
「あははは。ストレートですね――。みっくみっくじゃがーさん以外のツイートでも様々な反応がてますね。読んでみると面白いですねー」
『でも接待で肩たきってありえなくね? @orehatensaidaxata』
『禿同 @bakanamakeinu』
『接待じゃなく、安い居酒屋で上司と呑んでたとかじゃねーの? @jousihajosijanai』
『酔っ払った上司のギャグだろギャグ? @tosiueLove』
『ブラックジョーク! ドーン @BlackJokeSpark』
『でもそんな会社以外の場所で肩叩かれることってありえなくね? @EroticBazooka』
『それは言えてる。@GodOfShachiku』
『と言うよりも、これカッツンのネタだろ? テーマがカツオの叩きだけに、全てらじお部の仕込みじゃね? @goodLacquer』
『それもありえる話だな。鰹のタタキだけに良い仕込み――。 @mickmikuJaguar』
『と言う訳でカッツン。詳しい状況説明をキボンヌ @kiboutoiunanozetubou』
「ふーん、リストラかぁ……つぶやきや雑談掲示板を見てもその意見が大半のようですね。別にらじお部でネタを仕込んだとかではないんですけども……。んーそうですよねぇ本人に確認してみなきゃ分らないですよね。どうなんでしょ? カッツン――」
「……そっ……んな……ば……か…………な……」
「カッツン? どうしました? おーい、カッツン? んーどうやらカッツンの頭の回線の調子が悪くなったみたいですね。もしかしてこれって少し叩いたら直る例のアレなのかな? なのかな? タタキだけに……勝男の叩き。キャハハハ」
『美奈ちゃん壊れたww @arisasuzuki』
『コワレスギwww @niijadamenandesu』
『親父ギャグktkr @Kfour』
『 ┃ ┏━┃ ┃┃ @AsciiArtMaster』
『 ━┏┛ ┏━┃ ━━(゜∀゜)━━┛ ┃┃ @AsciiArtMaster』
『 ━┏┛ ┛ ┃ ┛┛ @AsciiArtMaster』
『 ┛ ┛ ┛┛ @AsciiArtMaster』
『お前がんばりすぎww @somosannamusanojisan』
「え? ええ、ああ、ごめんなさい。頭の回線の調子が悪いって美奈ちゃんあんた、僕はロボットじゃないんですよ! 僕は人間です! ウィィンゥィィン――って、アンタは何さすねんっ!」
「キャハハ。カッツン、こんな所でロボットダンスしても誰も見てませんよっ! もう、放送中ですよ? しっかりして下さいっ」
「あっはっは、ごめんごめん。ちょとおかん……じゃなくて、母親から緊急のメールが来て……放送中に失礼だとは思っていましたが、緊急と言うことなのでささっと目を通していたのですが……、そのメールを読んでいたら急に涙が……ううゥゥゥ。うぐっうぐっうぐぅぅぅ……」
「ちょっ、ど、どうしました!? か、カッツン大丈夫ですか!?」
「うぐっ、うぐっ、……涙がとまんねえよ――」
「ちょ、ちょと。あわわわ。うう、ここで突然ですが一つリクエスト曲に行きたいと思います!――ええと、えと。投書によるリクエストから一曲。ハンドルネーム『パンツパッツンパッツン』さんからのリクエストです。【らじお部の皆さん、ラジオ開設おめでとうございます、これから毎日聞きますよー! 美奈ちゃんがんばっ】応援ありがとう! これからがんばりますよー。それでは、曲はリアーナで『Pon De Replay』――」
『どうしたカツオ? メールに何が書いてあったんだ!? @EroticBazooka』
『カッツァァン! 何があったか理由を説明しろっ! @BoyAndHentai』
『リアーナ来たあああ!! @SoundMusic』
『パンツパッツンパッツンってサイズあったのちゃんと買えよw @SiphonChiffon』
『リアーナも良いな――。 @PureWhiteWorld』
『――んな!? 曲がとまったぞ? @NoMusicNoDead』
『ォォィ! 曲が突然止まったぞ!! @SurroundEffect』
『ちょっ、せっかく歌が始まるタイミングで何故止めるw @MontBlanc』
『ぉーぃ。いきなり放送事故か?w @NoMusicNoDead』
「なっ。カッツンどうしたんですか!? リクエスト曲が流れているんですよっ!?」
「リスナーの皆ごめん。俺が今リクエスト曲を止めた……。美奈ちゃん、そしてリスナーの皆、これから俺が話す話を黙って聞いてくれ……」
「……え? 突然どうしたん……」
「美奈ちゃん」
「……う、うん……」
『!? カッツン暴走ktkr @ktkryarou』
『キター━(゜∀゜)━! @AsciiArtMaster』
『ウホッ。イイ男 @bokuhahentaijanai』
「俺はこれからさっきの話の続きを話したいと思う。俺が自分で自分の親父をリスペクトするのも変な話だが、いや、俺は自分の親父だからこそ敬意を表してちゃんと話すべきなんだよな……。うん、でも迷うんだ……。でもそうだよな、やっぱここは全てを話そう……」
『カツオ迷うな。お前が喋るのを俺は待ってるぞ! @oreoreoreo』
『さっさと語れゴラー!o( ̄ー ̄)○☆パンチ! @Kingコングsatou』
『カツオいったまえー! @checkerzoo』
『お前さっきから寒いぞ、黙れ! @punsukapon』
『サーセン @checkerzoo』
『wktk @wktkkun』
『全てを曝け出せカツオ! 俺等が叩いてやんよ! @DoSnaOtoko』
「俺の親父は老舗と呼ばれる日本料理店で働いている板前なんだ――。料理の腕前は結構なお手前らしく、10代の頃から厳しい修行に耐え、20年以上もの間第一線で活躍してきた板前なんだ――」
『なんかリスペクトって聞くとアスベストを思い出す。 @healingCompaNew』
『親父がアスベストってそれどんな健康被害www @GiantBehemoth』
『家に居たら間違いなく健康被害をこうむるっつーのww @p-Inchworm』
『居るだけで健康被害を与えるなんて、全国の親父殿は肩身が狭いな……。@OdenChan』
『居たら居たで精神的な苦痛は受けるな。 @LargeRunaウェーイ』
「そんな親父の経歴を見るだけでも料理を作ることが好きな人間だと言うことがよく分かる。でも、親父は作るだけが好きじゃないんだ。自分の作った料理を美味しく頬張るお客のあの笑顔……その食べてる人の笑顔を見るのも格別好きみたいなんだ」
『料理人の鏡と言うかなんと言うか。 @YeahMachMusic』
『間違いなく料理人の鏡じゃね? まぁ根っからの料理好きか。 @CookingSound』
『知らなかったな。カッツンの親父さんが料理人だなんて――。 @NostalgicScramble』
『しるわけねーよ。俺たちそんな親の会話なんてしねーよ。 @HoneyKillerEgg』
「これは親父が何歳だった時の話かは知らないが、体の弱かった親父の母親は、親父が幼かった頃に病気で亡くなった。その後、親父は母親の代わりに兄弟のご飯を作る役割を担ってたんだ。俺にはその苦労がどれほどのものなのかは分からない。母親を失った子供の気持ちも俺には全く分からない。でも、一つ分かることは、親父は何も愚痴を言わずそれをやって来たことだけだ。俺は親父が愚痴を言う姿、弱音を言う姿を一度も見たことがない」
『カツオと違って、カツオのオヤジさんってすっげーオヤジさんだな。尊敬に値する親父さんだ。 @GingerTemple』
『親が子供に弱音を吐くという行為は親のプライドが許さないだろうが、弱っている部分を見せない、子供に不安を与えないと言うのは親としては当然の行為。現代の親には見習ってもらいたい。 @W音楽-2』
『うちのダメオヤジは、カップラーメンすら自分で作ることが出来ねークソオヤジだわww @HandFastManager』
『何故カップラーメンごときが作れねぇえぇんだよww @Angers_laたかし』
『あんたの父ちゃんは何時何処の原始人だよっ! カップラーメンなんてお湯入れるだけだろ?w @バスコダまだぁー?』
「でもそのお陰で親父は料理を作る喜びを知ることができた……。親父がそんなことつぶやいていたのを今でも思い出す。うん、まぁそれが講じて板前になったみたいなもんなんだよな。その好きさ加減も凄くてな、仕事の休みの日には家で良く家族に手料理を振る舞ってくれる人なんだ。俺はそんな人を喜ばせる親父の料理が好きだし、憧れてる。俺も人を喜ばせる何かをしたいなって……。まぁそれでらじお部に入ったってのもあるんだけどな」
『私の父親は包丁すら持たないなぁ。@KitchenKnife』
『と言うことは、包丁を持つ時は喧嘩の時だけか……? @SisterUrineBook』
『おいおいおい。喧嘩で包丁持つのは男よりも女だろww @SignOfTheImagination』
『そもそも包丁=喧嘩って極端すぎじゃね?w @KitchenKnife』
『おい、お前ら俺のつぶやきを黙って聞け! 男が包丁を持つ時ってのは誰がどう言おうと決まってんだよっ! @EmergencyCode』
『それ何時? @ImpossibleMurder』
『男が包丁持って何かする時ってのはなぁ、強盗する時にだけってのがお決まりなんだよっ! この甘ちゃんどもがっ! @EmergencyCode』
『( ゜д゜)ポカーン。@ImpossibleMurder』
『( ゜д゜)カポーン。@IntentionZero』
『おまっ、それかっこつけて言う台詞じゃなくね?w @InvisibleLover』
「俺の親父の凄いところはそれだけじゃないんだ。俺が中学生だった時、毎朝早くに起きて仕事行く前に必ず俺の昼飯の弁当を作ってくれてたんだ。一日も休まず昼飯の弁当を作って持たせてくれたんだよ。思春期の俺にとって、あの頃の歳は親父が作ってくれた弁当が凄く誇りに思えた。もちろん俺が高校生になってもそれは変わらずに今も続いてる。もちろん休まずにだ!」
『すげー……マジパネェ親父さんだな……。@SlidingOfDream』
『私んちのバーコード頭の親父なんてウゼーだけ。しかも仕事終わって帰ってきても酒飲んで寝るだけって。お前はトドかっ! @BarcodeToDo』
『私の家のハゲタカ親父は料理なんて全くダメ。ましてや掃除も洗濯も仕事も駄目ときたらあんたには何が残るんだよっ! あんたに残されたのはその光る頭だけだよ! あんたの頭は希望と言う名の絶望の光か!? @DasUniversum』
『10代の悲痛な叫びダナww @usKeyArt』
『多分うちの親父は離婚して母親が出て行ったら全く何もしなくなるなw ってか今現在炊事洗濯一切合財なにもしてないし、もちろn母が居なくなってもやろうともしないなww @EichelFrau』
『だったらお前の家、将来ゴミ屋敷確定じゃねーか……。@InDerRegel』
『ゴミ屋敷ならまだましじゃね? お前の親父さん、腐ってゾンBになってしまわれるんじゃ……? @MisoSoap』
『おいおい、それは風呂すら行かないってことなのか……? どんだけ不精なオヤジさんだよっ! って話だな。 @BondsGirl』
『だとすると、この事実から答えを導きだすとこのような解が導き出されるのだが、皆はどう思うだろうか聞いてもらいたい。 @Schwester』
『おおう、言ってみろ兄弟。 @BondsGirl』
『……お前のお父ちゃん、体すらお母ちゃんに洗ってもらってるって事になるんだよなっ!? @Schwester』
『流石にいい歳の親が二人で風呂は入らないだろw @PlayBallOut』
『まぁ、年齢にも夜が、どんな歳になろうとも、家族で風呂に入る人も居るよ。例えばA組のあの女子とか親父と入ってるって言ってたな。 @PantsDrunker』
『なん……だと……。誰だその女子! 紹介しろっ! @F体育-2』
『あいや、今思ったんだが、もしかして風呂は風呂でも、違う風呂……。家族とは違う俗じゃね……? @ComboMaster』
『ふぅ……女は女でも、違う女(女房)……ってか。 @TheFieryHair』
『ガ━━(゜Д゜;)━━ン! @EichelFrau』
「俺のおかんは台所に立つ親父の背中を見ていつも呟いとった。『うちはね、お父さんの料理を作る時のあの寡黙な背中に惚れたんよ……』って……」
『男は背中で語れってか。@nanoFlour』
『その話を聞くだけでカッツンは幸せそうな家族だな。@YouAreLuckCat?』
『ええ夫婦ですな。この時代こう言うのは見習わなきゃいけないですよねぇ。@N現代-2』
『うちの両親はしょっちゅう喧嘩してるわ。@ChildPondMonger』
『離婚まっしぐら……か。@yukatanPeninsula』
『猫まっしぐら見たいに言うなよぉーう。@ChildPondMonger』
『そんな風に両親を見てしまうと、私も将来を考えさせられるわ。こんなダメ親父なんかと結婚したくないなって。@SummerSweetSalt』
「親父とおかんの馴れ初めってのが、おかんが親父の店に客として来店したのが切っ掛けなんだ。その時、初めて見た親父の料理を作る後姿、その背中に一目惚れしてしまってたらしいんだ」
『おいおいおい。全てを話すって、そこまで話していいのか?ww @seasonENDu』
『マジで恥ずかしいなw @fiveforminutes』
『両親がこのラジオ放送を聴いていたらどう思うだろうか……。 @summerknight319』
『チョーやばくね! @荒bull鷹梨』
『キタ長さん。 @superskin張尾張』
「そして一目惚れしたおかんの方から積極的にアタックして、付き合い始める事になったんだ。そしてプロポーズの言葉もおかんの方から言ったみたいで、その言葉が、『うちな、これからもずっとあんたのその背中をずっと見てたいんよ。あんたのその立派な包丁で、うちを夜のまな板の上で料理してんか。こんなうちで良かったら、結婚してくれへんか』って言ったらしいんだ――。俺のおかんらしい胸を熱くさせる台詞やった」
『なんだろうな、シンプルなのに凄く胸に響く言葉だよね。私もこんな台詞が言える男に巡り会えるんかなぁ……。@LoveLaverLava』
『何故なんだろう、女の人がこんな情熱的なプロポーズするん……? って思っちゃった。 @it'sRainy』
『女性の方からプロポーズするなんて勇気いるよね。 @braverySanae』
『よっぽど好きだったって事じゃない? @catForCreator』
『好きになったら告白は男も女も関係ないって事か……。 @BlackPowderMilk』
『嫌待てお前ら……。誰もプロポーズの内容には突っ込まないんだな――。 @Pigeon』
『それよりもさ、こんな話を聞いたらFは発狂するんだろうな。 @stopMotionA』
『その内料理作りにでも目覚めんじゃね?w @FightingSpirit』
『まぁ、あいつはモテることならなんでもする奴だからな。 @turnPoPo』
「親父は無口で口数は少ないけど、俺の話はちゃんと聞いてくれるし、相談にも良く乗ってくれる親父なんだ――。俺もそんな親父がめっちゃ好きやねん! 誰がなんと言おうと好きなんや!」
『カッツンの親父、ほんま良い親父やないか。 @toukyousitamati』
『親父の鏡っちゅうやつやね! @MotherEarth』
『そのフレーズだけで泣けてくるじゃねぇかよっ! おやじいい! @MouseToMouth』
『板前だけに、親父としても凄い腕前や! @checkerzoo』
『だから黙れっ! @punsukapon』
『ヤホーイ。 @checkerzoo』
「その日本料理店で働いて20年目の昨日――親父はお店の閉店後に料理長兼・社長から『山中、……お前、これ好きだったよな? まぁ帰る前に少し食べていけ』って出されたのが『鰹のタタキ』だったみたいなんだ」
『ウホッ、良い社長 @UltraSoulHEY』
『社員思いじゃねーか! @MonkeyKick』
『20年も働いて来たのに鰹のタタキだけってのはしょぼくね? @fastRave』
『そりゃ言えてるw @sleepingTime』
『まてまてまて、それは前菜だろ? 常考。 @天才hacker』
『はは、なるほど。この後にメインディッシュがある訳か――。 @fishandchip』
『鰹のたたきが前菜ってのも凄いな。 @前線最前線撤退中』
「そして、親父が鰹のタタキを食べていたら次に『鰹のタタキの握り寿司』が出てきたらしいんだ――」
『ほら、ktkr @AtoB』
『鰹づくしか? コレ。しかもたたきオンリー?w @BtoC』
『よし、次は鰹のサラダと読んだ! @yuki_saitou』
『嫌待て、叩いて、握って、その次は――? @hideabure』
『殴り飛ばすか?w @DementiaPugilistica』
『それどんな暴力w @anPunch』
『鰹のタタキの煮付けとかじゃね? @Ninja間々○』
「そして次に出てきた料理が『鰹のタタキの煮付け』――」
『ビンゴー━(゜∀゜)━! @Ninja間々○』
『そうきたかコレ。 @yuki_saitou』
『煮物の次はナンだ? @SpecialIndianCurry』
『それインドだろ。 @VietnamCurry』
『誤字だ許せ。 @SpecialIndianCurry』
『煮物の次は炊くか? @WaterSlider』
『カツオのタタキの炊き込みってか?w @AtoB』
『それどんな料理w @NoPantsNoLife』
「それからおかんのメールの内容によると、鰹の煮付けを食べ終えた後に出てきた料理が『鰹のタタキの活き造りのカブト味噌煮』って料理が出てきたらしいんだ……」
『斜め上の料理が来たああド―――(゜д゜)―――ン @Ninja間々○』
『ドンだけ鰹づくしだよw @yuki_saitou』
『だよなw @anPunch』
『カツオの親父さんが働いていたところって鰹料理専門店か!? @punsukapon』
『おい皆待て。そもそもこの料理おかしくね?w @mickmikuJaguar』
『だよな。鰹のタタキの活け造りのカブト味噌煮ってナンダヨww @味噌のBonito』
「一体どんな料理なのか気になるところだけど、話を進めたいと思う――。そして……最後にデザートとして出てきた料理が……『鰹のタタキ』――」
『タタキマタキタード―――(゜д゜)―――ン @AsciiArtMaster』
『鰹のターン! 俺のターンはまだ終わらないぜ!! @味噌のBonito』
『激しい鰹だ!! @ViolentIntense』
『活きが良すぎ! 鰹の活け造りだけに活きが良い――。@校長』
『校長キタコレ。ワハハヽ(^▽^)人(^▽^)人(^▽^)ノワハハ @Ninja間々○』
『こうちょうぉぉぉぉ。あんたノリ良すぎww @bokegainoti』
『つか、校長のギャグ意味不明ww @boketaosuna』
『鰹のタタキがデザートと来たかw @StudentCouncilPresident』
「親父がそれを食べていたら、社長に『山中。20年間今までありがとう。この料亭で食べるお前の最後の賄だ……』って言われて肩を叩かれたみたいなんだ……」
『Σ( ̄Д ̄;)がーんっ!×全校生徒』
『リストラキター m9(゜Д゜)ドーン! @WatanaBacon』
『シュールな叩きだなw @CastOff』
『社長、凄いセンスだなw @senseFree』
『餌で釣って、叩き落す。鰹だけに叩――。@生徒会長』
『おいい! 生徒会長ww @Secretary』
『酷いなw @DCoolLife』
『どっちが?w @toSeeyou』
『すべてがww @DCoolLife』
「おかんのメールにはこんな内容で書かれていたんだが、やっぱりこれってリストラなんだよねっ!? 皆、明日から俺はどうしたら良いんだよぉお!! おやじぃぃぃ!!」
『つωT`)ヾ (゜Д゜ )…イキロ×全校生徒』
「これ、どう言う叩きなんだよおお! リスナーの皆さん。記念すべき第一回放送がこれってありですか!?」
『ありあり。×全校生徒』
「あ、ありですか!? さいですか……」
「さぁて皆さん、お後もよろしいようですね。はい、今日のテーマは『鰹のタタキ』でしたが、皆さんは美味しく頂けましたでしょうか?」
『美味しかったお。 @Zuboshi』
『叩き足りないが、最初にしては良かったかな。 @starAiming』
『タタキだからな。しかもカツオの――。 @BaseballJunkie』
『少し地味じゃね? @KingCrab』
『良いんでね? @tacospapa』
『だが、昼間にやる放送じゃなくね? @Gaudiumon』
『昼間だからこそ美味しいんだ! @SoapOperand』
『タ━━━・(゜∀゜)・∵━━━.ン!!!! @nonnonnon』
『( ゜Д゜)イッテヨシ。 @crabClub』
「お、お前ら……少しぐらい優しい言葉掛けてくれてもいいじゃねーか……この薄情者」
「ふふ。このテーマより皆さんの方が活きがあって良いですね。さてさて皆さん、色々なつぶやき、掲示板への書き込みなど、番組を盛り上げてくださってありがとうございました。そろそろお時間の方が来たようなので、海鮮高校らじお部、記念すべき第一回目の放送はこの辺りで終わりたいと思います。カッツン、気を取り直して今後についての説明をお願いします」
「……りょ、了解です美奈ちゃん。えと、気を取り直して今後の放送予定の方をお知らせしたいと思います。海鮮高校らじお部『お昼のアンニュイ』の今後の放送予定日なのですが、放送日は月曜日から金曜日、時間はお昼の12時45分から13時00分までの放送時間を予定しております」
「毎日の放送を予定していますが、私はがんばりますよー」
「番組のお休みの方ですが、土曜と日曜、それと祝日はお休みとさせていただきます。ご了承ください」
「あ、あぁそれと、テスト期間と言った部活動を禁止する時期なども、放送する事は出来ませんので、皆注意してくださいね」
「皆注意しろよっ!」
『15分なんてあっという間だな……。もっと聞きたいぞらじお部。 @tabtabTap』
『うちももっと聞いてたい! @specialTongsマスター』
『一時間番組なら全校生徒も喜ぶのだが……。 @honeyTrapPer』
『時間的に厳しいだろうよ。 @FiveフォルスPholus』
『だよなぁ……。 @yellowCherry』
「それから、今日は私たちの雑談だけでしたけども、明日からは一年生の為のコーナーや、リスナーさんたちがもっと楽しめるようなコーナーも展開していきたいと考えております。各コーナーについては、らじお部のホームページで紹介させてもらっていますので、機会があれば一度ご覧ください」
「そう言う事なので、明日もこの時間、12時45分から放送をお届けしたいと思います。このラジオは、皆様のリクエストと投稿で成り立つラジオを目指しております。それでは皆のリクエスト、投稿、ガンガン待ってまるぜ! では、最後にリクエスト曲を聞いてお別れしたいと思いまーす。美奈ちゃん、リクエスト曲の紹介、お願いします」
「はぁい、了解です。えぇと、最後にこの一曲をお届けしたいと思います。ラジオネーム『チェッカーZOO』さんからのリクエスト曲、『チェッカーズ、涙のリクエスト』を聞きながらお別れしたいと思います。それでは皆さんまた明日!」
「皆、明日また聞いてくれよなっ!」
『俺のリクエストktkr。 @checkerzoo』
『おっつー。 @otukarejinsei』
『面白かったよー。 @SkirtRiot』
『美奈たん可愛いおー。 @SundayMOON』
『カッツン……、生きろよ! @dependantFang』
『また明日も聞くよー。バイバーイ。 @baybayFungus』
らじお部、第一回放送終わり。
『おいカツオ。何処が接待だ! 全然違うじゃねーか! だー放送終わりかよ! ちっきしょー! @遅れてやって来たrunなWay』
『カツオのおかんのメール色々突っ込み満載なメールの内容だったと思うのだが、誰も突っ込まないんだな……。 @CatastropheApostropheS』
『そこに突っ込んだら負け。ってかんじー? @makeinudamashi』
明日へとつづく。