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一話 一日ぶりの生還

 里帰りを終えたストロフライはそのまま世界を巡ってくるといい、背中の俺もそれに誘われたが、俺は断った。

 大陸の外の世界への興味はあったが、今ごろスラ子たちが心配しているはずだ。はやく無事な姿を見せてやりたい。


「わかった、じゃあいってくるねー。スラ子ちゃんたちによろしくっ」


 といって降ろされる。

 正確には、落とされた。


「ぎゃあああああああ!」


 下から猛烈に襲い掛かる風圧に卒倒しかけながら自由落下して、緑一色の森に突っ込む。


 一応の加護はしてくれていたらしく、着地はふんわりと、途中で木々にひっかかることもなく地面を踏みしめることができてほっと息を吐いた。

 顔をあげる。


「――ここ、どこだ」


 見渡した周囲はうっそうとした森のなかで、洞窟近くの森のような気もするし、まったく違う気もする。

 森の光景なんて見覚えようもなかった。


 ストロフライのことだ。そうそう遠くに間違って落とすことなんてないだろうと思いたかったが、竜というのはけっこうアバウトだったりするので油断できない。


 一つ言えることは、


「普通に生命の危機じゃないか……」


 日中とはいえ、森には危険があふれている。

 動物や魔物は夜行性というだけではなかったし、自分の現在地がわからないのが致命的だった。


 ようするに遭難だ。

 食料や寝具もなく、身を護る道具だってなにひとつ持っていない。


 さあっと顔が青ざめるのがわかった。


「ストロフライの馬鹿野郎っ」


 つぶやいて、もっと大声で怒鳴ってやればまだ竜の耳に届くかもしれないと思って息を吸いかけて、


「――――」


 視界でなにかが動いた。


 息を止め、いつでも逃げ出せるようにしながらあたりの様子をうかがう。

 視界の範囲に動くものの姿はない。


 気のせいか。

 いや、なにかが息をひそめているだけかもしれない――


 やばい、やばいと動悸が激しくなった。

 手ぶらの俺なんて、たとえゴブリン一匹と遭遇してもやられてしまう。

 なにかに出会えば逃げるしかないが、どこに向かって逃げればいいのかが問題だ。


 見通しの悪い森では方角さえ定かではない。

 頭上をみあげても太陽の姿を見つけることはできなかった。


 ……今、何時ごろだろう。

 このまま夜になったら――ぞっとしない心地で、焦る気持ちをおさえながら考える。


 ひとまず、開けた場所へいかないと。

 高台か、最悪は木登りでもして周辺を確認したい。


 ああもう、それにしてもストロフライのやつ、適当なことしてくれたな。聞こえなくったっていいから、やっぱり文句だけはいっておこうと口をひらいて。


 がさり、と背後で音がした。

 悲鳴をあげそうになりながら後ろを振り返ると、そこにいたのは臆病な動物でも獰猛な魔物でもなく、


「マスター?」


 瞳を大きく見開いたカーラがそこには立っていた。


「ああ、――カーラ。よかった、死ぬかと思った」


 全身が脱力してへたれこみそうになる。

 軽装姿のボーイッシュな少女があわてて駆け寄ってきた。


「やっぱり、マスターっ。こんなところにどうして、ストロフライさんと一緒だったんじゃあ」

「うん。ついさっき戻った、というか降ろされたんだが……ここがどこかわからなくて。カーラはギルドの仕事か? てことは、町の近くなのか」

「あ、はいっ。洞窟からすぐ近くです。今、見回り中なんです」


 竜騒動が起こってから、メジハにはいろんな人間がやってきている。

 そのなかには性質の悪い輩も多く、そうした連中に対抗するためメジハでは自前のギルド員を使って警戒にあたっていた。


 その仕事中だったカーラと出会えたのは幸運だった。

 ほんの散歩くらいの距離しかない場所だろうと、生死に関わるのが森での遭難というものなのだから。


「すまん、カーラ。どっちにいけば洞窟に帰れる? いきなりストロフライに連れてかれて、道具もなにもないんだ」

「あ、それならボクが近くまで案内します」

「そりゃありがたいが、仕事中だろ?」


 先日の生屍竜の一件で、ほんの少しだけだがカーラはメジハのギルド連中から認められることができたらしい。

 踏み潰されかけていた冒険者を助けたことがきっかけで、以前のように無視するのではなく挨拶をしてくれる同業者も出てきているのだという。


 といってもそれはまだまだ全体からみればごく少数で、町の住人から疎まれているのも変わらない。


 それでも、ずっと村中からつまはじきにされていたカーラにしてみればそれはとても嬉しいことのはずで。

 だからこそ、彼らから信頼を損なわないようカーラに仕事をサボらせてしまうわけにはいかなかった。


「大丈夫。森で見つけた人を案内するのも仕事です」


 カーラはにっこりと笑った。


「それに、マスターがはやく帰れたほうが、他のみんなも喜ぶと思うから。スラ子さんとか」

「ああ。スラ子のやつ、俺がいないあいだに無茶しなかったか?」


 なんとなく聞いてみたらカーラが黙り込んでしまったので、俺はぎょっとなった。


「まさか。なにかやらかしたのか」

「いえ、そういうわけじゃ。……ただ、凄く落ち込んで。はやく顔を見せてあげてください」


 スラ子の性格なら絶対に一緒に来たがっていたのを、ストロフライから止められておあずけをくらったのだから落ち込むくらいするかもしれない。


「わかった。じゃあ、悪いけど道案内を頼む」

「はい、マスター」


 嬉しそうなカーラについて歩く。

 特に会話もなく歩きながら、なんとなくこそばゆい気分になったのは少し前のことを思い出したからだった。


 ちょっと前、俺とカーラは二人で森を歩いた。

 そこで話したのは狂暴化のこと、これからのこと。


 ……詳しい話はあれだが、ちゃんと二人のことを話せたのはそのときが初めてで、だからそれは互いにとってきっと必要なことだった。


「ボク、頑張るから」


 寝癖を頭につくった魔物の血をひく少女は、真摯な表情でそういった。


「狂暴化なんかしないよう、強く。慣れてみせますから。……だから」


 顔中を真っ赤に染めながら視線をそらさず、


「そういうふうになれたら、抱いてくれますか。ボク、マスターにきちんと抱かれたいです」


 ――別に俺は、嫌々カーラと夜を過ごしていたわけではなかったけれど。きっとそういう考え自体が間違っていたのだ。

 それに俺だって、カーラのことをきちんと抱きたいのだから。


 その話し合いのあと、俺とカーラは床を共にするかわりに、カーラが狂暴化しないように色々と二人で考えたり試したりしている。


 それは具体的には、手を握ってみることだったり、ちょっとお酒を飲んでみることだったり。

 ようするにカーラの緊張をほぐしてみればどうかという試みで、いまのところあんまり上手くいってはいなかったが、そういうふうに二人で色々と試行錯誤するのはそれだけで楽しかった。


 二人きりで歩いているとそういうことを思い出してしまい、気まずくもあり気恥ずしくもあり。

 なんとなく無言でいるうちに、すぐに光景が見慣れたものになってくる。


「ああ、こんなところにでるのか。本当に近かったんだな」


 そこは洞窟からちょっと森にはいったばかりの、いつも薬草採りにでかけるあたりだった。


「はい。ストロフライさん、ちょっと位置がズレちゃったんですね」

「そうだな。まあ、かなりの高さから放り落とされたから、誤差みたいなもんか」


 その誤差のせいで遭難死するところだったわけだが。


「とにかく助かった。カーラ、ありがとう」

「はい。それじゃあボクはこれで」


 仕事に戻ろうとしたカーラが、ちょっと迷ったような仕草を見せて、

「――っ」


 洞窟に向かって歩き始めた背中になにかが捕まった。


「カーラ?」

「ごめんなさい。ちょっとだけ」


 声が少し震えていた。


「無事でよかったぁ……」


 ぎゅっと心が痛くなったが、腕をまわそうにも背中からしがみつかれてはそうすることもできない。

 申し訳ない気分で立ちすくんでいると、


「――すいませんっ」


 飛びのくようにひいたカーラは全身を紅潮させていた。


「いってきますっ。夜には戻りますから!」

「あ、ああ。気をつけてな」

「はいっ」


 元気に駆け出していく後ろ姿を見送り、それに向かって思わず腕を伸ばしかけて――自分の無意識の行動に気づいた。


 息を吐く。……これはまずい。

 今度カーラと二人で過ごすときには、俺のほうこそ我を失ってしまうかもしれなかった。



 たった一日で懐かしさすら感じる洞窟の奥、隠し扉に繋がる広場でその存在に気づいた。

 自然発生したスライムたちにまじって、なにか得体の知れないものがある。


 まったくの球体をしたそれは、他のスライムたちと似たような質感を持っていて、その均整のとれた形状が自然の洞窟のなかにあるのはとても異様な光景だった。


 俺はそれの正体にすぐに思い至って、


「……スラ子?」


 球体がわずかに震えた。

 その形が溶け、それから人型を模して盛り上がり、


「マスター!」


 精霊に似た艶のある容貌が呆然と俺を見て、次の瞬間にくしゃりと崩れた。

 ぽろぽろと大粒の涙をこぼして、


「マスタぁあああ」


 思い切り抱きつかれる。

 飛びつかれてあわててバランスをとりながら、


「おわっと。どうしたっ、スラ子」


 呼びかけに答えず、スラ子は抱きついたまま盛大に泣きじゃくっている。 

 子どものような大泣きだった。


 こんなスラ子は初めて見る。最近は少し落ち着いていたのにと思いかけて、ああ、と思い直した。


 最近はもなにもない。

 いくら落ち着いた見かけや言動をしていても、スラ子はまだ生まれて二月くらいだ。


 一時の情緒不安は落ち着いたように思えたが、こんなに長い時間を離れて過ごすのははじめてだった。

 しかも竜に連れ去られて。


 不安で不安でしょうがなかったのだろう、ひしとしがみついたスラ子は全身がぶるぶると震えていて、まるで少しでも離れればまた俺がどこかへいってしまうと考えているようだった。


「ごめん、心配かけたな」


 そっと語りかけると、泣き声がいっそう大きくなる。

 これは処置なしだと悟り、俺はしばらくそのままされるがままにすることにした。


 ――ふと、視界でまた気配。


 目をやるとなにもいない。

 スライムが蠢いてはいるが、それではない。俺が気づいたのはもっと別のものだったはずだ。


 反対の視野に動くものを捉えてそちらを見ると、シィが頭にドラ子をのせて姿をあらわしていた。


「ああ、シィ。ドラ子。ただいま」

「ご主人! いまお戻りですか、お帰りなさいー!」


 シィの後ろからはスケル。

 家族たちの顔ぶれを見て、ようやく我が家に戻ってきた実感が沸いてきた。


 たった一日で大げさなと自分でも思わないでもないが、文字通り生と死を体験しての生還なのだから仕方ない。


「……お帰り、なさい」


 無言で俺のそばにやってきたシィが抑揚のない声でいった。

 ぎゅっと俺の腰に手をまわして顔をうずめる。その頭のうえのドラ子も真似するようにしがみついてきた。


 スラ子だけでなくシィまで。

 これはあれか。やっぱりもう戻って来ないだろうと諦められていたということか。


「ご主人、まさかの生還っすね」


 正直いって自分でもそう思う。


「スケル、お前だけなんだか感動が薄いな」

「あっしも抱きついていいんで? ご主人が潰れちゃうんじゃないかと心配してるんですが」

「……すまん、遠慮してくれ」

「はいさ。あとで思いっきり飛びつかせていただきましょう」


 にんまりと笑う相手の気遣いに感謝しながら、しがみつく三者三様の相手をいったいどんな言葉で落ち着かせればいいか、俺はそれからかなりの時間、頭を悩ませることになったのだった。



 結局その日、ずっとスラ子は俺のそばを離れなかった。

 目を離すどころか一瞬だろうと手を離すことすら頑として受け付けず、苦笑まじりにスケルがとりなした。


「一晩くらいは我慢なさってくださいな。ご主人が出てから四日、ずっと心配してたんですぜ」

「四日? 一日だろう?」


 俺は眉をひそめた。

 俺がストロフライに連れて行かれたのは昨日だったはずだったが、


「いえいえ、もう四日経ってますぜ。どうしたんです、まさか三日間眠り続けてたりしたんですかい」

「……いや、なんでもない」


 その言葉が意味するものを考えて、俺はぞっとする気分を抑えながらうなずいた。


 時間の進み方が違っている。

 竜たちの住むあの場所がそうなのか、それとも移動する手段の影響なのか。理屈はわからないが、俺が一日を過ごすあいだに洞窟ではその四倍の時間が過ぎていたらしい。


 さすが竜というか、なんというか。

 主観時間の相違理由なんかについてはとても興味もあったが、全て「だって竜だから」ですんでしまいそうで馬鹿らしく、俺は深く考えないことにした。


 一日中、抱っこスライムと化したスラ子をひっつけてその日はゆっくりと身体を休めて、翌日。

 町のほうで忙しくしているルクレティアにも顔を見せておこうと、外へ出かけようとする俺の腕をつかんだスラ子が不安そうな顔をしていた。


「大丈夫だって。町にいくだけだから」


 なんなら一緒にくるか、といいかけて、俺はその言葉を飲み込んだ。

 スラ子が町にはいるためには姿消しの魔法を使えば事足りるが、今のスラ子に魔法を使わせるのは少し不安がある。


 魔力生体のスラ子にとって、魔力の扱いをしくじることはそのままダイレクトに自分の在り方へのフィードバックにまで繋がってしまう。

 スラ子は嫌がるだろうが、ここは大人しくさせておくべきだった。


「すぐに、絶対、戻ってくるから。ここで待ってられるな?」


 今にも泣き出しそうな表情をのぞきこむようにしていうと、スラ子はぎゅっと唇を噛みしめたあと、


「……はい」


 うなだれるように、手を離した。


 よしよしとシィとドラ子がスラ子の頭を撫でる。

 どちらが年上かわからなくなる光景だった。……いや、もともとシィのほうが年上ではあるんだが。


「昼には戻る。そしたらまた一緒にいるから、いい子で待ってるんだぞ」


 スラ子のひんやりとした頬をくすぐると、スラ子は寄り添うように首をかしげて、ほうっと息を吐いた。


「はい、マスター。――いってらっしゃい」


 目に涙をためて、あふれそうな感情を必死にこらえた声。


 ――やっぱり、まだだいぶ情緒不安定なままだ。

 憂いを帯びた表情の相手を残していくことに後ろ髪をひかれる思いで、町へ向かった。


 ◇


「というわけで。昨日、戻った」

「お帰りなさいませ」 


 町長の自宅で俺を迎えたルクレティアは、いつもの冷ややかな眼差しで答えた。


 ……もしかしたらこの相手も、うるんだ表情を浮かべてくれるのではないかと少しでも思った俺が馬鹿だった。

 それどころか金髪の令嬢は少し不機嫌そうな雰囲気さえ帯びていて、


「連絡が遅れて悪かったな」

「別にかまいません。ご主人様も、昨日は色々と大変でしたでしょう」


 昨日の状況を見透かしたようにいった。


「まあな。一日のつもりだったが、こっちでは四日もたっててびっくりしたよ」

「一日?」


 ぴくりと眉を持ち上げたルクレティアが、それはいいという風に表情を戻す。


「なかなか興味深い体験をなさっていらっしゃったようですわね」

「……あんまり語りたくはないけどな。そっちはどうだ? 相変わらず忙しいみたいだが」

「色々とご報告したいことはございます。まずはやはりスラ子さんのことでしょうか。今のご様子はいかがですか」

「ああ、昨日はずっと離してくれなかったけど、ちょっとは落ち着いたかな。洞窟に待たせてるよ」


 答えながら、俺は少し意外だった。


 どんなときでも私情より公務を優先させるのがルクレティアだ。

 それが最初にスラ子のことについて訊ねてくるのにはなにか心情の変化があったのかと思ったのだが、


「そうではありません」


 ルクレティアの声はむしろ冷ややかだった。


「これは間違いなく公務に関わることです。私も一昨日に洞窟をうかがいましたけれど、あの方は大荒れでした」


 それについては聞いていた。

 俺がストロフライに拉致されてから、スラ子はわざと明るく振舞ったり、そわそわしたり、落ち込んだりと、とにかく落ち着かなかったらしい。


 一通り躁鬱を繰り返したあとは、俺が目撃したように洞窟の片隅で真ん丸くなってひきこもりモード。

 シィやカーラたちもあれこれ話しかけてみた結果、最終的にはそっとしておくしかないということになっていたのだった。


「昨日一昨日と、地震や大雨があって大変だったのです」

「そりゃ大変だったな」


 ちらりと俺を見たルクレティアが、これみよがしなため息を吐く。


「なんだよ」

「失礼しました。もっとわかりやすく申し上げるべきでしたわ。一昨日ごろから、この周辺の魔力のバランスが崩れました。恐らく先日の地震や大雨は、そのことと関わりがあるものだと思われます。といえばおわかりになっていただけますかしら」

「それって、おい」


 いいかけて、相手の深刻な表情に俺は顔をしかめた。


「……スラ子が? 地震や大雨を起こしたって?」

「精霊は自然を司るものです」


 まさか、といいかける俺の言葉にかぶせるようにルクレティアが告げる。


「そして、スラ子さんは水精霊と土精霊をその身に宿していらっしゃいます。そうですわね? それでしたら、規模はともかく、そうした行いの可能性はありうるでしょう」


 可能性。


 ――精霊は自然の体現者だ。

 九つの属性の在り方は、世界の根本要素として存在する。


「自然そのものである精霊の力は強大です。それを考えれば、天災という事象それ自体は別に驚くことではありません。問題なのは――精霊の力を持つ者がいったい何者であるかということ」


 ルクレティアの鋭い眼差しが射抜く。

 そのなかに恐れにも似た気配を感じ取ったのはルクレティアのものか、それともそこに映った俺自身の感情だろうか。


「精霊は力を持ち、しかしそれを我欲に用いることはありません。その行いはすべて自然に沿ったものに限られます。……ですが、あの方は?」


 スラ子は精霊ではない。

 だが、その身には精霊の力を宿している。


 じゃあ――スラ子はその力をいったい何のために使う?

 いや。誰のために、だ。


 導き出される答えに言葉を失う俺に、細く長いため息を吐いたルクレティアが頭を振る。


「ご主人様。貴方はもう少し、ご自分に捧げられている力というものの意味について深く考えてみるべきなのではありませんかしら」 



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