四話 社会の発展とギルドの変遷
「へえ。メジハから。色々と噂の場所じゃないか」
使いの最後に訪れた街外れのそこは、室内というより作業場そのものといった雰囲気だった。
周囲にはたくさんの原木がころがっている。積み上げられた原木のまわりでは、その皮をはいだり、それを別の場所に運ぼうと数人で抱えようとしている人の姿がみえる。
作業途中で応対にでてくれた丸眼鏡の男が、前掛けをかけたまま、屈託のない笑みをこちらにむけてきた。
「竜殺しだろ? 最近は随分と景気がいいって聞くけど、どうなんだい」
問いかけられたカーラが困ったようにふりかえる。
慣れてないカーラにかわって、
「景気はいいと思います。それで揉め事があったりも増えてますけど」
「はは。そりゃ仕方ないだろうな。人が増えたら面倒も増える。けど、人が増えないと需要だって増えないもんなあ」
男はひどく応対のよい相手だった。
今までつっけんどんにあしらわれる反応が続いていたから、こんなふうに接してくれるだけでも気が休まる。
忙しそうではあったが、せっかくなので少し話をきいてみたかった。
「お忙しそうですね。やっぱり需要、違うんだなあ」
「ああ。今はほら、川をくだって新しい原木が届いたばっかりでね。急いで選別して、加工、乾燥まで。やることは色々とあるんだよ」
「そんなときにお邪魔してすいません」
「いやいや、面白そうな手紙をもらえたしね。竜殺しのあった町のギルドか。近くで、面白そうな材木になりそうな木とか生えてやしないかい?」
「どうでしょう。あんまり期待できないかもしれませんけど」
木材職人らしい質問に、俺はあいまいに笑った。
メジハのまわりには森が広がって、そこにはたくさんの木があるけれど、そこは妖精をはじめとする魔物の領域でもあったから、うかつなことはいえなかった。
「まあ、いい材があっても運ぶのがなあ。メジハってたしかけっこう遠いよな? 川をくだるのがコストはいいだろうし、なかなか難しいかな」
「コスト、ですか」
カーラがまつげをまばたかせる。
「こっちも商売なんでね」
男がにこりと微笑んで、
「もちろん加工前の原木の質がいいに越したことはないんだが、それが儲けにならなきゃ話にならないわけだ。どうせ商人どもに安く買い上げられちまうし、材料は安いほうがありがたい。結局はそこらへんの話になっちまうのさ」
まあ、と肩をすくめて続けた。
「それでも“竜”って冠をつければそれだけで飛ぶように売れそうだがね。ふむ。竜の木材、竜木とか? 領主様がそういう商いを禁止しちまったらしいからなあ。ま、名前だけで売れるようになっちゃ職人もおしまいだ。俺なんかはそっちでよかったんじゃないかと思うよ」
「そう思わない人もいるんでしょうね」
相手の発言にふくまれた微妙なさじ加減をさっして訊ねると、男は微妙な表情でうなずいた。
「そりゃ、商人連中にゃ不満なやつも多いんじゃないか。一儲けできるチャンスがなくなったわけだし、禁止するってことは、だいたいそれを独占するやつがいるって意味だろうしね」
なるほど、と俺は感心した。
さすが都会で商いをしているだけあって、職人の一人だって俺みたいな田舎者とは見識がちがう。
「あの。商人さんと、職人さんって、どういうふうに違うんですか?」
カーラの疑問に、ぎょっとしたように男が目をむいた。
あわててカーラが頭をさげて、
「ごめんなさいっ。ボク、物知らずで。失礼なこといってたらすいません」
「いやいや。若いうちは、素直に物を聞けるってのは美徳だからね」
男が苦笑して、近くの原木の端を加工したらしい椅子をひきよせた。
よっこいしょと腰をおろし、俺たちにもそのあたりに転がっているものに座るよう促してから、
「簡単にいえば商人は売る。職人は作るってことだよ。俺たちは材料を買って、商品に仕立てて売る。商人は材料を俺たちに売って、商品を俺たちから買って市場に売る。材料を自分で手に入れるって職人も多いが、数が増えればどうしたって手が回らないことも多いからね。持ちつ持たれつ――ま、実際はケンカばっかりなんだけど」
「ケンカしちゃうんですか?」
びっくりしたようにカーラがいう。
「そうともさ。商人はこっちから品物を安く仕入れて、高く売る。それが一番てっとりばやい儲けになる。だが、こっちだって安く買い叩かれちゃ生活にならないからね。俺たちみたいな組合ってのは、ようするにそういう交渉ごとをまとめてやるための集まりみたいなもんさ」
「あ、そっか。なるほど」
得心するカーラをみて、男が微笑ましそうに頬をゆるませた。
男がいったように、こういうカーラの素直さは得難い長所だと思う。それに、男なら可愛い女の子に感心されたら悪い気はしないもんだ。
「いいモノだけをつくって生きていければ、職人も楽なんだが。まったく、金ってのは魔性だよ」
「――人は、とらわれてますものね」
ぽつりとした声は、それまで黙ってやりとりを見守っていたヴァルトルーテの発したものだった。
種族の特徴でもある長い耳ごと顔を隠したエルフが、周囲の視線に気づいて恥ずかしそうに肩をすぼめる。
「ごめんなさい。気にしないでください」
「いや、まったくその通り。金なんて使わず、争いもなしに平和に生きていければ一番なんだが――そうはいかないのが、世の中ってもんだからなあ」
しみじみと男がつぶやいた。
フードを目深にかぶったエルフが、なにかいいたいのを堪えるように唇を噛むのを横目でみながら、俺はカーラたちの会話の続きに耳をかたむけた。
「まあ、職人って生き物は偏屈でね。面倒な金勘定はしたくないとか、まわりのことなんか知るかってヤツも多い。君ら、他の組合もまわってきたんだろ? そういう連中いなかったかい」
「えと、そうですね。けっこう……」
困ったようなカーラの反応を読み取った男が笑って、
「はは。まあ、あんまり気にしないことだよ。うちらみたいな連中とこれから付き合っていこうってんならね」
「はいっ。ありがとうございます」
カーラの態度がよほど気に入ったのか、破顔した男があごをなでた。
「いい返事だなあ。君らは冒険者だよな? これからこっちで活動していこうって考えたりはしてるのかい」
「それは、」
カーラがこちらをうかがう気配をみせたので、こっちに気兼ねする理由なんかないぞと俺は肩をすくめて返した。
「――いえ、あんまりそういうのは考えてなくて」
「そうなのかい。まあ、二つからの拠点を行き来してって冒険者も多い。そういうのも考えて登録だけしとくってのもいいと思うよ」
「はい。さっき、この街の冒険者ギルドにもいってきて。そういうお誘いも受けました」
「冒険者ギルド?」
男が顔をゆがめた。
ああ、と大きく頭と手をふって、
「あそこはダメだ。あそこに登録なんてやめといたほうがいい」
俺とカーラはお互いの顔をみあわせた。
「……あの。この街じゃ、冒険者って流行ってないんでしょうか?」
真剣な表情でカーラがたずねた。
視線を受けた組合の男が肩をすくめる。
「逆さ。流行ってるから、“ああ”なんだよ」
さっき、冒険者ギルドを訪れて気になっているところではあった。
いかにも流行ってなさそうな建物。べつに外観がすべてってわけではないが、なかの雰囲気だって、昼間から酒をのんでだべっているような連中ばかりだった。
いくら冒険者の同意語がアウトローで、ろくでもない連中なことが多いといったって、あれじゃメジハのギルドのほうがまだマシだ。
中央の統制がきかない苦肉の策として始まったギルド制。
それは今ではこの国の重要な社会制度になっているはずだったが、その冒険者ギルドがどうしてあんなに寂れた感じになっているかは気にかかっていたのだ。
俺たちの反応に、男が眼鏡の奥の目をまばたかせて、
「ああ。君ら、もしかしてこの街は初めてかい? なら驚くかもな。小さなとこだと、ギルドなんて一つで全部まかなったりするんだろう?」
「はい。あの、よかったら教えてもらえませんか。どうして、冒険者ギルドに登録しちゃいけないんでしょうか?」
「いやいや、登録しちゃいけないってわけじゃないさ。そりゃモグリでやってる冒険者ってのもいるらしいけどね。ただ、あそこの冒険者ギルドに登録する意味はあんまりないかもしれないな」
「でも、それじゃ、どこに登録すればいいんですか?」
「うちですればいい」
男がいった。
「ここじゃなくても、他のとこでもね。最近はそういう冒険者が多いよ」
「そういうっていうのは、えっと――ここみたいな組合に、お抱えで雇われるってことですか?」
「うん、そうだ。うちも材木採りで山奥にいったりするしね、道中で魔物に襲われることだってあるし、護衛の冒険者を雇ったりする。そうするとどうしたって顔見知りもできるし、どうせ頼むなら知識も経験もある相手に頼むほうがいい。なら、継続して顔見知りに頼むのが一番ってね」
ようするに囲い込みか。
いや、ちょっと違う。分業、というより専業化か。
考えてみれば、所属人数や用途の拡大でギルドがいろんな業種に分かれていくのなら、そのなかの人間だってそうなるのが自然だろう。
冒険者だって大勢いる。
なかには原木の種類や植生関係に強い冒険者もいれば、戦闘に特化した連中もいるだろう。
適性と経験。
それに重点をおいた、つまりは“専業化”だ。
冒険者を必要とするいろんな組合は、もちろんできるだけ自分たちの職種について詳しい相手がほしい。
腕や相性でいつも依頼を頼む面子が決まってくれば、もうその組合のお抱えになったっておかしくない。冒険者にしたって、そこから安定した依頼をうけられるんならそれが一番だろう。
なら、それで大元の冒険者ギルドが寂れる理由は?
それは、冒険者ギルドが商いをする商品を考えたらすぐにわかる。
冒険者。人間だ。
ギルドにとっては人的資源が唯一の商品なのだから、それを余所にとられたら商売にならない。
冒険者ギルドがひとつだった頃は、それを独占できていた。
けれどギルドの種類が増え、次に様々な業種や職種に特化した組合があらわれた。
そうしたギルドはより専門的な人材をもとめ、自分たちで抱え込むようになった。
その結果が、冒険者ギルドのあの有り様。
ようするに社会の変化についていけず、置いていかれた連中が残っているのが冒険者ギルドに残っていたってことなのか。
「まあ、それで揉めることも多いんだけどね。スキルのある冒険者はどこでも引っ張りだこさ。そういうのを冒険者ギルドで調停してくれたら楽なんだが、それができそうな状態でもなかっただろう?」
「そう、なんですか」
「今じゃすっかり落ちぶれてね。まあそういうわけで、登録するなら組合に直接のほうがいいと思うよ。なにかやりたいことがあるならそれを扱ってる組合にいってみるといい。なんでもいいなら、うちだって人手は欲しいしね。職人を目指すってのでも大歓迎。ま、しばらく弟子で苦労してもらうことにはなるけど、冒険者家業よりは安定してると思うよ」
よほどカーラのことを気に入ったのか、男は勧誘じみた台詞で会話をしめくくった。
それからも少しこの街の事情をきいて、さすがに長居しすぎて迷惑になりそうだったので、男に礼をいって外にでた。
時間はとっくに正午をすぎていて、顔をあげると夏はもう終わってるっていうのに、やたらと日差しがつよい。
「マスター」
声をかけてくるカーラにうなずいて、
「なんだか面白い話きけたな」
「はい。色々あるんだなって思いました。都会って、やっぱり違うんだなぁ」
都会のギルド事情。
メジハにいるだけじゃ知りようがなかったことだ。
「冒険者の専業化か。そりゃ、ギルドがいろんな職種業種に増えてくなら、冒険者だってそれに対応していかないといけないもんな」
「でも、それで昔ながらのギルドが廃れるって、なんだか寂しいですね」
俺はうーんと首をひねった。
「絶対にそうだって決まってるわけでもないと思うんだよなあ」
カーラが目をぱちくりとさせる。
「どういうことですか?」
「ちょっと待ってくれ。ええとだな、多分こういうことなんじゃないかなと思う」
頭のなかで考えをまとめながら、
「結局は、仲介と生産の話なんだ。ほら、さっきの人がいってただろ、商人と職人の話」
「はい」
「あれはようするに、商人が仲介して、職人は生産するってことだ。どっちが偉いとかじゃなくて、分業。じゃあ、冒険者ギルドを仲介業と生産業にわけるとしたら、どっちになる?」
「えと、ギルドは依頼をうけて、冒険者を紹介するわけだから。――仲介業、かな」
「うん。冒険者ギルドは基本、斡旋と仲介だ。人を集めて、依頼を紹介する。その中間で仲介料をとるってのが利益になる。けど、それは別に他のギルドでやっちゃいけないことじゃない」
あ、とカーラが声をあげた。
「商人組合や職人組合だっておなじ“ギルド”だ。冒険者ギルドに頼らず、自分たちで冒険者をつのって悪い理由がない。そうすりゃ余計な仲介料をとられないですむし、さっきの組合員がいってたみたいに顔見知りに頼ればスキルも安心できる。デメリットはなにもない」
「それじゃやっぱり、昔の仲介がメインの冒険者ギルドは廃れちゃうってことじゃないんですか?」
「だから、仲介業だけじゃ駄目なんだろうな」
「ギルドで、生産業ですか?」
混乱したようにカーラが眉をひそめる。
「別に家具をつくろうってんじゃない。ギルドの資源っていったら、冒険者だ。冒険者を生産する――ようするに、訓練だな。あれだって立派な生産じゃないか?」
「あ、そっか!」
冒険者見習いの訓練は、ギルドの仕事のひとつだ。
カーラが他の見習い連中と一緒に洞窟にやってきたように、素人に最低限の訓練をほどこすことは、メジハみたいなギルドでもやっている。
「そっち方面に特化するとか、なにかしら生き残る術はあったと思う。結局、仲介だけじゃない強みをもてなかったのが、この街の冒険者ギルドが廃れた理由なんじゃないかな。社会の変化ははやいっていうか、怖いっていうか」
「ほんと、そうですね」
しみじみとつぶやいてから、カーラが不安そうに首をかしげた。
「メジハもそうなっちゃうのかな」
「どうだろうな」
メジハはちいさな町だ。
町にあるギルドはひとつだし、冒険者に求められるのも専業性よりもむしろ何でも屋だ。
だが、これからメジハが発展していけば、ギーツみたいに冒険者に求められるものが変わってくることは十分ありえる。
それに、
「……変化するってのは、悪いことじゃないはずだしな」
噛みしめるようにいうと、ちらりとこちらをみあげたカーラが、
「ですね」
優しく微笑まれて、なんだかやけに気恥ずかしかった。
「あー。でもあれだな! いい勉強になった」
「はいっ。ルクレティアにも報告できそうですね」
「ああ、そうだな」
ルクレティアのことだ。
このくらいすでに承知のことかもしれないが、今きいた話は少なくとも、ルクレティアから教わったことじゃない。
俺とカーラが、自分たちの足で手に入れた、情報だ。
俺たちにはルクレティアみたいな洞察もなければ知識もない。
それでもいつかルクレティアとおなじ立場にたちたいなら、こういうことを地道に続けていくしかないだろう。
「うん。ありがとうな、カーラ」
「えっ」
びっくりしたようにカーラが目をみひらいた。
「なんですか? ボク、なにもやってませんけど」
「いやいや。そんなことないって」
感謝の意味をわざわざ説明する気にはなれなかったので、俺はすぐに話題をかえた。
「なあ、カーラ。さっきの人がいってたみたいにさ、こっちで冒険者登録しておいてもいいんじゃないか」
「え」
「どこのギルドに登録するかとか、色々あるけどさ。さっきの人のとこなんて悪い組合じゃなさそうだったし」
「――マスターは、そのほうがいいと思いますか?」
顔をうつむかせたカーラがささやいた。
「いいっていうか、登録しといて悪いことはないと思うぞ。拠点を行き来する冒険者もいるって話だったし、顔をつないどくだけでも意味はある。さっきみたいに有力な情報を教えてもらえることだってあるわけだし。ツテって大事だ」
「……そう、ですね」
「あ。カーラ、違うぞ。そうじゃない」
なにか勘違いをされていると気づいたから、俺はあわてて言葉をかさねた。
「メジハからでていったほうがいいんじゃないかとか、そういうことじゃない。ただ、変化にとりのこされるのはやっぱり怖いだろう? メジハのギルドだってこの街みたいになるかもしれないんだ、今からできることはしといて損はないはずだって」
「すいません。そうですよね、わかってます」
カーラが顔をあげた。
「ボクも、さっきの話きいて、ちょっと不安になって。色々と考えないといけないなって思いました」
「うん。そうだよな」
「自分の専門性とか。なにをやっていけるのかとか。適性だなんてわかんないし、そういうの自分にあるのかってこともありますけど」
「いや、適性がないなんてことないだろう」
カーラは薬草にも詳しいし、戦闘力だって十分だ。
……狂暴化したあの状態は、ちょっと戦闘力としてはどうなのかもしれないが。
「はい。けど、あの――ボク、やりたいっていうか、こうなりたいってのはあるんです」
「へえ。夢とか目標ってことか? どういうのなんだ?」
訊ねると、なぜかカーラはまた顔をうつむかせた。
「カーラ?」
俺、なんか変なこといったかな。
今度は本当にわからず、黙り込んでしまった魔物見習いの女の子の顔をのぞきこむと、
「――ジョンの、」
ほとんど声にならないくらいの大きさで、カーラがいった。
「んん?」
「ダンジョンの、専門家みたいな冒険者に。なりたいなって」
顔が真っ赤になっている。
その台詞と、それ以上にカーラの赤面した様子が、彼女がなにをいいたいのかを雄弁にこちらに伝えてきていた。
足がとまってしまったカーラに続いて、足をとめて。
「――カーラの故郷って、メジハの南にあるんだっけか」
俺はまたしても話題をかえた。
「あ、はい。そうですけど、」
「アカデミーから戻ったら。そのうち、行こうか」
「え? えっと、それは全然だいじょぶですけど。でも、どうしてですか?」
「決まってる」
こちらをみあげるカーラに、
「うちのダンジョンは大絶賛工事中だぞ。そこの専門だなんてあと何年かかるかわかったもんじゃない。大事な娘さんをずっとあずかるんだから、一言くらい挨拶にいっとかないとだろ」
「……いいんですか?」
ぱっと顔をかがやかせるカーラ。
本当に嬉しそうな表情でみつめられて、駄目だなんていえる男がこの世の中にいるだろうか。
俺はわざとらしくつくった渋面で口をひらきかけて、
「チューかな、そろそろチューなのカナ」
「乳くりあうならさっさとしろってんだ、ウザってえ」
――森にかえれ、エルフども。