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第四話 情報収集《ファーストセクション》

情報収集と書いて、きょうはくと読む。

 『で、どうすんだよ?』


何故こうなった……。


ため息を吐いた後、改めて現状を確認するために前を向く。

そこにはむさくるしい男ども。

数は数えるまでも無く、十一人、といったところか。

そして誰もが、その顔に久しぶりの獲物にありつけたと言わんばかりの狂喜の表情を貼り付ける。


見覚えがある、表情。


忌まわしき、俺の能力が現れてしまった事件。

裏路地の暗闇に映る一つの顔。

記憶が未だ鮮明に残っている。……忘れたいのに限って、忘れられないもんだな。



「お前ら、能力者か?」


すると俺のその質問に、答えるのも面倒そうに言う男。

恐らくリーダー級。……こいつ等が徒党を組んでいた場合の話だが。


「当たり前の事聞くんじゃね~よ。

こんなトコにいる奴なんざ、能力者か軍連中でも無けれゃオツムでもイカれてるっての」


その言葉で一斉に笑い出す男達。

だが甘い。この制服で分からないのだろうか?


別に、『UnInstall』だからって、それ以外の人を差別するでも区別するでも無い。

でも少しぐらい気付けば、こんな面倒な事で時間ロスするなんて無かったのに…………。


早く『HUMAN』の居所を掴まないと……紫達に会わせる顔も無い。


「そこを通してもらう。情報を置いていけば、命は確実に保障してやるよ」


「ああ!? クソが、いきがってんじゃねーよ!!」


一人の男が遂にキレて、こちらに走りながらも手をかざす。

その手のひらから火が迸り、やがてそれは矢となり飛んでくる。

だが、その速さはとてつもない。


矢の形は伊達じゃなさそうだ……。




……さしずめ『炎熱弓矢ヒートアロウ』か。

だがまだ未熟。能力の発動方法からして、多分矢の形でしか保てないのだろう。


「能力発動。対象、飛翔物」


だが、『祖体』には、炎も含まれる。



「なっ!!!?」


驚愕の声を挙げる男。

炎は、俺に触れた瞬間に制御し、形を球に強制変換。そして空中待機させている。



「行け」


別に声が無くとも良いのだが、雰囲気というのもあるだろ?



炎の球は、それを撃ってきた本人に向かい、その足元で爆発した。

その衝撃で男は吹き飛び、そのまま倒れて動かなくなった。多分気絶でもしたんだろう。



「さ、もう一度言う。さっさと情報をくれれば見逃す」


こういう輩には、下手に出ては駄目なものなのだ。最初からこのように強気でかからないと、

後で裏を掻かれて失敗する。


男達は一瞬、気絶している男を向きながらも、再びこちらを向いて笑う。


そしてそのまま、九人一斉にこちらに走ってきて、それぞれが別々の能力を使ってきた。



「おらぁ! 死ねッ!!!」


後ろから岩石が飛んでくるのが分かった。

そのまま横に跳び、岩石が地面に陥没するのを横目で見ながら、そのまま一人の男の懐に入り、

右手の機械の拳で、その腹を打ち抜き、そして再び走り去る。


火、水、電気。

さまざまな、当に能力の応酬が続く。


真正面から水の弾丸が飛んでくれば、能力を使って跳ね返す。

右から火が来た。


それを避けながらも、能力を使って、人間では出せないような速さで跳ぶ。



「クソッ! 何なんだよコイツ!!」


「人間じゃねええ!!」



男達の焦り声を聞き流しながら、俺は情報を集めるため、

動きを絶やさずそのまま倒していった。

「え~。今回は俺一人だ」


「作者のバカは、どうやら風邪気味らしいな。

朝起きたらノドと鼻が誤爆してたらしい」


「……一人だと何か物足りないが、……これからもよろしく」

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