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第十話 礼装購入《ブラックスーツ》

 「……もう良そうぜ」




「お、おい! 兄貴! 目が逝っちまってるぞ!!

お、おおい。ユー! 止めろ!!!」


「ええ~……けど仕方ないね。ミー止めるよ」



……死ぬかと思った……だが、これなら…………


ってか阻害って、そういう意味ね。

ヤバイな。理性の咎めが阻害されそうになっちまったよ。


それにしても……紫、えr「兄貴! 大丈夫ですか!?」


「あ? あ、ああ。それにしても……スゴイな。

お前ら、全員ユーのコレ受けたのか?」


「え、ええ。一度は全員。アレはある意味苦痛でしたよ」


やっぱりそうなのな。

だってこのグループ、女ッ気ないし。

……もうよそう。何も考えない方が良いな。




「さてぇ!!! 注目!

これから街に戻って、スーツ買いまーす!!」


俺の言葉にザワザワと聞こえる声。

ま、驚くのも無理は無い。見たトコ、コイツらは服なんてあんま持ってないでしょ。

っていうか、安宿泊まり、または野宿で飯は街って、今思うとなんて苦労をしてきたんだよ。


「やっぱり俺たちには何か分かりやすい共通点が必要かななんて思ってさ。

だから、いっちょ某イタリアマフィアっぽく黒スーツで決めようぜ!!!」


「某イタリアマフィアって何ですか?」


…………庸丈、そこは突っ込むな。


「そんなもん気にするなああ!!

お前らは、格好良い黒スーツ、欲しいかああああああああぁぁぁぁ!!!!!」


『ウオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!』


「勿論、黒一色で、ネクタイ付きだあああぁぁぁ!!!」


『ウオオオオオオオオ!!!!!!!!』


「勿論、Yシャツまで買ってやるううううぅぅぅ!!!!!!」


『ウオオオオオアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!』


「さあ、街に行こう! 採寸しなきゃだからな」


『イエス! マイロード!!』



ははは。このノリ……何?

俺、キャラ壊れかけか?


まったくさ、高校生ク○ズ選手権じゃないんだから。



で、そんなこんなで盛り上がりながら、既に聊爾じゃなくなってる街の門兵にドン引きされながらも、

俺たちはこのノリのまま行った。

金? 勿論ありますよ。お忘れですか? 黒いクレジットカードは、未だ健在ですわよ。



……わよ?



「あ、兄貴! これですか!!」


「ああ。そうだ。予め予約で形だけ作っといて貰った奴だ。

それぞれ、採寸ぐらい自分でして、後で戻って来い」


『ありがとうございます!!』


目の前にある黒い葬式用みたいなスーツ。

そして会計……


「はぁ…………」


「十二点で、合計3694500円です。

ご来店ありがとうございました♪」



♪いらねえだろ。


まあ、お高いですわねレベルじゃねーぞオイ!!


店員さんによると、今は人間側からの補給などほぼできない状態なので、

布でさえとても高く、ましてやそれを作る技術者たちも……


っていう状態。


よし、俺がどーにかしよ、絶対。

だってお高いんだもの。

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