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悪役令嬢になれると思ったらマフィアの娘に転生しちゃった話【全年齢版】  作者: 咲縞ゆう


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30/30

初任務開始

出発だけでこんなに時間とるとは思っていなかった


残念ながら朝になってしまった。言わずもがな今日がオリーヴェの隠れ家へ踏み込む日である。

朝から気が重い。怖すぎる…


しばらくベッドの上で尻込みしていると突然、部屋の扉が開いた。


「おはよう~…ってキミまだパジャマなの?着替え手伝ってあげようか?」


片手に潜入用のドレスを持って容赦なく部屋に踏み込んできた。瞬時の判断で掛け布団を首元まで引き上げる。

ねぇなんで?ノックは?一人の男としてノックなしとはどういう神経をしているんだ。


「おはようございます。ドレスありがとうございます、その辺に掛けておいてください」

「なんでそんなに隠すのさ、早く着替えないと間に合わないよ。それにさ、キミ背中のファスナー届くの?」


ハッ…

と、届かないかもしれない…

いやきっと頑張れば届………かなそう~…


「………ひ、ひとまず着てみるので一度ご退出願えますか」

「遠慮しなくてもいいのに」

「遠慮じゃないです!!心からの拒否です!!!」


布団を被ったままドレスを受け取って、とりあえず着替えてみる。

サイズ感はちょうどよかったが、案の定ファスナーを閉めようとしても手が届かなかった。


「ほらね、だから言ったじゃん。届かないんでしょ?おいで」

「……届きます」

「無駄な意地張らないの。これくらいなら貸し作らないでやってあげるから」


半ば強引にファスナーを引き上げられる。


「わっ」

「はい、どうぞ」

「あ、ありがとうございます…」


改めて鏡をみてみると、全身黒のオフショルダーで大胆に肩も背中も太もももかなり露出が多い。しょうがないっちゃしょうがないけど、ミニスカなんてしばらく履いていない。


「普段キミから色気を感じたことはなかったんだけど、ドレス着ると印象変わるね。可愛いよ」


なんか調子狂うな。褒めるのか貶すのかどっちかにしろ。


「あ、そうだ。今日は俺らは恋人同士だから敬語禁止ね」

「え"」

「どっから出したのその声」


敬語を使うことで精神的な距離感を保てると思ってたのに。なんとなくの他人感をだしてたのに。


「そうだな~敬語で話しかけたらペナルティでもつけようか?夜のお楽しみのとき用にさ」

「敬語で話してるカップルだっていますよ」

「そりゃいるとは思うけど、そんなんじゃオリーヴェに怪しまれるだろうね」


精々夜の間だけの関係でこれはあくまで演技なんだから、といい聞かせてとりあえず承諾した。


「じゃそろそろ行こうか」


なぜかルチアに化粧もヘアセットもしてもらって必要なものを持って部屋を出る。

外にはリベリオが回してくれた少し大きめの車が用意されていた。


「こんばんは、リベリオ」

「こんばんは、ずいぶんと綺麗になったなお前。喰われないように気を付けろよ」


リベリオは半分冗談で言っているんだろうけど、冗談じゃ済まされなさそうなところへ今から行くんだから、縁起でもないこと言わないでほしい。


「ウバルドもルカもすぐ来ると思うぜ。それと、これつけときな」


そういってリベリオが渡してきたのは小さなピアスだった。


「ピアスですか?」

「それはピアスだけど、骨伝導のマイクになってるんだよ。中に入ってからはこれで連絡を取るからつけといて」


実際につけてみてもピアスとなんら変わりはなかった。ちょっと表面を触ってみると突然声が聞こえた。


「ちょっと、あんた無闇にカメラ触るなよな。任務行く前から壊れたら困る」

「え、パオロ?!」

「さっすがパオロ。ほんとすごいね」


小声でまぁねと聞こえた気がしたが気のせいかもしれない。


「お待たせしました。それでは行きましょうか」


パオロからの連絡に驚いているとウバルドがゴルフバックのような大きな黒いバッグを背負ってでてきた。一緒にでてきたルカは胸ポケットにタバコと腰にかけた小さなポシェットの用なものだけ持ってとても身軽そうだった。


こうして私たちはレオーネ邸を出発した。


揃ってる感かっこいいです

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