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悪役令嬢になれると思ったらマフィアの娘に転生しちゃった話【全年齢版】  作者: 咲縞ゆう


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危険人物×2②

前回の続きがあるので、ダメな人は次のお話から再開してください。


あれからどのくらい時間が経ったかわからない。

やっと意識が戻りつつあるが、体力的には普通に限界を迎えそうだった。座っているだけまだよかった。さっきまでの状態で脱力すると全体重が腕にかかり、アンバランスな身体を支え続けることになっていたと思う。


「ねぇ、はなして」

「わ、案外強気~身体はボロボロだけど精神は思ってたより強いんだね」

「元気そうで何よりだよ、じゃあ始めよっか」


ルチアが立ち上がり視界からいなくなる。後ろの方に行かれると腕の位置的に身体ごと振り向くことが難しい。できるだけ目で追ってみたけど、何か物を探る音が聞こえるだけで何をしているか全くわからなかった。キョロキョロしていると、突然視界が奪われた。


「わっ!いやっ…」

「ほーら暴れない」


分厚い布のようなもので目元を覆われ、視界までも支配される。必死に頭を振ってみても外れるはずもなく、ただ目の前が暗がりに閉ざされているだけだった。


「ふぅ」

「ひゃっ…やだやめて」

「身体がびくってしたけど反応してるの~?耳好き?」


誰だって急に耳に息吹きかけられたらびっくりするに決まって…


「んんっ…んぁ……はぁっ…やっ」

「っ…ほら逃げないで、舌だして」


頬をしっかり固定されて長いキスをする。私が呼吸しやすいように感覚を調整しているのが少し腹が立つ。

視界が奪われたせいで他の感覚が研ぎ澄まされて、嫌というほど卑猥な音が耳に入ってくる。ルチアのことだからわざと音を立てるようにしているんだろうと思う。


「ねぇ俺のこと忘れないでよ?二人で楽しみすぎっ」

「んっ……あぁ"っ!」


リードを一気に引かれて気管が絞まる。


「あぁもう、せっかくトロトロになってきたとこだったのに」


抵抗できないのをいいことにやりたい放題いじられ、溶かされ、遊ばれている。いつ終わるかもわからない。もういっそ意識を手放した方が楽になれるのではないかとさえ思う。そんな考えが過った瞬間に、ぱっとリードから手が離れた。


「あ、ちょっと!今とばそうとした?」

「ルカがひどいことするからじゃん。もうちょいゆっくり楽しもうよ」


左から聞こえていたルチアの声が気づいたら右の後ろから聞こえている。


「お口開けて、噛んだら一生酷いことするよ」


小さく開けた口から指を捩じ込まれて舌や口内を蹂躙される。細いのに少し骨ばった指を二、三本バラバラに動かして口内を占拠している。苦しくて思わず吐き出そうとするが、その度に舌を強く押されて阻止される。


「はむ…女の子の耳柔らかくて好きなんだよね」

「やっ…みみもとで…ひゃべらないれっ…ぅあ」


耳を甘噛みしながら時折ふぅっと息を吹きかけてくる。くちゅくちゅとわざとらしく耳元で音を立てて、舌でコロコロと転がす。


「はぅっ…んんっ…や、やらぁ……んぁ」

「あんなに強気だったのにだらしなく涎垂らしちゃって」

「ねぇ俺そろそろいい?」


口と耳が解放され、目隠しも外される。腕を吊っていた鎖も外され何時間かぶりに腕を降ろす。降ろすというより脱力してそのまま落ちるの方が正しそうな表現だ。

腕を支えられていた手をそのまま首裏に回して、ベッドへ放り投げられる。咄嗟に何が"いい?"だったのかを理解した。


「嫌!それだけは…!それだけは絶対だめ…嫌っ…」

「やっぱりまだ早いんじゃない?涙まで流して怯えきっちゃって」


すっとルチアが枕元に腰を掛ける。その手に触れられるのが怖くて、できる限り離れたところ、ベッドの上の方へ移動する。 


「いい子にしてたね、よしよし」


どこか殴られでもするのかと思って、身体を硬直させていたが、予想だにしないことをされ時が止まる。

想定外に優しくされて突如睡魔に襲われた。あぁやっと自分の意識を手放すことができる、そう思った。




 ───




「レイちゃん?レイちゃーん、起きて」


誰かに呼ばれる声がしてゆっくりと目を開ける。朝特有のキラキラとした朝日…ではなく消えかかった無機質な蛍光灯の明かりが照らしていた。


すぐ隣にはルカがいて反対側を振り返るとルチアがいた。反射的に服を着ているかを確認した。気づいたら手も足も首も元通りきれいな状態で寝かされていて、それを誰がやってくれたのかを理解させられる。


「はぁ最悪…」

「俺たちは最高だったんだけどなぁ」

「あんたも案外かわいいとこあんじゃん」


褒めれても嬉しくない言葉たちを流して、ベッドから降りようとしたところでがくんと膝が崩れ落ちた。


「えっ…」

「まったく…薬じゃないからね。変な目でみないでくれる?」

「単純な疲労でしょ、レイちゃん脆すぎ」


しばらくここにいたら、とベッドに引き戻される。身体が正常な感覚を取り戻すまでのんびりすることにした。


不思議とあのとき二人から感じた恐怖は感じていなかった。




書いてて楽しかった記憶がありますが、それの数倍の疲労があった記憶もあります。

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