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【プロットタイプ】大人びてる

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

もーこの会話ずっと聞いてたいんだけど〜。

などと思いながら、子供にもそれなりに優しい世界だなと思いました。

久方振りに小学校を訪れた。外側からでしか様子は伺えなかったが、ほぼ変わっていない。昇降口に紙を切り抜いて書かれた学校名。卒業記念作品である部屋名の書かれたアクリルネームプレート。其れから端の方に置かれた鉄棒。

唯一変わった事と言えば、私の体が大きくなった事。だから見える世界も随分と小さく思えた。


やる事をやったら、カツ丼を食べたくなった。外の券売機で食券を購入していると、好々爺然とした方が私に挨拶をしてくれる。

「いらっしゃいませぇ〜」

軽く頭を下げて、暖簾を潜ると先客がいた。齢十二の少年が一人で黙々と蕎麦を啜っている。さり気なく保護者を探ったが居るのは一人であるらしかった。

肝が据わっていると思う。私が初めて飲食店に入ったのは高校生の時だった。一人で入るのが嫌で、何か切っ掛けがないと怖くて入れなかった。だから額がかち割れ、包帯を巻かれていた時に入ったのを覚えている。

此処まで最悪な状況下ならば、何があってもやっていける。という私なりの覚悟の決め方だった。だからこの子はきっとこの先、何があってもやって行けるだろう。何処へでも行けるだろう。

初めて一人で行動するという事は、それなりの負担や覚悟が付き纏うものだから。

其れから数分後、少年はその場を去って何処かへ居なくなった。

――いい子だよねぇ。ちゃんと片して挨拶してくれたし。

――この辺りの子なのかなぁ。独りで来るなんて、珍しいよねぇ。

――今日は人も少ないからゆっくり慣れて行けば良いよぉ。

聞こえて来るのは先程の店員と従業員の会話だった。やはり子供一人で来ることに対して、周りは気を張っていたようだった。

平和な世界だ。もうずっとこうやって平和な会話だけを続けた世界にいたい。其れが例え儚い夢だとしても。


「ってな事があって。世の中、幼児性愛とかの犠牲になる子は男女問わず多いけど、ああいう環境で少しづつ予防出来たら良いなと思った」

「……」

瑠衣の目がじっとりと此方を見据えている。『お前の最後の〆の言葉としは相応しくない』そう目で訴え掛けている。本質を見抜きに掛かるところは、やはり鋭いと思う。

「……私の小学生の時なんて、周りにある全ての物が大きかった。電車で遠くへ行こうものなら、そのまま行方不明になってしまうものだと思ってた。周りの全てが怖かった」

家から半径一キロ居ない。それこそが私の生活区域で、そこからはみ出したものは全て異界だった。

「大人びてると思ったんだよ。私の小学生の頃は、何をするにも親にくっ付いていたし、何を買うにも誰かの補助が必要だったから」

店員さんの会話がずっと平和で、良い意味で妖精さん感がありました。

小学生なんて言ったら、生活圏内はほぼ家から半径1m以内で、移動手段は徒歩かチャリな時代でした。


だから電車が怖かった。訳分からん乗り換えとかして、そのまま世界の最果てに取り残されるものだと思ってました。

今は毎日お世話になってますね。


大人になるってなんだろうね。

私の小さい頃は『一人で何処でも行けて、一人で帰ってくる人』なんて思ってました。出来る人は皆凄いって。


でも今はなんだろうな。

電車の乗り換えで来たって、祖母の家に恐怖を感じないからって、大人とは言わないじゃないですか。

まだまだ大人になったとは到底言い難いな。

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