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陽の差す森
・・・朝方。
ローブなのかと思ったら、
狩衣パーカーにズボンを合わせたファッションの案内人。
手には鳥かごを持っていて、
中に咲いている花が
光花粉をキラキラ放っている。
あなたは信用できそうだから、と、
仮面を外す案内人。
やはりその姿は少年で、
ボイスチェンジャーで声を操っていたらしい。
地声は普通に聞こえる
しょっぱい系だ。
案内された場所の扉を開けると、陽の差す森。
たくさんの蝶みたいなのが
ちろちろ飛んでいる。
落ち葉と花弁が混じった地面。
パラリーとの対面。
存在を確認。
額の角がびんびんだ。
パラリーの観察と交流。
どれくらい時間がたったのだろうか。
だいぶ感覚がよろめいた。
持参のミーミルチョコレートブランデーを
案内人に示した。
彼の可憐な顔立ちが嬉しそうに微笑した。
なんやかんや話ながら
ブランデーを共に飲んで、
気づいたら
鳥かごの花は居眠りをはじめて
いびきをかいていた。