ー3-
これは私が直接見たシーンではない。
【妖精女王の瞳】が私に見せた。彼女とカイルの戦いの一部始終だ。
--------
魔力が消えた時、葉月の姿はなかった。
おそらくどこかに転移したのだろう。
今、この場にいるのは、有希とカイルだけだった。
有希:「――魔眼の暴走か、はぐれちゃったけど、私だけ残されるよりマシか」独り言ち
有希:「さて、ストーカーさん?一応、警告しとくけど、彼女を狙うの止めない? 貴方も術者のはしくれなら、相手を選んで動くくらいの頭はあるわよね」
有希:プレッシャーを飛ばす
カイル:「ストーカー? 違いますね、私は【運命の乙女】の【妖精女王の魔眼】を簒奪し、魔術の深淵を解き明かすものです」
カイル:「相手を選? 【妖精女王の魔眼】の力の一部を得た私を相手にして」
カイル:「あなたこそ、選ぶべきではないのですか」
カイルを中心に床に円が描かれる。
いや、それは炎だ。
カイルを護るように炎の壁が現れる
有希:「まぁ、円卓の騎士相手にそれだけの啖呵切れるなら、覚悟はできてるんだね」
有希:(魔眼の力の一部……本当だとしたらあまり油断はできないか)
有希:【能力4:空間転移 [現象使い]】で距離をとり、炎の壁を観察
カイル:「距離を取ったか……」
カイル:「だが、まだ私の領域内です」
壁から、無数の炎弾が放たれ、有希にむかって襲い掛かる
有希:可能な限り体術で躱し、炎弾の性質を観察する(大きさ、速度に違いはあるか、軌道は直線か、追尾するのか、また炎に隠された性質があるのか)
有希:そして被弾しそうになったタイミングで【能力4:空間転移 [現象使い]】使用
有希:男の上空はるか上に位置したところに移動しつつ、ナイフの雨を降らす
炎弾は若干の追尾性もあるようだ。災厄の王の魔力に関しては、炎弾を放つというか、炎を自在に操る魔術のようだ。
ナイフの雨は、炎の壁が弾き溶かす。
カイル:「ねずみのように素早いやつだな、だが、この程度の児戯で私を仕留められるとでも?」眼鏡をくいっとする。
有希:「まぁ、君がいうように、遊びみたいなものだからね。本気を出すのは大人げないから」
有希:【能力4:空間転移 [現象使い]】で男がいじっている眼鏡をいつの間にか手に持ち、落として踏みつぶす
カイル:「なん……ですと」
踏みつけられたサングラスをみて。
カイル:「どうやら、手癖のわるいガールのようですね」
有希:「ごめんなさい、手が滑っちゃって」全く悪びれずにしっかりとヒールでレンズを砕く。
有希:「……で、魔眼の力の一部がどうとか言ってたけど、もしかして力を得てこの程度?」嘲笑を浮かべて煽る。
---------
葉月:「強い……」
空間転移は莫大な魔力を必要とするはずなのに、彼女はまるで手足のように魔術を操り、カイルを翻弄している。
並みの魔術師では歯が立たないレベルだ。
葉月:「だけど……」
たしかに彼女は世界最強クラスの能力者なのだろう。
だが、カイル、【災厄の騎士】には……
葉月:「彼には【災厄の理力」がある」
---------
カイル:「なるほど、どうやら、その体に刻み込まないと理解できないようですね」
カイル:「いいでしょう。愚かなもの、汝の名は女、絶望と後悔の声をあげながら灰になるといい」
EM:【障壁判定】を開始します。
カイル:【異能(6):炎の魔法陣】+【キーワード(3):災厄の騎士】
カイル:「蛍の輝き、炎の大翼、汝に刻まれし灯が、断罪の炎への導きとならん」
気が付くと、有希の服の一部に炎が灯る
カイル:「燃え尽きなさい!」
その炎を起点に噴き出した炎が有希の体を呑みこもうとする。
カイル:2d6+9(コロコロ) 10[4,6]+9 > 19
有希:「黙れ、そして動くな、三下」
有希:【能力3:洗脳 [幻影]】ただ明確な意図を持ってそう言ってやるだけでいい。男の動きを制限する
有希:「闇から這い出でよ」
有希:【能力2:魔王 [異形化]】炎の魔法陣が描かれた地面を砕いて、地中から名状しがたい化物が這い出てくる。男の3倍はあろう蠢く肉塊が数体その質量でもって男を潰そうとする
---スキル解析---
能力3:洗脳 [幻影]
元来の記憶操作とカリスマ性。使うことを躊躇わなくなった証左。
記憶を弄くるのは簡単♪——そうする必要もないけれど。」
能力2:魔王 [異形化]
穢れた躰。褻を利用した肉体再生、及び魔の創造。
表に出すことは稀だが、凶悪なプレッシャー
----------
有希:【能力4:空間転移 [現象使い]】で早着替え。
有希:炎を消し、ジャケットの内ポケットから取り出した小銃で男を的確に撃ち抜く
有希:2d6+9(コロコロ)3[1,2]+9 > 12
EP:7→5
力:10→8
地中から抜け出すように現れたバケモノが魔法陣ごとその中心にいるカイルに襲い掛かる。
そして、魔炎に包まれた有希の服が瞬時に別のドレスに変わり、落ち着いた様子で銃を取り出すと、発砲する。
銃弾はバケモノにまとわりつかれ、身動きがとれないカイルの眉間にむかって突き進んでいく。
だが、バケモノも弾丸も噴き出した魔炎が消滅していく。
---------
葉月:「まさか……」
葉月は驚いていた。
葉月:「あの人は、【災厄の騎士】と互角に戦えるの?」
一見、カイルが圧倒的に見えるが、カイルのほうが運がよかっただけだった。
それは彼女の様子からも伺える。
自分の技を封じられても、彼女の顔から余裕の笑みが浮かんでいた。
葉月:「どうなるの? この戦い」
その時であった。
葉月の両目が疼く。
葉月:「いけない! また魔眼の暴走が……」
---------
カイル:「おやおや、服を着替えるのがお早いようですね、だが、そのような大道芸が何度も私に……」
その刹那、再び周囲を魔力が覆う。
有希は、その魔力に呑み込まれ、どこかへと転移されていった。




