霧島、配達人になる
おこしいただきありがとうございます。
気がついたらブックマークが60超えていました!ありがとうございます!
また誤字報告をいただきありがとうございます!毎度まいど感謝です!これからもよろしくおねがいします!(おい)
「おじゃましまぁ〜す。」
3回ノックのあとにイズナが開いたのは騎士たちの更衣室だった。
「あれ?イズナどうしたの?隊長たちは執務室だよ?」
驚いて声を上げたのはアルタだった。
それは室内にいるであろう騎士たちも同じで、まじまじとこちらを見下ろしている。大きな体にちょっと驚きはするが上半身を惜しみなく晒したもふもふに撫で繰回したいのをこらえる。
「たいちょうさんのところにはあとでいくのでだいじょうぶです。じゃなくて、みなさんにようじできました。おきがえちゅうでもうしわけないのですがおなまえをよばれたかたはこちらにきていただけますか?」
そういってイズナは胸に抱えた用紙の束を見下ろした。
「まずはアルタさん!はい、これアルタさんのぶんです。」
「ん?これはぁ……。」
渡された用紙を覗き込んでいたアルタは驚いてそれを見つめる。
「なんだこれ……署名は姉貴か、もっと稼いでこいってひどくない?」
その言葉に後ろから覗いてきたほかの騎士がゲラゲラ笑い出す。次の紙をめくって動きを止める。それを覗き込んだ騎士が面白がって読み上げる。
「隊長方の影となって職務に励「すとぉーっぷ!」
読み上げる声にイズナは大声を上げる。
「これからおくばりするのはほんじつけんがくにきたひとからのファンレターです。」
『ふぁんれたぁー?』
いかつい猫科たちが首をひねる。代表するようにアルタが疑問を口にした。
「ラブレターならわかるがふぁんれたぁってなんだ?」
「ファンレターはあなたのことをおうえんしてます。がんばってくださいっていうきもちのてがみのことです。」
「応援……?」
「そうです。ふだんはちかよりがたいきしさまとしたしみとこうりゅうをもってもらうきっかけになるてがみです。」
そう、これは受付で署名してもらうのと同時に配布した用紙だ。書くのはどの騎士に宛てるのかと、書いた人の署名とコメント欄と差し入れの有無で差し入れに飲食物は受け取りませんと一言添えてある。これは毒物混入や時間がたってしまったために食中毒などが起こらないための措置である。
ついでに騎士が喜ぶの例としてハンカチーフやシャツなど消耗品を記載してある。これは何を渡していいかわからないと言う人が選びやすいようにである。ハンカチーフなら子供の小遣いでも買えるし、実はよく使うというが若い騎士や無頓着なものは紛失することもあるし、見習いは給料も安いので大量購入ともいかないらしい。
見も蓋もないがないならもらっちゃえ作戦だ。ちゃっかりしていることにこの文面には返信を行いません、ご了承くださいの文もある。
いちいち返事書いてたら人気の人は大変だからね。
「なおさしいれは、しゅくしゃのいりぐちにまとめてありますのでようしのきさいとかくにんしてうけとりもらしのないようおねがいします。」
ぱちぱちと瞬いてそれと音読することをなぜ止められたのかよくわからんと言わんばかりの男たちに幼女はため息をつく。
「デリカシーのないひとたちですねぇ。あこがれのひとにあてたてがみをひとにみられたらいやじゃないですか?すくなくともそのなかには、こういをよせるおじょうさんもいたりするのですよ。」
するとその言葉に騎士たちの目線がイズナの手元に集中する。その目がランランと輝いてる。ヴァレンタインデーの男子のようだと思わないでもない。
アルタはもらった紙束を胸に寄せて周囲に見えなくした。
「ウルクさーん、エリクさーんーーーー。」
次々に呼んでは紙を渡していく。
紙をもらったものは無言となり文字を追いかける。紙の少ないものは同じ文を何度も読み返しているようだ。
「いじょうです。ないようはいちどけんえつしてますがふしんなものやじけんせいがあるばあいはかならずじょうかんにおしらせください。なおふぁんれたーにはへんじのぎむはありませんがするかどうかはみなさんしだいです。」
と、そこでイズナは言葉をあえて切って、周囲を見回した。
「で・す・が!それをつかったおいたはいけませんよ。」
幼女から繰り出されるおいたに何故か騎士たちは頬をかいた。
「や、ほんとうだめですよ?そんなことあったらファンレターせいどなくしますからね。」
『はい!』
元気な騎士たちの声にイズナは安心して更衣室を出る。その後を用紙を懐にしまったアルタが追いかけた。
ご覧いただきありがとうございます!
ファンレターとかSNSのコメントって嬉しくなりますよね(ディスられなければw)そんな気持ちを彼らにも味わってもらいたいなぁって思いました。創作世界を警備する彼らに愛を込めて。




