シャルとリヨン
ああ今日は本当に良い日だ、偶然にもリヨンに出会ったのだ。
金の穂の中のリヨンは、天使のようだった。
「ねぇシャル、今日はどうしてここに居たの?」
きっとリヨンは、侯爵令嬢のリヨンでなく只のリヨンとしてここにいるのであろう、この屈託のない表情に話し方。
もし、侯爵令嬢リヨン・ドランバレンとして居ればこうは成らないだろう。
俺はそれが嬉しかった。
「気分転換で、屋敷から出てきた。近くに馬を繋いでいる。」
「そうなの、リヨンと同じね。」ふふっと笑った。
「ねぇ、シャルのお馬見せて。」即されるまま馬を見に行った。
「可愛い、なんて名前?」
「エマーブル、雌馬だよ。」
「触っても大丈夫かしら?」
「ああ、エマーブルは優しくて良い子だからね。」
そう言うと、リヨンは嬉しそうにエマーブルを撫でた。
リヨンが側にいる、何気ない話しをして、笑っている。
あの時に思った通り、リヨンは前世の美少女になっている。
可愛い少女が、孵化し美しさをました。
俺は思わず口にしてしまった。
「リヨン、好きだよ。」
リヨンはびっくりしたのか、猫目を大きく開き、落っこちそうだ。
みるみるうちに、頬を真っ赤にして俯いてしまった。
黙ってしまったリヨン
「ごめん、リヨン。嫌だった?」
顔が真っ赤なリヨンは、ふるふると首をふった。
ふっと、上目遣いで
「嬉しい、シャル。私もシャルが好き。」
ヤバい、可愛いーーー、可愛い過ぎるーーー。
俺はぎゅっとリヨンを抱きしめた。リヨンはビクッとしたが、そっと俺の背に手を回した。
暫くして、そっとお互い離れ見つめ合った。
「大好きだよ、リヨン。」
俺はリヨンの頬にキスを落とした。
真っ赤になり頬を押さえている、恥ずかしそうにしているリヨンは可愛い。
「もう~シャル。」と恥ずかしいそうに、ポカポカと俺の胸を叩いていた。
俺はもう一度、「大好きだよ、リヨン。」と言い、ぎゅ~と抱きしめた。