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問おう! 貴方ならこの状況、歓喜しますか? 絶望しますか?  作者: Teko
2章 王都までの旅路 〜残念美少女から普通の美少女になります〜
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03 魔石の価値

 

「強い魔物を倒すと質の良い魔石が取れる……とか?」


「それもそうだが、何でも迷宮(ダンジョン)内には魔石がゴロゴロ転がっているらしい。それに知ってると思うが、外より迷宮(ダンジョン)内のほうが魔力が充満してる分、魔物も強力なんだろうな。リリアちゃんが言った通り、魔石の質も外の魔物から取れるよりいいらしい」


 つまり、迷宮(ダンジョン)内は外よりも濃い魔力が充満、魔物が強力。その濃い魔力が魔石を形成すると共に魔物の中の魔石も成長するって事か。


 アレ? って事は魔石ってもしかしなくても魔物の心臓か?


「魔石って魔物の心臓なんですか?」


「そうだね。確か王都の研究機関だかが昔、発表してたよ」


 ……なるほど。ぞっとしない。


「やっぱり何でも質の良い物がいいですもんね?」


「そりゃそうだ。リリアちゃんだって生活に使ってる魔石だって上質なヤツの方がいいって思った事くらいあるだろ?」


「あー……はい」


 この言い方だと魔石は日常的に使用される物らしいな。俺の世界でいう水道とか電気、ガスとかあの辺りか。


 考えてみれば、家の所々にあったのも使い方は日常使いが多かったな。家の明かりに水道、何だったら母親に髪を乾かしてもらった時のドライヤーもどきも魔石が埋め込まれていたっけ?


「魔石って質が良くなるとやっぱり高い……ですよね」


 正直、この世界での通貨を知らないが、魔石の事を訊くついでにさりげなーく訊いてみよう。


「そりゃな。質が良ければ、いい使い方ができるし長持ちもする。私達が使っている粗悪品なんかより格が違うわな」


 通貨について訊けなかった。知らない事にして切り出そう。


「魔石の値段ってどれくらいでしょう? 王都で暮らせば必要になるかも……」


「銅貨一枚で買えるよ、粗悪品ならね。それに魔物から直接取ってくる人もいるしね」


「えっ!? そうなんですか?」


「そうだよ。リリアちゃんのお父さんだって時々、魔石を持ち帰ってたりもしてたんだろ?」


 ええ〜〜っ!! あれだけの情け無さっぷりだったから、腕っ節は無いものとばかり……申し訳ありません、誤解してました。


 ていうかこの世界の人、割と(たくま)しいな。


「でも、危険じゃないですか?」


「だから、弱い魔物や弱っている魔物を狩るんだろ? だから私達は粗悪品しか使わないんだよ」


「あー……」


 なるほど納得だ。この世界の人達は無属性以外にも一つの属性を付与されるという。つまり、自己防衛程度の戦闘能力くらいはあるって事か。


 まあ、個人差はあるだろうけど。

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