トキサキ視点5
メッチャ短いけどぼちぼち投稿していくつもりだよ
はぁ…
まさかあんなナヨナヨしたひょろっちい奴にやられるなんて思ってもなかった。
悔しさのあまりぶっきらぼうな態度をとってしまったが、これからしばらく一緒に生活するとなると気が重くなる。
……今日の戦闘、あいつの気分一つで簡単に殺されていたかもしれない。私がたまたま一番の発見者だったからなのか、それとも人を殺すのを良しとしない奴なのか…どちらにせよ運が良かったと言う他ない。
悔しい、運に繋ぎ止められているこの命が。
辛い、あの男との実力差が。
悲しい、愛する人たちに会えないのが。
憎い、あの得体のしれない男が。
……いや少し落ち着こう。人に八つ当たりしたところで意味がない。
私がこの世界に居続けるなら、また他の世界から特殊な力を持った奴が来るかもしれない。その中にアイツみたいな死なない奴が紛れていてもおかしく無い。そんな奴に次ぎ出会ったら私がが生きている保証はない。
どうしたらそいつらを殺すとまではいかずとも無力化できるだろうか。
私は、先程目が覚めた場所から少し離れた湖で水浴びをしながら、考え事をしていた。今の自分の置かれている状況とこれからについてだ。いや、本音を言えばアイツに負けたのが悔しく気を紛らわそうとしていた。しかし負けず嫌いな自分はどうもアイツのことが頭から離れず端っこのほうでちらちら顔が浮かびやがる。
考るというのは案外時間を使ってしまうものらしく、ふとした時には体などは一通り流し終えていた。
体に付着した水の時間を飛ばし、体を乾かしてさっさと着替えた。
先程の場所へ戻る道中、茂みのほうから視線のようなものをを感じた。
……まさかアイツ、覗きでもしてたんか?もしそうなら1度しっかり〆ねぇと駄目だな。
違うとしても魔物かなんかだろうし深く警戒する必要はないだろ。
私は剣を握りその茂みに近づいた。