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52話 トリプルデート カンナ編

ボスケテ

139日目


 俺が次のデート相手に選んだのはカンナだった。順番に特に意味はないが、なんとなく今ここで、カンナをチョイスしておかなければならないという神のお告げならぬ天使のお告げが聞こえた気がしたのだ。


「という訳で、カンナを探している訳なのだが」


「……呼んだ?」


「おおう! どこから現れた」


「私はいつでもあなたの後ろにいるわ……ふふふ」


 ――昨日もね……。ボソッと呟かれた最後の言葉を俺は聞き逃さなかった。


 マズイ。非常にマズイ。今俺の脳は未だかつてない程に高速で回転している。どうすれば惨劇を回避できる? なまじ強くなってしまった今のカンナならユグドラシルを崩壊させかねないぞ。


「よし。とりあえず落ち着こう」


「大丈夫よ? 私は落ち着いているわ……」


 おっとお。ここでカンナ意外にも本当に落ち着いているようだ。ここで余計な事を言わずにストレートにご機嫌を取りにいくか。


「それは素晴らしい。じゃあカンナ、俺とデートしよう」


「……喜んで……うふ……ふふふ……ふふ」


 いつ聞いても面妖な笑い方だ。しかもそれがピタリとパズルのピースがはまるかのごとくカンナに似合っているのも面妖だ。


「それじゃあお嬢さん、ご希望はありますか?」


「まずは……温泉……」


 ん? いや待て疑問は尽きないがここで安易に別の事をしようと言って断っていいのか? ……ダメだな。


 今回嫁をデートに誘う目的はあくまでも彼女達のご機嫌をとってダスクエリアに侵入して、本当の意味で俺との距離を近づけるためだ。となればここでカンナの要求を断るのは得策ではない。


 カンナが温泉で何をしようとしているのかはなんとなく理解出来る。だがそれは俺が狂人的な、もとい超人的な精神で右から左へ受け流せば済む話だ。


「よしわかった。じゃあ俺は部屋に着替えを取ってくる」


「……私も」


 ここで俺はカンナと一時的に別れる。そう思っていたのだが。


「なんで付いてきてんの?」


「?」


「いやそんな何を言ってるの的な顏をして首をかしげても可愛いけど意味わからんからな?」


「着替えを取りに行くんでしょう?」


「そうだよ。カンナはもう着替え持ってるの?」


「いいえ、まだよ」


「ほう。いいかいカンナ。君の家はあっち。僕の家はこっち。どぅーゆーアンダースタン?」


「yes I do」


 なんてこった。カンナは英語まで理解してるのかよ。日本語は読める。英語は理解出来る。おまけに呪術の天才ときた。どこの万能人だよ。あなたはダ・ヴィンチですか?


「……公平……早くしましょう。時間がもったいないわ……」


 俺は言いたい事を飲み込み、勝手知ったる自室へとカンナと共に足を踏み入れた。すると、カンナはここが自室だと言わんばかりに、とんでもなく自然に俺よりも先に俺の服がしまわれているタンスを開けた。そして、黒のヒラヒラの付いたパンツとお揃いのブラジャーを取り出して、俺にはっきりと見えるようにかかげ上げた。しかもいつものあの暗い顔で。表情筋がぴくりとしていない。


「おい」


 ちょっと待てと俺は言いたい。ツッコミどころが多過ぎる……。ここ俺の部屋だよね? あれ、おかしいなぁ~なんでカンナの下着が出てくるんだ? 俺別にカンナの下着を失敬した記憶はないぞ。そこまで性に飢えてないからね? 俺。


 そして、次にカンナがとった行動で、俺はついに我慢の限界を迎えてしまった。


「待て待て待て! なんで俺のパンツのありかまで知ってるんだ! ちょっと待て! 頼むから話しを聞いてくれ! 平然と俺のパンツを選ぶな!」


「何……?」


「よし落ち着こう。待て、落ち着くのは俺か。とにかくだ。なんで俺の部屋にカンナの下着が存在する? 俺はカンナの下着を自室に搬入した記憶はないぞ」


「……当然よ。運んだのは私だもの……公平が知らないのも無理ないわ」


「オーケーわかった。何故運んだかは聞かない」


「どうして聞かないの?」


 言葉と同様に、カンナは体全体で聞いてほしいと訴えていた。これはしょうがないと思い、俺はカンナに理由を聞いた。


「この間一緒に寝た時に、下着が無くて困った。流石に濡れ――」


「――オーケー! わかった! もう何も言うな。その先は色々とコードに引っかかる。次の質問に行こう。何故俺のパンツのありかを知っている」


「パンツだけじゃないわ……エッチな本の隠し場所も知ってるわ……。公平、ああいうのに興味があったのね。……今度、試しましょう?」


「おお神よ……。アーメンハレルヤピーナッツバター」


「……この下着は公平のお買い物スキルを使って購入したの。好きなんでしょう? こういうの。佐和子さんが履いていたわ……」


 確かに好きだよ……。だけど情報の出処はAVだろう? エロ本の場所がバレているという事は、その近くにあったお宝も確実にバレている。


 黒のヒラヒラ付きパンツは、「女教師佐和子、恥辱の特別授業」で、色っぽい女教師佐和子さんが履いていた気がする。


 くそぅ。なんで俺ばかりがこんなに恥ずかしい思いをしなきゃならんのだ。もうカンナ俺の部屋に連れ込むのやめようかな。今度からはカンナの家に行った方がいいかもしれん。


 というか今気付いたが、佐和子さんを知っているという事は、カンナはDVDの見方まで理解している事になる。なんて適応力だ。何故それを別の事に活かそうとしないんだ。


「もういい。わかった。ホントもうわかった。温泉に行こう。疲れた」


 かくしてカンナと俺のデート? が始まった。





「ふい~」


 昼風呂はいいねえ。時間を贅沢に使っている気分になってくる。本来ならば、最初から最後までこんな感じで異世界ライフが過ごせていたはずなのに、クソ天使もといホーリーのせいで、色々と努力せねばならんようになってしまっている。


 まあ、うだうだ言いつつも、最近はむしろそれが楽しいと思えるようになってきているあたり、ホーリーの思う壺なのかもしれない。


 そして、混浴を希望した当の本人であるカンナは、全裸で俺のところに来るわけでもなく、先に入っていてという言葉を残したきり、未だ戻ってきていない。


「何をやってんだか」


 と、俺の言葉を聞いてか聞かずか、タオルを体に巻き、何やら色々と大きな盆に乗せたカンナがやってきた。


「……待たせたわ」


「おう、何してたんだ?」


「色々よ……うふ……ふふふ……うふふふふ……!」


 ふむ。色々ね。……何故だ。カンナの色々に俺は恐怖を抱いている。


「そ、そうか。お、りんごジュースあんじゃん」


「……タバコもあるわ」


 温泉でタバコ……うーん、何やら非常にミスマッチな感じがしてならないが、せっかく持ってきてくれたのだ。一本吸うか。


「まったりとしていて非常に素晴らしいな」


「そうね……たまにはこういうのもいいでしょう……?」


「ああ。最高だ」


 まったく、贅沢な時間だぜ。昼から温泉浸かって、タバコ吸って。見目麗しい女の子にジュース飲ませてもらって、つまみ食べさせてもらって。どこの王様だよ。


「これ、美味しい?」


 カンナは今しがた俺に食べさせてくれたつまみを指差し俺に聞いた。


「美味いよ。色んな味があって飽きない」


「そう……ふふふ……これ、私が作ったのよ?」


「ほーカンナが。器用なもんだ」


 見た目マカロンのようなこれは、小麦の皮で包まれた様々なあんが、バラエティに富んでいて食べていてまるで飽きない。


 見た目にもこだわっているらしく、どうやってつけたのか、縞模様だったり、渦巻き模様だったりと1つも同じ柄のものがなかった。


「しかし、よかったのか? せっかくのデートなのに、こんないつでも出来そうな事で」


「……いいのよ。昨日はフェンリスに連れ回されて、それまでだってセラムとかいう変人の相手をしていたのだから、疲れているはずよ……? それに、いつもは他の女狐に邪魔されて、こうして2人きりになんてなれないもの……」


「カンナ……」


 俺は誤解していたのかもしれない。カンナ程他人を思いやる事が出来る子なんてそうそういないぞ。ちょっと常識に欠ける部分もあるが、まあそれはご愛嬌だ。


「うふ……うふふ……うふふふふふ……!」


 ああ……これだよ。これさえなければ100人いれば100人振り向くほどの美人だというのに、常時寝不足かのごとく目の下に出来た隈と暗い顔、ユグドラシル一番のスタイルを無に見せる猫背、トドメはまとっている黒のオーラ。それらが全てを台無しにしている。まあ俺は今のままのカンナのが好きなんだけどさ。


 以前、懲りずにやんわりとそうカンナに告げたところ、「公平が気に入ってくれているのに何故変わる必要があるの?」と顔色1つ変えずに言われ、何も言えなかった。


「のぼせてきたな。体を洗うとするかね」


「体……洗うわ……」


「せんきゅー」


 部屋から持参したシャンプーでカンナに頭を洗ってもらう。しかし、どうしてこう人に洗ってもらうのは気持ちがいいのだろうか。美容室とかで頭を洗ってもらっていると、ついついうとうとしてしまうのは俺だけだろうか?


 今回も、例に漏れずうとうととしてきてしまった。いかんな。日頃の疲れがたまっているのかも。頭にお湯かけられたら流石に起きるだろう。そう思い、俺は眠りに落ちた。


「ふふ……うふふ……うふふふふ……!」


 最後に耳にした、カンナの笑い声がどことなく狂喜を孕んでいたように思うのは俺だけだろうか。






 目覚めた俺は、どういう訳だかベッドに大の字に縛り付けられていた。手と足はご丁寧にも頑丈な縄でガチガチに固められ、縄の先はベッドの足に固定されているようだ。これでは逃げようがない。


 俺は今、完全に無防備だ。俺の大事なゴールデンボールは、僅か2枚の布切れに守られているだけだ。赤ちゃん相手でも殺意を持たれたら一瞬で昇天してしまう。


「……起きた?」


「うん。わかってた……。あそこで寝ちゃった俺が悪いよね。カンナ、後生だから縄を外してくれ。不安でしょうがない」


「ダメよ。公平は何も悪くないわ……だけど、独り占めするにはこうするしかないの……。今日ぐらい、いいでしょう……?」


「こんな事せんでも今日1日お前から離れないから。頼むから外してくれ」


「イヤよ。……さあ、一緒に寝ましょ?」


「寝るのは構わんがちょっと待て。ダスクエリアに行ってから寝よう。そこなら完全に2人きりだ。いいだろう? さあ、縄を外すんだ」


「……嘘吐いたら泣くわ」


 そう言ってカンナはやっと縄を外してくれた。結構な時間縛られていたらしく、体がボキボキと音をたてた。


 さて、これ以上余計な事をされる前にとっととダスクエリアに入ろう。そう思い、俺はカンナに会った段階で出現したブラッククリスタルを左手に突き挿した。



『ダスクエリア』


「随分とハードなプレイがお好みのようね。変態」


 目を開けると、俺の顏を覆うようにホーリーが俺の顏を覗きこんでいた。俺は同じ事を繰り返してしまった。すなわち、ホーリーにドキッとしてしまったのだ。


 くそぅ。なんでこいつは見た目「だけ」はいいんだ。中身最悪のくせしやがってよぉ。なんか意味もなく敗北した気がする上に、見上げたホーリーの顏が妙にドヤ顔に見えた。


「俺にそんな趣味はない。と言い切れないが、実際にやられてわかった。あれは怖い。無理だ。俺はやはり縛られるのはごめんだね」


「そう。好きだって言うんだったら私も縛ってあげようと思ってたのに」


 チラッと見えたカンナが使ったものよりも遥かに頑丈そうな縄は見えなかった事にしたい。あれはあれか。天界ロープ? 見た目真っ白だったよ?


「一応聞いておくけど、今回のダスクエリアは緊急性ないんだよね?」


「そのはずだけど。まあ、カンナだから。私からは頑張りなさいとしか言えないわね」


 ですよねー。カンナだから、で通じるのが色々と残念だ。けど、これ以上に当てはまる言葉を僕らは知らない。


「まったく、この娘には困ったものよ。本当だったら、この間のフェンリスが一番最初のダスクエリア侵入になるはずだったのに、この娘のおかげで予定がくるっちゃったわ」


「いや、あれで結構常識的なところもあるから」


「例えば?」


「……他所様の家に招かれる時、靴の向きを整えるとか?」


「あんたが脱ぎ散らかしたのを直すついでにやってるだけじゃない。しかも直すのは公平の限定だし」


「……食べ終わったテーブルの後片付けをするとか?」


「あんたのこぼしたパン屑とかを片付けるついでにやってるだけじゃない。しかも公平が食べたところだけ。他の人の使ったところなんて絶対に触らないわよ、カンナ」


 やべえ。なんも言い返せない。というかホーリーに言われて気付いたが、俺の生活完全にヒモのそれじゃん。年上のお姉さんに養われてる系男子じゃん。


 いや待て待て。俺はほら、国の運営してるし? 国民のために粉骨砕身働いてますよ? ……俺は誰に言い訳してるんだ。悲しくなってきた。


「わかった? カンナの行動理念は全部あんたが中心にあるの。あんたその内カンナがいなくなったら生活出来なくなるわよ」


「おお神よ……アーメンハレルヤピーナッツバター」


「あんたそれハマってんの? さっきも言ってたけど」


「うん」


「まあいいわ。らちがあかないから質問タイムに移りましょう。いい? 2つよ。私があんたの質問に答えるのは2つだけ」


 オーケー俺は前回のような失敗は犯さない。ここは冷静に、しっかりと質問を考えるんだ。焦るんじゃない。俺はただ質問をするだけだ。


「ダスクエリアに入るメリットはなんだ? 前回嫁との距離を近づけるって言ってたけど、それだと現実世界でもいいように思えるんだけど」


「言ったでしょ? ダスクエリアは『真』の意味で嫁との距離を縮める事が出来るの。まあ公平が聞きたいのは別の事でしょうから教えてあげるわ。重要なダスクエリアを攻略すると、嫁にスキルが追加されるわ。そしてカンナは既に1つ攻略済み」


「って事はあれか。カンナは既にスキルを持ってるって事か?」


「そうよ。本人含めて誰も気付いていないようだけど、まあ時間の問題ね。スキル使用には必要愛情度とかの条件があるんだけど、カンナなら問題ないでしょう」


 スキル。スキルねえ。なんのスキルだか。カンナの事だから監禁スキルとかだったりして。レベルが上がるに連れて、誰にもバレずに長期間監禁出来る! ……流石にないか。


「じゃあ次の質問だ。かなり昔に、世界を救えだかなんだか言われた記憶があるんだけど、ありゃどーいう意味だ? 救うも何も別になんもないだろ、この世界」


「あーそれね。やっぱ気になる?」


 俺の質問にホーリーは心底面倒くさそうにそう言った。


 実は先程からバッサバッサと光り輝く羽を羽ばたかせて宙に浮かんでいたのだが、それすらも面倒になったのか、わざわざあぐらをかいている俺の足の上に着地した。


「おい。いや、やっぱいい。なんでもいいから質問に答えろ」


 俺はカンナと付き合ってからというもの、非常識な行動をとる人間に対する耐性が大分ついた。これしきではツッコまないぞ。……ツッコまないぞ……。


「ええー。チョーめんどくさいんですけどー。てゆーかあチョベリバ? チョベリバだよね~」


 いつの時代の女子高生だよ。チョー腹立つ。こっちがチョベリバだよ。


 ちなみに、チョベリバとは超ベリーバッドの略である。


「ええー。チョベリバはないよねー。てゆーかーパラパラ踊ろうよ。パラパラ」


「ええーいいねー。チョベリグ? チョベリグだよー」


 こうして、本来人々に崇められるとても偉い存在のはずである天使ホーリーと、適当なパラパラを踊った。非常にシュールな光景間違いなしだ。カンナはこれを見てを何を思うだろうか。


 ちなみに、チョベリグとは超ベリーグッドの略であり、パラパラとはその昔、女子高生の間で流行った奇妙な踊りの事である。


「はい。質問タイム終わり。さっさとダスクエリアの攻略をしてくるのね」


「おい、質問答えてないだろ!」


「なんの事かさっぱりわからなーい。もちもち? わたちホーリー。今あなたの真上にいるの」


「パンツ丸見えだからな」


「見せてんのよ」


「お前の見ても嬉しく――」


 言い終わる前に、俺の頭にタライが落ちてきた。


 質問に答える気がないという事を文字通り痛いほど理解した俺は、大人しくカンナのダスクエリア攻略にとりかかる事にした。


 怪しげにうねうねと続く一本道を歩いて行く。辺り一面の薄暗さと相まって、何か出そうな勢いだ。


 などという思考がよくなかったのだろう。俺はいきなり暗闇から伸びた無数の手によって、どこかへと引きずり込まれた。


「勘弁してくれ……」


 いくらダスクエリアがなんでもありな空間だからといって、瞬きをした次の瞬間にベッドに縛り付けられていたら、おしっこをチビリたくなるというものだ。


 そして気付いた。今の状況はまさに、ダスクエリアに入る前の状況だ。まさか俺の人生に、同じ日に2度ベッドに大の字に縛り付けられる時が来るとは思ってもみなかった。


「うふ……」「ふふふ……」「ふふふふふ……!」「うふふ…!」「ふふふ……」


 そして聞こえる無数の笑い声。周囲が暗い事と相まって恐怖体験でしかない。

 唯一自由な首を動かして、左右を確認すると、幼女カンナや少女カンナなど、様々な年齢の容姿をしたカンナが全員ゾンビのように手を前に突き出して、こちらににじり寄っていた。


「「「「「さあ、私と一緒に寝ましょう……?」」」」」


「いやだああああああああ!」


 それから数時間、俺は身動きがとれないまま、体の至る部分にカンナに巻きつかれた状況で時を過ごした。


「本当にカンナには困ったものね。分身を生み出してまであなたと一緒に寝たかったのね」


「……もう戻れるのか?」


「ええ。カンナの欲求は満たされたわ。こうなるのがイヤだったら、今後は時間を見つけてカンナと添い寝するのね」


「善処しよう」


「じゃ。次はアンジェのダスクエリアで」


 世界が白に染まる。ダスクエリアから現実世界に意識が引き戻されていく。


『カンナ・クロサレナ 添い寝欲求 クリア』


 現実世界に戻っても、あどけない表情で眠るカンナは、俺の胴に巻き付いていた。


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