補佐官の嗚咽
現在場所ー東洋大帝国ーコロシアム
有り余るる歓喜が反復し、人々を余計興奮させる。此所では主に、奴隷、劣族を混ぜて戦わせている。なぜ彼らは戦うのかというとこれに優勝すると自由の身となり、帝國人と認められるからだ。しかも、これが開催されるのは、年に三回、優勝は一種目につき、生き残った者だけだ。
ここには王の専用観客席が設けられドーム場のコロシアムで唯一個室のように成っている。そこで王に招集され今に至る。ッてか初めてきた。
「良く来たな、諸君」
そう言って、林檎をかぶりつく。なにやら嬉しそうに食べながらにやりと笑ってる。
「今回の戦争は第一補佐官が最高指揮者となり活動していてな、此所まで国が大きいと自分で行くこと
もかなわん、で、こいつを見に来たわけだ」
「はは、王よこれから何があるんでしょうか?」
第二補佐官王の隣に移動しそう話した。
「うむ、これから始まるのはわしが考えた『出し物』だ、諸君も疲れておるのだろう?今日は忘れてゆるりと休まれよ」
『有り難き幸せに存じます』
前補佐官がひれ伏した。途端にアナウンスが始まる。これは極端に魔法で音を反復させてやるのだ
【さぁ、始まりました!皆殺しのコロシアムぅぅぅぅぅぅ!!解説は私国営コロシアム代表のリリィがぁお送りしますうぅ!】
女の甲高い声と同調するように観客の歓声が響き渡る。
「すみません」
後ろから声が聞こえ振り返ると係員がいた。座席を抱えている。
「こちらにお座りになられてわ?」
「うむ」
そう言って座る。何も特に感想はないがこの座り心地は行政総指揮室の椅子以上だ!
【さぁまず初めはこのフィールドだぁ!!!見て分かるが、極端な話崖と崖をコロシアムに作った!その間にある二本のロープを、ただわたればいいそれだけだ!風は吹いてない最高のポジションだ!さぁこれに参加をするのはこいつ等だぁ!っと勿論これだっけではつまらない!そこで追加ルール、棒を使って三人で出発しろ!!!ロープをわたれるのは一本一組だぁ!】
そう言って底を見るとなにやら三十人ほどの男女や子供がいた。ここからでは種族は分からないが。
すると始まり早々棒を持ってわたろうとする、
「!!」
「あ?子供二人が棒の端と端をかじってる?それを大人が持ってバランスを保つのか?これで行くのか?」
「なるほど考えたなぁ」
補佐官達が話し始める。
【さぁ、早速渡り初めたぁ、これは順調、よくかんがえてますが?】
すると子供が力尽き落ち、大人も落ちた。当たり前だが。
【おおっと一番アウトーくずはすぐ終了だぁ!おおう!隣がそれを見て捨てたぁ!二番、棒を投げてガキを捨てたぁ!!ルールを守ったがそれで行くのかいけるのかぁ?ここで参加者の音声を生放送しまぁす!】
「ぐぁぁあ!このガキぃ!親を死なせるとはどういう了見だぁ!」
「お前子供落としたな?アタシのこぉぉぉを!」
「俺だ俺がわたるぅ!」
かすれた声が聞こえ始める。
「?うお!ガキが両足に掴んで!うわ、ややめろ、裂ける裂ける裂けるぎゃあぁぁぁあ!!っはんや!
」
ぴりぴり地裂ける音が始まり最後は
【おお、と二番選手またからいったぁ、股を裂いて落ちたぁ遺言は「はんや」!!!それもそのはず特別な合金で作られてバランス力を上げられるようになっている!!!一人ならね☆】
臓物がそのままでて落ちていった。その瞬間
「うぎゃああああああああ!!!!!」
がきの声が聞こえた。
【さぁて、他はどうやら怖じけずいてるから此所でゲーム終了ぅぅぅぅぅ!!!!!死んだのは六名ほどだぁぁぁ!】
またもや歓声が広がり、笑いがとんでいた。王も興奮して一回転げ落ち「はは、恥ずかしいところを」と言った。
【おいおい?此所で始まったのは序の口、次に始まるはぁ?地域種族達の得意な魔法の技術力がタメされる競技となっています!】
するとコロシアムの中央にはなにやら円柱の容器が置かれた。
【これは限定13体!勿論完全強制予約だぁ!ルールは簡単!この中に劣族つまり地域種族を入れる、そして彼らに事前に注射した液体の拒絶反応のでる液体を密閉した空間に満帆になるまで注ぎコムまぁ拒絶反応っても浮くだけだけどね!その際どうやって逃げるかがみそだぁ!え?魔法で攻撃されないか?それは大丈夫!我々が責任もって管理していて出来ないよう呪いかけと来ました、さぁ次はぁぁぁぁ?こいつ等だ!】
そう言って来る種族は獣顔種族だった。彼らは陸上動物に顔が似ていて毛が生えているのと顔を覗いてれば完璧人間だ。
【さぁ、全員はいったようだし、スタートぉ!生音声も継続中だぁ!」
そう言って液体が注がれ始めた。
【おっと馬面が魔法発動?これは・・・・透化魔法だ!これで内臓破裂は免れる!その上水に溶けたぁ!果たして結果は?】
「う!ごぼぼっぼぐぐるじいぃぃい!じゃじゃずけでぇ!えっぇぇえうをごぼ」
【おっと空気まで考えてはいなかったか?】
「おっおっぼぼぎゅがっうううううっぶぶ」
【目が上を向いてるぞ?これは?死んだー!今完全に死にました!」
そう言うと観客は笑いも止まらず手を叩き始める。これは敬意からか愉快カラかはわからない。だが言えることは王も拍手しているがこれは愉快からだ。
【おっと狐面も魔法発動!これは?なんだ?水の同化魔法だ!水で容器の注入口を満帆して注げないようにしている!これはももしやお手上げか?カウントスタート!】
カウントと共に注ぐ液体に圧をかけるため現場にいる兵士がなにやら棒を回し始めた、これはギアポンプのギアを動かすためだ、歯車の密接を利用して、液体を送りかなりの圧をかけられる。
「ん?ぬううううう!これしき我が妖魔族にはきかぬ!ふん!」
【おっと!お、ポンプが壊れたたぁーーーー、おめでとう!君を我々は友人と認めよう狐面!】
すると容器が兵士の手で開き、例の獣顔種族が出てきた。
「ぬぉぉおぉ!!!!これで自由のみだぁ!おれも解放奴隷だぁ!」
すると歓声は凶器じみた声になり彼を祝福した。解放奴隷とは土地を持つ権利が与えられ、またその子供の世代は市民として認める者だった。これは今2000人しかいない。
【さて?他はみんなしんじまったか?声もがぼがぼじゃ詰まらんから今回は次え言っちゃうぜ?】
「ふはははははははははっ!」
我に返って王の方を見るととても笑っていた。足をバタバタして、その歓喜を発散させようとしている。
「最高だ!これは帝国の象徴『帝国主義』を国民に見せつけるためのものなのだがこれほどまでに娯楽となってるとはな!!!」
「は、はい!これほど民の声が高いのもはじめてでございますね!」
別の補佐官が言う。よく見るとよだれを垂らして。息遣いも荒くなっていた。
「さぁつぎはわしの自信作だ!とくとみよ!ん?第三補佐官?」
「は、はい?」
「なぜ顔を赤くして泣いている?」