補佐官の話2
東洋大帝国ー繁華街ー娼婦館
なかはランプの光で薄暗く光り、人の笑い声、ガラス容器がこすれる音であふれている。煙草の臭いが充満する。多くの客は国営施設の管理者、又は商人か武人だ。
「ねぇ、それでどういうしくみなの~?早く聞きたいな~」
娼婦の一人が俺の顎を触り我に返った。そう言えば複数の人を指名したんだっけ。
「お、お~いいぜぇ、まずは国の領土からにしよう、この国は現在東洋大陸にして最大の領地を占め
ている、まぁ、軍事力は世界最高峰と言っても、おかしくはないだろ、何せ俺たちは魔法使い、剣士、アサシン、魔弓兵、また大型兵器を管理している。それだけではなく戦の天才『策士』の教育もってているからなまた文明も他国に比べ発展しており、衛生面に関しては、温帯のこの国は物の腐敗が早いから徹底的に綺麗になっている。だから世界の中でも感染病死人が少ない国として有名だ。」
「さすが、高級級官様~頭良い~!」
「此所で君に理解して貰いたいのは衛生面だ!病気とははやりかぜでも何でも環境が劣悪だとすぐにかかり、そしてすぐに死ぬ、だから我が国はドブネズミの絶滅委員会なんて物があるぐらいだ」
「へ~、じゃあその衛生面さえ良ければ人は助かるの?」
「そうはいってない例えば伝染病なんか人から人に移るから綺麗にしたって意味がない」
「へ~」
「あとは、教育についてだ、まぁこれは言わんでも分かるだろ?」
「えぇ、勿論!なんて言ったって国民が高度な文字・数学を学べるのは・・・・」
『うちの国だけ!』
「やだ~そろえるなんて~級官様が教えてくれたんじゃないですか~」
甲高く笑いとても愉快そうだ。
「なんだと~そんな奴はこうしてくれる~」
「やだちょっと、あはははは!くすぐったい!」
徹底的に脇をくすぐられ、ソファーの上でバタバタしている。その際装飾が揺れ反射光がとても綺麗だ。
「まぁ、でもそれだけじゃナインだけどね?」
「他にどんなことがあるんですか?」
隣で期待の目で手を握りしめこちらを覗いている。それを見て、追加のブトウ酒を一口飲むと再び発言した。
「この国の政治システムさ!この国は王が大臣の意見を承認する仕組みに加えその間を大臣より発言力が高い人間がそれを抑制、又は補佐してよりよい意見に反映させるんだ!」
「へ~でもそれはどういう人がやるの~?」
「それが俺たち王をささえし『補佐官』さ!といっても王専属のだけどね、補佐官はいつもは王の近
くにいて雑務をやるだけだけど発言力を高められる政治体制となり、位の高い第一補佐官から軍事、第二補佐官は財務、そして俺第三補佐官は政策だ!他にもいるんだけどね」
「ちょっと急にになんですかその緊急発言は!私を妻にとって!」
「抱きつくな、今さらおそいよ~」
「んも~」
「そんな君もう一つ、経済大臣が出した。新しい政策はなにか?」
「たしか、土地を個人として高額で買い占めて国のお金と物の行き来をして潤してる?」
「そうさ!それだけではない!そこに働く人間もしっかり雇用しているさ」
「さて、ちょっと長居しすぎたかな?最後に一つ聞いて良い?」
「はい!」
「君は今の言った政治体制をどう思う?」
「ん~難しいけど王の暴走をとめられていいのではないですか?」
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東洋大帝国ー繁華街の入り口
この国は腐りきっている!何故王の専属が発言権があるか分かってない!
そう地団駄踏み歩くが、意味もないと思い顔を上げた。横に見える住宅街は皆笑いながら夕飯を食べる人達がいた。この国は夏は暑いから外で食べるのだ。その家族も奴隷を飼い慣らし、一日の鬱憤を晴らすようにいじめていた。
この国が栄えているのは事実だ。だが豊かだと思っている民は国営の畑で働き、その賃金でやや高い食料の詰め合わせを買う、では奴隷は?それはご安心を国営用地区施設で育てられ賃金をやり、育ててる。だがその待遇は・・・・・言うまでもないが。
「旦那、西瓜いかがですか?地下水で冷やしてあるのでもうちょっとすりゃぁ割れやすが。」
「ではそれを一つとネタを一つ」
「ふふ、悪趣味だねまぁいいや、なんでも此所の大臣が国家金庫のたらふく貯まった黄金をちょろまかしてるそうだよ?級官様、まぁそれでも儲かってるんだろうけど?」
「ああ、それは保証できる」
「ではこちらから一つ聞きたい、・・・近々戦争するって?」
「ああ、多分西方拡大で東洋大陸と魔縁諸島、の完全制圧がッ目的だな」
「じゃあ行かないようにしなきゃ」
商人の白い髭を生やした質素な老人が言う。道又は広場での販売は許可無くできまた税無しなのでこの国の商人はキャバランとしていきやすい、故にこのように接近して情報の流通が出来る。ただし検閲と通行量は厳しい。しかし何故来るか?此所が栄えてるからだ。
「じゃあどうぞ、良い明日を」
「ああ、おっさんも一般市民にこれ以上麻薬なんて売るなよ」
許可無くできりゃ犯罪も横行するだろうよ。
自宅
「はぁ此所が一番の落ち着くところだ」
俺は豪邸は嫌いだから東洋の「和国」の建築士にたたさせた。質素な貴族の剛毅さと「ブシドー」の住宅に住んでる。巨大ではアルが此所には俺以外にも住む奴がいるから問題ない。
「あの」
障子から声がする。
「はい?」
「すみません」
そこから入ってきたのは俺が養ってる奴隷だ。
歳は15の族国の出身でとても賢く、また筋の通った鼻に痛み一つ無い金髪、尖った耳に角、さらに尻から生えた深
紅なしっぽがある。これは元貴族の威厳が残っている。
「かってにはいるなよ~」
「はっい!申し訳ございません!すぐにでます!掃除も欠かさずやって自分の汚れ一つ残さないのしません!どうかムチだけは!」
と俺は思う。彼女は今伏せてるけど。土下座だけど。
「一回でもそうしたか?」
「い、いいえそんな!ここでは服もきらびやかで、乱暴もされないし、お金もかかさず、もらえるし、お忍びで外に行って買い物も出来ます。さらには自分専用の部屋があり旦那様と変わらない待遇の部屋がある、いつも感謝しきれません。わかくしここがだいすきです。ですからどうか解雇だけは!」
「そういわれてもお前達は「給仕」だからなあたりまえだろ」
「そう言うノは旦那様だけです!多くの人間様は我々を虫けらとしか思っておりません!」
彼女の目は少し紅くまた眉が歪んでいた。
「はいはい分かりました、で用件は?」
「はい、そとの門前でで貴方の関係者という人が」
そう言うと我に返ったように
「誰?」
「姫様です」
「・・・嘘や」