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第八話 紳士な第二王子①

申し訳ありません。本命さんが、ほんのちょっぴりしか出てません。


 今日、学園に顔を出した。


 本当に学生なのかわからない。親がなかなか留学を許さなかったのを何とか説得して、ようやく留学できたというのに。あの俺様王子の突撃を何とか撃退したが、他に父の襲来などあり、大学を一週間も休んでしまった。

 まったくあの父は自分勝手で夫婦喧嘩で家出したとかなんとかだったが、歳はいくつだと言ってやればよかったと思う。


 だが父を客間に泊めて二日目に突然文が届けられた。今から父を回収しに来たと書かれていた。慌てて会う事にして応接室でこっそり会った。そこにはちょっと信じられない人物が旅人姿でソファに座り、お茶をすすっていた。あの時は呆気にとられた。

 そこには軍の重鎮の一人である軍務卿補佐であるヴィルマル・レンネゴード伯爵が居て、私の姿を見るとゆっくり立ち上がり、疲れた様子でしかし優雅に騎士礼をした。そして即、有無を言わさず、父をほぼ強引に馬車に押し込み、スパッと回収して帰って行った。あの人をわざわざ動かすなど、私が命じたわけじゃないが申し訳ないと思う。だが母も酷いと思う。本当は婚約者の男性を見繕いにアリオスト王国のルベルティ大学に来たわけじゃないのに、学問の邪魔をされて本当に腹が立つ。


 父の回収前に、叔父様の手紙を補佐様が差し出してきたので読むと、父は許さなくても良いが母は許してやって欲しいと書かれていた。


 その手紙の中には、本当なのかどうかわからないが、幼い時に婚約を申し込まれたことがあったと書かれていた。本当なら、私婚約者を捜さなくても良いじゃない。無駄なことして、あの俺様王子との会話で嫌な思いもしてと、そう思って手紙を読んだときに傍にいたカイサにものすごい勢いで振り返ったら、カイサが冷静にそう言えばそう言うことがあったように記憶していると答えた。


 あれ、記憶しているだけとかおかしくない?ひょっとしてカイサは知らないだけで、婚約者決まってた?一瞬そう思ったが、カイサの次の言葉で、ああ、母が何かしたんだな・・・と思った。


 『あの時、女王陛下が婚約は断ったと思っておりました』と付け加えたので、カイサがそう言うのならそうなんだろうと思ったが、念のため、私の幼馴染で専属侍女で旅行先の料理番であるエレンに尋ねたら、『グスタは婚約はしていなかったんじゃないかなあ』とのこと。あ、因みにエレンは王都の衛視隊武術師範の子で、歳が同じだと知った女王陛下がほぼ無理やり私の遊び相手に指名した幼馴染なので、他の誰も居なくて二人だけの時は私を愛称呼びする。お互い二、三歳の時に顔合わせして、お互いを気に入ってから、二人で剣の稽古とか、城下町の探検で城を抜けだしたりとか、遠乗りでレマーまで行ったりと、とにかく一緒に過ごした仲。専属侍女になってくれた時は本当に嬉しかった。


 叔父様が書いていたけど、母は、あのアランコ王国の第三王子は父から言われても、選出から外していたそうだ。私があのアランコの王子のような男性は好まないと判っていた。そして私には似合いだと思っていたエルベン王国フェリクス・エルベン第二王子に、留学直前に打診をしたそうだ。


 そう言えば、あの俺様王子は特に気持ち悪かった。人の言うことを聞かないなど、アランコという国は王族は皆ああいう感じだろうか。反対にああいうところが海の男だとか言うつもりなのだろうか。あの黒くなった肌をこれ見よがしに見せているところが許せない。ああいう男が嫌いなものもいることを認識してほしいものだ。


 腹が立つから、さっさと占領してしまえばいいのじゃない?それもさ、ログネルの港から商船と偽って軍船を出して、港に乗り付けて、兵を上陸させるとかやったら右往左往しそうじゃない?あと、国境に軍を展開しておいて、軍船から上陸とともに攻め込めば、勝てそうだ。


 いや、待て待て。そう言えばアランコのお隣の小国マルケイだっけか、同じ血筋から分かれた国だったよね。その同じ血筋のアランコは港で繁栄できた。マルケイには港はない。山地が多いから、農業にも適さない。大陸街道もないから商業の中心地にも成れない。アランコの繁栄を羨まし気に眺めてる。これを利用しよう。筋書きはこうだ。


 まず、マルケイに密使を送る。アランコ分割しよう。そう言えば乗ってくるかも。港が欲しいだろうから、港は共同管理しようとか言えば、うかれるかもしれない。計略としてはちょっと生意気になってきたマルケイにログネルから問責使を陸路で送る。問責の理由など何でもよい。問責使に軍を同行させる。軍を同行させる理由は、小国のくせに生意気なマルケイに武威を示して謝罪させるためと称せば良い。アランコ側に通行許可を出せと言って国境に軍を駐留させる。それで商船に偽装した軍船を入港させて、時が来たら奇襲、国境から軍が雪崩れ込む。国境の軍は港までの街道を中心に占領する。反対側からマルケイが進行してくるから、軍の一部を港に移動。港は軍船から上陸した兵で攻略。陸からの兵と船からの兵で港を守るように展開。マルケイが多分港へ侵攻してくるから、港は占領と言って後退しろと言って、相手が欲に任せて攻撃してくれば、蹴散らして敗退させ、そのままマルケイまで逆侵攻して占領する・・・。こんな感じならどうだろう。


 ニコニコしていたらしい。目の前のエルベン王国フェリクス・エルベン第二王子が微笑んでこっちを見ていた。


 おっと、デートの途中だった。アランコの占領は別の時に妄想しよう。


 フェリクス・エルベン第二王子。


 私が登校すると、門の入り口脇で待っていた。そして今日、お願いがあると言われた。


 『少々欲しい物がありまして、私と一緒に見繕っていただけませんか?』


 そう言われて、前回逃げ出すようなことになったお詫びをしなければと思っていたところもあり、またこちらを立てて尋ねてくる物言いに一も二もなく承諾する。


 『では、あなたの授業が終わりましたら侍従を遣わせます』


 授業が終わるころ、王子付きの侍従が現れ、私はそのままエスコートされて中で王子が待つ馬車に乗せられ、ルベルティの街に繰り出すことになったのだった。



本命さんは次回回想みたいでしか出ませんでしたが、次回は絶対・・・たぶん・・・出ると・・・うーんどうでしょう・・・。何とか頑張ってみます・・・。

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