表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冒険者ギルドの依頼人  作者: いかや☆きいろ
一章 冒険者たち
15/46

ゆず:野生の料理人

 申し訳ありませんが、 飯テロが始まります。


 ゆず(ここの主人公サブキャプ二号)はなんでもズバズバ言う性格なんでいらっときたらすみません。そういう設定ってかキャラです。たまにマリモが頭をはたくと思います。


 こんな説明をする私が真面目すぎる気もします。

 あー、へたこいた。


 山菜を採ってたらうっかり転落、事故死。それが私の死因だ。我ながら間抜けすぎる。


 死んで、なんかピンク色の世界に放り出されたかと思ったらなんか派手な女神様に「うち来る?」って言われたので「行く行く!」とノリで言った。そしたらなんかスキルとかの説明をされて投げ出された。乱暴過ぎるやろ。


 しかもここ、森の中じゃん。いや、異世界サバイバルとか面白そうとか呟いちゃった記憶はあるけど。


 私が姉と慕ってた従姉妹の姉さんが死んでから十年以上経つか。その姉さんがこっちに来てるって聞いて二つ返事で生まれ変わると決めた。


 そしたら森の中ならすぐに会えると言われたから、ついそう言っちゃったんだよね。


 そして森の中である。影の中ってめちゃ寒いよね。お日様があたるとこ探さないと凍死したりするよ。二十度以下のとこに裸で放り出されたら死ぬ。つかなんで真っ裸? 服くらいサービスしてくれたらいいのに。一応女だぞ。そりゃ「ゆずっちは胸以外男」と友人に言われたことはあるけど。ほっとけ。


 まあ神様にサービス求めるのも変な話か。飲食店じゃあるまいし。


 たまにフリーターを奴隷扱いしてくるヤツいるよね。安月給なのに客にまでこきつかわれてやってられないわ。こっちも一個の人間だぞ。基本的な礼儀は必要なの当たり前だけど。「サービス業なんだから負けろ」とか言ってくる客は頭がおかしいと思うぞ? お前一人に負けるくらいなら全員に安く売るわ。


 やっぱり薄利多売って結局働いてる人間に皺寄せがくるんだよな。まあそれでもやってるのは「ごちそうさま」って言って笑顔でお金を払ってくれる、まさに「神様なお客様」がいるからなんだけど。疫病神や貧乏神が増えるのは日本の恥だと思う。


 まあ私ももう死んだからどうでもいいんだけど。この世界でもいいお客に囲まれて飯屋をやりたいな。


 基本的に私は頭が悪い。サバイバル知識や料理の知識はあるが字とか読んでたら頭痛がするか眠くなる。活字アレルギーだ。


 だけどサバイバル知識はある。山菜とか釣りとかで飯代減らせるからな。だけど真っ裸でサバイバルはさすがに死ぬわ。とりあえず着るもの、水場と火の確保からだな。草とかツタで縛り付けても荒れないかな。まあ着るものないから仕方ない。葉っぱスーツを作って着た。


 幸い小川の音が聞こえてるし移動からだ。魔物のいる世界らしいし気をつけないとな。


 ラッキーなのは料理人スキルっていう魔法の力を授かってるところだ。火を起こしたり飲み水出したり食べられないような汚れ、雑菌、寄生虫を魔法で消せる。便利だな。


 肉の熟成とかも簡単にできるし、調理器具や食器を召喚したりもできる。なにより、調味料を召喚できるのがまさに神スキル。元々料理が好きで料理人の道に進んだくらいだからな。料理知識だけはある。


 だが、食うものがないと始まらない。まずは火を確保してそれから沢蟹とかしじみとかの貝類、その辺りの簡単に採れるたんぱく質を確保したい。木の実や果物は意外と毒を持ってるのに当たりやすいが、海の沢蟹「スベスベマンジュウガニ」は河豚毒で有名なテトロドトキシンを持ってる。下手なものを食うと即死するって話。


 ここでも食材を見ると毒性や味や香り、食感なんかがなんとなくわかるようなスキルをもらえている。魔法世界は最高だな!


 なので道々食べられそうな果物、ヘビイチゴみたいなのを摘まんで食う。あめえ。これジャムやソース作れるぞ。へへ、ラッキーだな。


 ちなみになんか私はエルフとか言う生き物に生まれ変わったらしい。ゲームとかで出てくる妖精に比べたら人間に近い。耳とか尖ってるくらいだな。髪と目はそのまんま黒だ。目付きも悪いまんま。ほっとけ。


 エルフって基本は貧乳らしいんだけど前世から胸だけでかい。頭の養分が胸に行ってるらしい。ほっとけ。


 ホットケーキ食いたいな。ホットケーキミックスでドーナツ作ってたら破裂したことあるなぁ。近所のパン屋に置いてた美味いドーナツ食いたいな。


 とーぶん無理だろうけど。まずは簡単なスープ作って魚でも獲るか。


 スープって栄養がとれるのは間違いないんだけど、塩分も吸収しやすい。ラーメンのスープは飲まないように言われるでしょ。なのでスープ料理は一日に一品目にした方が栄養学的には正しいんだってさ。塩気の薄いスープなんて飲めたもんじゃないしな。塩気は実は健康にはいいんだよなー。とりすぎるのがダメなんだ。


 まあ飢えてるので関係ないけど。まずは食料が十分にないと味だの栄養だの言ってられないもんな。おっと、小川を見つけた。まあまあ川幅あるかも。二、三メートルくらいだけど小魚はいるだろう。水質はそのまま飲めそうな透明度。綺麗だ。


 砂場でとりあえず日にあたり体を温める。


 さて、温まってきたところでまずは枝を集めて「着火」の魔法を使う。火は文明生活の基本だよね。


 炭も作ろうか。たき火で料理するのって難しいんだよね。煙がまず問題。煤だしね。焼けば食えるとか言ってたき火で魚をあぶって炭にしてしまうのはありがちな失敗だ。火が強すぎるんだよね。しかも一定じゃない。ずっとフライパンを手に持って火力調節できるなら美味しいの作れるけど普通に腕力的に無理。


 なので炭だ。安定した火力が使えるのに火も弱くない。魚を焼くには最高だ。焼き鳥もいいな。鳥とか獲れるのかね? なんか鶏みたいな飛べない鳥がいたらわっかでも仕掛けるんだけど。


 ツタとかをわっかにして、引っ張ると締まる構造を作って、少し穴を掘って足が引っ掛かる構造にしておく。一番原始的な罠だと思う。これに枝が跳ね上がる仕組みとか足せたらいいけど、そこまではいいや。まずは採取が一番早い。


 木の実や果物、沢の貝類を探して確保する。


 たき火の火が弱まったらそこから炭になってるのを取り出して石を並べて囲いを作っただけの超簡易コンロを作る。風通しをよくしていたら火が強くなる。


 簡単に炭を確保するために太めの枝をたき火に突っ込んでおく。炭を一気にたくさん作る方法はすぐには試せない。粘土とかいるし。やるけど。


 作った簡易コンロに召喚したフライパンを乗せ、召喚した油をひき、採れたもの全部入れて炒める。水を足して煮詰めて灰汁を取り、塩で味付け。やっぱり調味料召喚は神。ついでに粉末出汁かコンソメ足しておけば普通に美味しいスープができるよ。ちなみに器やスプーンは召喚できた。目を離したら消えてるけど。


 うん、まずはこれでいい。これからサバイバル料理をどんどん増やしていく。


 この世界では生きて元気にやってるらしいマリモ姉さんに、美味いもの食わせないとな。


 そういやこの星の名前聞いたな。なんだっけ。


 確か、ヴァルハラだったか。あの女神様中二の病が神様になっても治らなかったらしい。でもそんなの関係ねぇ。






 ちな、ゆず編は四話くらいあります。

 副キャプ五人くらい出るんじゃないかな。不滅もシータもそうだし。


 あと、時間軸は地球と違いますのでランダムです。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ