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閃光の勇者
翌日の武術の稽古終わりに、ゾッドとシズさんと俺で、作戦会議を開いた。
「そもそも閃光の勇者は強いのか?」
単純な疑問を投げかけてみた。
「強いわよ、それと捕まえるのが一番難しい勇者ね」
「先生でも捕まえるのは難しいと思います」
「何で?」
「それはね、閃光の勇者だからよ」
シズさんが、茶目っ気たっぷりな笑みを浮かべながら言った。
「謎かけはやめてくれ。その勇者は光を操ったりするのか?」
「違うわ、光の速さで走るのよ」
「 ⋯⋯光の速さで!? 」
――待て待て待て待て。そんなヤツがいるのか!この【異世界】は驚きの連続だ。
しかし、どうやって捕まえるのか?全く見当もつかない。
「俺達だけで捕まえられるかなぁ⋯⋯ 」
「先生、僕の料理友達に凄い人がいます」
ゾッドが胸を張り、自信満々で応えた。
「料理友達? まぁ、いいや。会ってみるよ」




