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異世界にやってきました

 山根と山根の部下と俺は車から降り、深夜の富士の樹海『青木ヶ原樹海』の中を歩く。


 富士山麓には不思議な伝承がある。


 富士吉田の宮司、宮下家に代々伝わる古文書『宮下文書』によれば富士山には地底王国の入口がある、と書かれている。


 鎌倉時代の歴史書『我妻鏡』によれば、富士山には人外の世界と繋がっている洞窟がある、と書かれている。


 ――これらは過去に【異世界】へ行った者達が書いた記録なんだそうだ。


歩きながら山根が教えてくれる。いい暇つぶしになる。


「目的地はあそこです」


 山根が指さした先はボロい神社だった。


 鳥居をくぐり本殿の中に入ると、外見からは想像もつかない電子制御技術を駆使した巨大な扉があった。


 「ここが【異世界】への入口です」


 ◆◆◆


 巨大な扉を開けた先は部屋になっていた。広さは二十畳ほどか。ベッドや机など最低限の家具はありそうだ。


 壁は白いブロック――石造りの家だろうか。ヨーロッパのようだ。


 ひとしきり部屋を確認していたら、一人の女性が部屋に入ってきた。


 タイトなスーツが良く似合っている。日本のキャリアウーマンのような雰囲気をしている。


 「タカーマハラ王国の情報戦略を担当しているシズと申します」


 「白田未来です」


 「お待ちしておりました。仙人様」


 えっ?


 「日本から来られたかたは、こちらでは仙人と呼ばれています」


 この日から俺は仙人になった――

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