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コロッセオに来ました
王都の南に《円形闘技場》通称コロッセオと呼ばれる円状の巨大な建造物がある。
普段は、格闘士や剣闘士が、死闘を繰り広げ盛り上がっている場所だ。
そして何故か、俺はコロッセオの薄暗い控え室にいる。
今日も何試合かあり、俺はメインイベントで、一番最後に出場する予定だ。
隣にいるシズさんが【森羅万象を司る英雄】ゾッドとの親善試合の日程調整に、一週間程かかった事を詫びている。
「すいませんでした。国民への宣伝期間としてお時間をとらせていただきました」
娯楽が少ない国民のために、ちゃんと周知をしたかったようた。
「構わないよ。それより【森羅万象を司る】って何?自然を操る能力?」
「実は誰も見た事はありません。噂話や逸話はありますけど。ゾッド様の能力を見た時、それは死ぬ時ですから」
(ゾッドヤバイな⋯⋯ )
強化系マジックアイテムを着けてきて正解だった。
さすがに【破壊神の豪腕】も着けているのは、やりすぎか⋯⋯




