プロローグ:あっさりとした死亡と雑すぎる転生
「この役立たずが!」
今まで何度この言葉を言われただろうか。
ゲームが得意でも、ライトノベルの知識が豊富でも、勉強の前ではすべてが無意味だ。体は貧弱、勉強は平凡、コミュニケーション能力は皆無、友人もいない親からは虐待を受ける日々。誰も俺を必要としないしこれからもないだろう。死んでいい人間はいないと言われているが俺は死んでも何も変わらない、むしろ親からしたら食費が減り学校のやつらからすれば嫌な奴が死んで万々歳だろう。
「もういっそのこと自殺するか」
そう思った俺の行動は思いのほか早かった。学校の近くにある歩道橋を上り、車が来るタイミングで飛び降りる。もしもこの世界が恋愛ゲームとかなら誰かが止めるはずだがここは現実だ、だれも止めないし止められるはずがない。
そしてここまでが俺の知っている自分が死ぬ直前の出来事だ。
「気の毒だが、貴様は死んだ、普通ならこのまま記憶を消して転生するところだがお前は神々の抽選に当たった、これから異世界に記憶を持ったまま転生させる」
目の前にいる金髪ロングの切れ目な男が何かを書きながらこちらのことはお構いなしとばかりに言う。
異世界?そんなのに抽選が当たったから転生だと?まるでライトノベルじゃないか。てかこういう時は基本的にスキルも付くはずだよな?
「あの~スキルとかってついてくるんですか?」
「うるさい、今忙しいんだ。話しかけるな」
反応が冷たいな・・・。こいつの事はこれから切れ目と呼ぼう。
「そもそも素質が低いやつに貴重なスキルを渡すはずがないだろう。まったく前世どころか来世まで役立たずコース一直線とはな・・・」
そう言って切れ目は一つの書類をこっちに渡してくる。
厄上 律
種族:人間
職業:無色
HP:未定
MP:未定
能力値
atk:1/∞
def:1/∞
agi:1/∞
luk:1/∞
スキル
パッシブ
等価交換
アクティブ
無し
称号
役立たず
なんだ・・・これ。能力値にもツッコミどころはあるが称号にも変なのがある。次のページで見るとそれの詳細が書いてあった。
役立たず:一般的なスキル取得不可。経験値取得率-99%
これは、ひどい称号だ、名前も効果も。
「わかったか?能力値の限界がないのだけはいいところだが成長にかかる時間があまりにも長すぎる。全くせっかくの抽選権を無駄にしやがって・・・」
こっちに対する悪意を隠そうともしない。そもそもこいつは何のつもりだ?一方的に呼び出して一方的に悪口を言われて、何が目的だ?
「こっちも仕事だから鑑定眼ぐらいはつけてやる。後は知らん」
切れ目がそう言って指を鳴らす
「貴様がどうなろうと私は知らん。せいぜい長生きするんだな」
そういっていつの間にか俺の後ろにあった穴に突き落とす。先の見えない闇に俺の意識と共に落ちていく・・・
そもそも何故俺はこんな目に合ってるんだ?役に立たないと周りに言われ、耐え切れずに自殺して、新たな人生を歩むかと思ったら勝手に呼び出されて、そこでも役立たず扱い。切れ目に至ってはハズレ扱いだ。
「なんで俺がこんな目に合わないといけないんだよ・・・俺が何をしたっていうんだよ!!」
深い闇に落ちる中、俺は虚空に向かって怒りをぶつける?
「やってやるよ。異世界だか何だか知らねーが見下してきたお前をそこから引きずり落として踏みにじって嘲笑って分解して罵倒して、てめぇのプライドが粉々になるまでこの借りはたっぷりと返させてもらうぞ!」
見下され続けてたまるか。胡坐をかき続けたあいつを引きずり落とすまで絶対に生き延びてやる!
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