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異世界拳闘道  作者: 泰山仙人
アナルガルド最強決定戦
97/98

決戦前の30分

「くっそ勝ったのにこのダメージか」


今大会を支える医療班が騒がしくつげる。

「良しっ秘薬の投与と気功医療、医療魔術と医療魔法全部まで打っ込むぞ!」


「頭部のダメージは気功医療で俺が担当する!」

気功医療系の里の族長が行う。


「肝臓のダメージは魔術で治療を!」

元帝国の医療担当の者も続ける。


「いいか!なんとしても万全の状態で決勝戦に送るぞ!」


「上半身の打撲傷と擦過傷の治療は我々が」

ローディアンのエルフ達が行う。


ダメージを抜く最中、流閣はある男の背中を思い浮かべた。


どんな時も私の前に立ちはだかり、時に試練を、時に助けをくれた戦友よ今こそ決着の時、



別室の休憩所では


「のぉ息子よ」


「んだよ親父ぃ流閣に気功なんざ仕込みやがって」


「まぁアレは正確にはワシの力を貸しただけじゃよ」


「だけじゃよってそんは事言ってヒーポの時はお袋に浮気がバレて折檻された癖に」


「ほっほ」

汗をダラダラ流しながら誤魔化すジジィ


「まぁアンタの寿命が切れる前に息子の晴れ舞台見せてやるよ」


「ほっほまぁ最高の好敵手こそ一番の贈り物じゃろ?」


「感謝してるよ親父」


そして決戦の時間がやって来る。

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