Aブロック第一試合 鉄斎(仙力)対バール(不明)
鉄斎
身長178センチ
体重95キロ
バール
身長186センチ
体重不明
開会式を終え、前夜祭が催され、翌日。
西口選手控え室
マスクの男バールは密かに自身の腕を確認していた。
(イヨイヨダ。コレデアノオカタノカタキヲウテル。)
東口選手控え室
「オゥエっ!!……気持ち悪っ!」
「昨日あんなに呑んでればそうなりますよ。
それに、なんか香水臭いんですけど」
流閣に窘められる鉄斎であるが
「おうっ昨日可愛いい娘が誘ってきたんでな。気分が高まってるのとあいまって寝ちまったよ」
「酒と寝不足で体調不良とか俺と闘るまで負けないでくださいよ。」
「おっ時間か、じゃあ行ってくる。」
(あんな軽口叩いたけど年下なのに俺はあの人未だに勝てる気がしない)
「やって参りましたトーナメントのAブロック第一回戦!バール対鉄斎です!」
歓声が上がり2人の男がフィールドに現れる。
「武器の使用制限以外全て有効です。」
鉄斎は笑いかけるが
「どうも」
「………」
「さぁ両者指定の位置まで距離を取ります。」
「試合開始ぇっ!!!」
コールと同時にバールが速攻で責め掛かる。
(んだよこの加速!!この巨体でこの速さコイツ人間か?)
そしてバールはトップスピードのまま右の飛び膝蹴りを繰り出す。
「鉄斎選手待ち構えている!!」
(こいつ膝蹴りは両手で相手を掴んでなきゃ外すだろう?…この風圧?まさか!!)
鉄斎は咄嗟に両手を前に手刀を合わせて相手の力の進行を側面にずらした。
螺掌流 気装 受ノ型 「流盾」
鉄斎は本来なら剛ノ型によるカウンターを狙っていたが即座に諦め、受ノ型に切り替える。
(ナゼワカッタ?)
バールはそんな疑問が頭を掠めるころ鉄斎はその思考の隙間に既に次の一手を打っていた。
(そんな思考を巡らせる暇はあるのかい?)
螺掌流 気闘 柔ノ型 「脊髄落とし」
両肩を掴み胸から下へ落とす当て身技である。
空中へ跳ねた直後に落下のタイミングを計られ落とす。脳へのダメージは不可避。
すかさず鉄斎はバールの喉元を踏みつける!!
ガッっ!ヌチャリ!
(ヌチャリ?前世の頃からこの踏みつけてきたがこんな感触は初めてだぞ?人の喉元のじゃあねぇな!)
鉄斎はすぐさまバールのマスクを剥ぐ
「おっと鉄斎選手バール選手のマスクを剥いだー!おっもこの中身は人じゃない魔人だー」
「ちぃっ!」
鉄斎はそのまま螺掌底を打ち込む。
「ギーラ!!」
「フッー悪いなもうこの世界に君らの居場所はねぇんだよ」
「勝負有り!!」
「えーっとんだアクシデントではありましたが鉄斎選手二回戦進出です。」
その後控え室に
「鉄斎さんおつかれ様です」
「おぉ流閣か?まぁ予想外の展開だったが準備運動にゃ丁度良い。」
「あなたって人は」
あの魔人は最後の王への忠誠が残っていた個体です。




