砂上の決戦地
鉄斎達がこの最悪の想定をしていた頃、各国の要人達の中にはある意味好機と捉える者達が居た。
奴らがあの大陸に潜んだおかげで我々は団結さえしていれば後ろからの強襲は避けられると
そんな思惑を浮かべてるころに唐突に奴らは攻めてきた。
人類対魔人の戦いの火蓋は切って落とされた。
魔人軍20000 対して人類50000
この想定だったが人類の50000の構成はオオアザ2000、ガルリム連邦国28000、ローディアン10000、ジンバルス王国10000
この中には滞在戦士も含まれている。
人類軍司令部に情報が飛び交う。
「奴らこうも早いとは!」
「偵察班より報告!!高速で飛行してくる物体有り!!」
「迎撃塔2番、3番展開!!」
「これは?」
「帝国から接収した魔術よ、全部で4本、これらの供給はローディアンから賄ってるわ、魔導塔に盛り込む魔術のボツ案ね」
「第2波来ます!!」
「この軌道は曲がって……」
ピュッ
バン!!
「フッー…サーチ・エンチャントからのボムズ・アローこれ以上は捌けませんよ。」
人類の意思の統一が思うようにいかない中魔人達は1人の王の司令の元死を恐れず向かってくる。
「魔人どもがここまでの道具をあの地で作り上げるとは!!」
「戦場には居ない様子」
「この戦争の中で奴は何処に?」
「まさかこの戦い事態が囮なのか?」
「くそっ王はどこにいる!!この軍の核の王は!!」
「通信魔法入りました!!」
「見つけたのか」
「さすがはあの男だ鉄斎の片腕なだけはある」
オオアザ国 領海
改良型飛龍に王は乗っていた。最も奪うべき場所を目指して。
そこにはある男が背後から声をかける
「探しましたよ」
「ギっ」
とっさに王は右の回し蹴りを放つ。
男はそれを受け流し王の顎下に斜め下から右弧拳を当てる
「オオアザ国、現武閣流当主"破槍"の流閣です。貴方に復讐したかったので闘りましょう」
すかさず王は左肘を畳んで頭部へ当てる。
流閣これをバックステップをして避ける。
王は飛龍に身体を拗らせて流閣を振り落とす。
「対魔人空戦補助魔導具"バトル・ウイング"」
「ギッ」
空中に瞬間的に留まった流閣を王は両足でドロップキックを食らわせる
「くっ」
そのまま蟹挟みで流閣の胴体を挟み潰そうとする。
(流石にすごいなコイツ、空中に留まるなんて1秒以下なのに正確に飛び蹴りを当てるとはさらに人間の数倍ある筋力で蟹挟み!!
先代を倒しただけある)
「けど魔人と国武違う」
王はそのまま飛龍の尻尾に流閣の頭を突き刺そうとする。
だが流閣はその流れに乗らなかった。
立ち技における重要な能力は何か
立ち続ける事である。
「武閣流は創立以来他流派に勝ち逃げされた事がない、この意味わかりますか?
次やる時は必ず勝つその為には努力も研究も、怠らない、卑怯な手すら躊躇わない。何度だってやる、勝つまでやる。僕ら武閣流は全員そういう連中ですからね?」
流閣は肘を胴体に振り下ろす。
「ガッはっぁあ!!」
その後流閣のラッシュが続く。
そしてひと段落したところで
「あなた何か勘違いしてませんか?
"父の仇に燃える息子,とか"師匠の為に強くなった弟子'みたいな事思ってません?
そんな考えでしたらほとほと浅い
破槍を受け継ぐって事は"師匠より上"って事でしょうが!!」
王のその表情が歪む
「この群れ殲滅させてもらいますよ?」




