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異世界拳闘道  作者: 泰山仙人
侵略戦争
57/98

救難雷伝

そして鉄斎達の稽古に混ざって2日後、


ローディアン門前の警備兵が目を凝らす。

「なんだあの光は?…赤い?」


「稲光が山の奥から地面を走っている!!雷が地面を這うようにも見えるシルエットは?」


「サーチ・エンチャント……人だ!!しかも物凄い速さでこっちに来るぞ!!」


「…あぁくそっ魔力切れかでも良かった国境は超えられたみたいだ。ローディアンはここで間違いないか?」


「アンタは?いやそもそも不法入国だ捕縛するぞ」


「あぁ捕縛してくれて良いだが必ずローディアンに連れて行ってくれ伝えたい事がある。俺の名はセイニヒだ」


「まぁ詳しい事はローディアンの治安部で聴かせて貰うぞ」


「あぁ」


その頃オオアザ国では、


先の戦いの傷が癒え、以前"堅牢"の二つ名に恥じぬ男ガーナ・クリスは空を見上げた。


「あの空飛ぶ巨大なトカゲは?」


「あの方角は帝国?」


「奴らもう仕掛けて来たのか!!」


「急げ!!」


兵士達は伝令に走る。


「報告にあるこの空飛ぶトカゲとはドラゴンか!」

光圀は珍しく動揺する。


(伝え聞いた話では、ドラゴンははるかに昔に絶滅したはず、それが帝国の方角から現れるとは、だが絶滅したのではなく捕獲されたのか?)


「一応の停戦協定は結んでいたはずだが、それに魔導塔を使えばあんなもの使わずに済んだモノを何を焦る?」


「ただ帝国の手の多さには驚かされますが」


だがその推察は外れる事となる。

事態は既に未知の段階へと進んでいた、、




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