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異世界拳闘道  作者: 泰山仙人
侵略戦争
53/98

魔人

その個体はアリアドネを彷彿とさせる紫色の体色であり体長二メートル近いアリアドネの比較してその個体の身体つきはむしろ人であり蜘蛛のフォルムを感じさせない。


「突然変異で生まれたのか?」

「ただこの個体はアリアドネを掌握しています油断は出来ません。少なくとも上位魔獣と同等とみていいでしょう。」


「そうかいまず俺がやっこさんの出方を見るから流閣お前さんは繭の中から引き摺り出せ」


「気をつけて」


「お前もな」

そう言って鉄斎はぐるぐると肩と首を回しながら人型に近づく


「よぉスパイダー○ン君、俺が相手だぁ…つか人語が判るのかね?ジンバルスの時のオーガは片言だったが話してたしな」


人型は鉄斎の話が終わらないうちに口先から粘液をコンクリートブロック程の大きさに固めた球を鉄斎目掛けて飛ばす。


螺掌流 気操 受ノ型「廻し如来」

「よっ!……なんだい?こちとらまだ話し終わっちゃあいないぜ?」


「人語はわかるよだが下等生物と喋りたくないんだ」


「へぇ…じゃあなにかい?おまえさん俺は合格かい?」


「すぐに忘れるゴミ(ヒト)だ私の名は"王"より頂いたミゲルだ」


「へぇ虫っころの癖に大層な名前だぁ」


「貴様っ!」

するとミゲル腰の穴から糸を射出、二本の糸は真横の木にひっつきそして


「むん!」


木の根っこごと抜き鉄斎目掛けて投げる。


鉄斎はごちりながら

「おいおいこりゃ人間とやりあう範疇じゃねぇや」

気功操作×気功予知


ミゲルは驚く

(木が避けた?)


鉄斎はまだ慣れない気功の制御に四苦八苦していた。

「ふーっ的がデカくて遅いから操作しやすかったぜ」


ミゲルは鉄斎に吹きぶつけた糸を鎌の形作り同じく腰から糸を貼り付け鎖鎌のように扱う。


鉄斎は内心驚く

(虫ごときが鎖鎌なんて使うかねそれに―)


ぶぉんという音共に先端の鎌が鉄斎の視界から消える。


「はえぇなぁ、おい!!」


鉄斎は瞬時に肘から先、膝から下を気功武装で固める。


気功予知×気功活性×螺掌流 受ノ型「手刀(てがたな)


一撃目

鉄斎は体制を低くして回避そのままミゲルに突っ込む


「鎖鎌って武器は殺傷能力の高さと有効範囲が広いのが最大の利点なんだが詰めらると本体は無防備なんだぜ」


ミゲルの伸ばした手を取り左脚を回し引いて鉄斎は腰を切りながら投げる。


螺掌流 柔ノ型 気闘 「引き落とし」


すかさず鉄斎は自身の指先を気功武装で硬化。

螺掌流 剛ノ型 気装 「捻り貫手」

ミゲルの喉を潰して鉄斎はすぐに流閣の元に向かう。


「まだ生きてるか?」


「えぇですが息が弱々しいです。」


気功医療を発動させる鉄斎。

「俺は暫く戦線離脱だもう他の魔獣は居ねえだろうがキャラバンの破損具合の確認とローディアンに進路を」


(この耳の尖りはもしかしてエルフか?)

鉄斎はこの目の前の少女の治療に専念していた。

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