表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界拳闘道  作者: 泰山仙人
侵略戦争
47/98

螺掌流の合流

新たに会得した感覚と以前の気功のズレを擦り合わせてある間に鉄斎はオオアザの国の建国以来、武閣流と双璧をなす照道流の稽古場に顔を出していた。


「照芳師範本日はお世話になります。」



「いえいえ、仙力の里と技術合流出来るなんて照道流(われわれ)が歴史上初でしょうからな」

と朗らかに笑う照芳


時間になり

照道流の門下生達が道場の床に正座する。



「正面に礼」

「互いに礼」

「先生に礼」


「さてみなさん、今回は仙力の里から鉄斎氏を招聘しました。これから二ヶ月間あの里独自の技術もしっかりと学ぶように…では、鉄斎君一言を」


「照道流の皆さん仙力の里から来ました鉄斎です。これから二ヶ月間よろしくお願いします。」


「では、みんな仙力の里の格闘術知りたいの?ではこれより鉄斎君に対徒手戦を披露してもらいます」


「承りました。」


「では、晃先生頼めるかな」


50過ぎの精悍な男が前へ出る


「はい!よろしくお願いします。」


「この晃は照道流8段じゃ」


「はじめ!!」


"照道流''

オオアザ建国以前より存在した武術であり、攻めに重きを置いた武閣流とは対照に護りを信条とした武術である。

そして先制、打撃特化の"剛"で知られる武閣流と違い受けて、相手の力を利用しつつ制する"柔"の武術である。


目の前の晃8段は、現代でいうところの前羽の構えをとる。

対して鉄斎の構えは重心は前気味に左手を中間距離で固定し即応型の構えをとる。


晃8段が前羽の構えのままじりじりと鉄斎の間合いに入る。


(後数センチ入れば俺の間合いだ)


その時は一瞬で訪れた。

「フンっ!」


鉄斎は初手で螺掌流 剛の型 「空散掌」

速効型の連打を晃は捌き、落とし、凌ぐ


鉄斎は内心驚きながら

(へぇこの手数を初見で捌けるのな)


晃は対照に、

(こちらが防戦一方とは)


鉄斎は放ちながら一手だけワザと緩く打つ


晃これに反応…瞬間よぎる疑問

(だがこれは罠ならば!!)

晃逆にワザと緩くした方ではなく来るであろう二撃目に備える。


このやり取り実にコンマ数秒である。


鉄斎は緩く打ち次に備えた晃の裏をかき緩くした手で晃の捌き気味の手に自身の手首を引っ掛ける


螺掌流 柔ノ型 「数珠掴み(じゅずつかみ)

相手の手首に対して自身の指、手首の挟み込みにより相手を操作する崩し技である。


これに晃驚く

(腕っ…浮かされ…)


鉄斎は素早く足払いをし更に崩す


だが晃その足払いを受けながらも次の一手の布石を打つ


空中で身体を捻り脚を首でロックしようとした時

まるでタオルを床に叩きつけるように鉄斎は掴んだ晃の左腕の肘を掴み脇を締め引き落とした。


「ぐっ!」


投げ落とされそこで決着



「それまで」


あたりは「オ〜」という歓声と共に鉄斎に賞賛よ拍手が送られた。



「のう、すごいじゃろう?これが仙力の里独自に練り上げられた技術じゃゼェ?」


すると師範代の照文が号令をかける

「整列!!…よろしくお願いします!」



こうして鉄斎の鍛錬もスタートした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ