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異世界拳闘道  作者: 泰山仙人
侵略戦争
38/98

保安官

ジェラート達は港街プールに直行。

その頃カールは情報収集がてら売店で昼食を買っていた。

「にしても異常なくらいに保安官がいるなぁ何かあったのかい?」


売店のおばちゃんはケバブに似た食べ物を包みながら答える。

「なんか犯罪者がこの街に隠れてるんだってねぇまぁ今回の数は異常さねぇ」


「そうなのかい?」


「あぁここは港街だろう?密入国者や亡命する奴も居るからねぇそれなりに配置はされてるし犯罪者がここに逃げ込んだのだって一度や二度じゃないからねでも…ほらみてみな、あのバッチ特務保安官だ普通なら良くて上級保安官だけど特務保安官なんて」


「へぇありがとういい話聞かせて貰ったよおつり要らないからとっといて」


「へぇそうかいまぁ道中気をつけてねぇ」


カールは目の前の女性に掛けた催眠を解いてその場を離れる。


その十分後

「治安部、保安官のジェラートです捜査にご協力を」


「なんだい?」


「この似顔絵の男に見覚えは?」


売店のおばちゃんはじーっと見ながら

「あぁこの人なら1時間前くらいに店で買ってったよ」


「その男は何か言ってましたか?」


「さぁねぇ、あっさりとしたもんだったよ金を払って商品受け取ってそのまま港の方へ」


「ありがとうございます、その他に何か変わった事は?」


「そうさねぇさっき人懐っこい子が根掘り葉掘り聞いてきたくらいさね」


「その子供は?」


「貨物船の方へ行ったよ」


「ご協力感謝します、ベーリアもらえますか?」


「はいよ」


「ゴズモーお前は今日の便を見て回れ俺はビッグと貨物船の方へ行く。」


「了解」


カールは、貨物船出港50分前

僕の役目の大半は終わったかな。

帝国滞在中での偽名で登録した囮はあと45分後だしこれから乗る船は貨物船だから滅多に引っかからないでしょ


「失礼」


「なんです?」

(しまったいきなり声を掛けられるとは)


「治安部 保安官です捜査にご協力を」


「旅人の僕なんかで良ければ」

(なかなか鼻の効く保安官もいるねただ葉巻臭いな)


「この男に見覚えは?」


「んーこの肌の色は…ナエル系ですねそれにガルリム系の血も混ざってる。」


「詳しいですね」


「えぇ人種にはある程度詳しくないとトラブルに巻き込まれますから」


「なるほど」


「その男が何か?」


「いえ、窃盗です。ほんの少し重要な物を」


「まさかそんな事の為にこんな港街にまで来るなんて」


「仕事ですから、それにこの街のベーリアは絶品だ」


「ベーリア?なんですそれ?」


「この街の郷土料理ですよこの街は他所から来る最初の街ですからね食べ歩き用の店が多い」


「なるほど、もう行っていいかな?」


「お時間取らせました。それでは良い旅を」


「えぇ」


2人は別れて


ジェラートは即座に部下のビッグを呼び出す

「ビッグ他の港の奴を集めろあの坊やは怪しい」


「手配します」


「俺は船長室へ行く。」


今回の貨物船の船長ロックポップは自身の貨物船の物品リストのチェックを行っていた。


「特にこの木材と薬品のチェックはしっかりやれよそれと鉱物も気をつけろ家畜達のストレス状態も把握しろ」


「失礼」


「なんだアンタここは船長室だよ?関係者以外立ち入り禁止だよ出て行きな」


「バルカザン帝国治安部特務保安官のジェラートです。捜査にご協力おねがいします。」


「書類は?」


「ビッグお見せしろ」


するとビッグは鞄から王印の付いた書類を見せる


「貴方の仕事の都合もあるかもしれないがここはご協力願えますか?」


「何がしたい?」


「この貨物船を止めていただきたい」


「それは無理だそもそもこの船はアンタら帝国の管轄下じゃないジンバルス王国とオオアザの物だ残念ながら両国からの許可がなきゃ予定通り運行するよ」


「なら出港するまで滞在しても?」


「おう()っても出港の10前には退場願いたいからな後15分ってところだ」


「それだけあれば十分…」

そう言ってジェラートは早々に部下達を一斉に船に上げて捜査させる。


階段を降りる音あの坊やだ

「マーク!!」


目を合わせ脱兎の如く逃げるマーク


「ゴズモー奴は甲板の上上から側面に飛び降りた!!追えっ!!」


マークもといカールは焦る。

(彼がここまでしつこいとは)


「水夫さんですか、あそこに凶器を持った暴漢が」


「待てっマーク!!」

ジェラートがカールの足の裾を掴むと同時に

水夫達がジェラート達を取り押さえる。


「違う我々は帝国治安部保安官だ!早くどけ!!」


「くそっ奴はどこへそれにあの足首の刺青タイムリミットだ!!」


「まぁ正体不明の奴の手がかりは得たんだ上に報告するぞ」



その後フールズは魔術書の写しを盗んだのはファダール家と断定、レナにまで監視の目がつけられるがすべてリンキー、鉄斎により潰され、オオアザの国への関心が高まる。

そして帝国の牙はオオアザの国とローディアンに向けられるのだった。






ここから戦争編です。

冒頭ではあまり語って来なかった気功の里の各門派と武閣流達の選士達が国を守る為にその力をふるいます。

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