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異世界拳闘道  作者: 泰山仙人
侵略戦争
35/98

オオアザ強襲

このお家騒動が終わり伝書鳩が届く。


"オオアザ コク コウテイ アンサツ ミスイ テイコク ノ カゲ アリ シキュウ モドラレタシ''


これを読んだニーカ、鉄斎、流閣は即座に

「荷物が纏まり次第キャラバンを発進させるぞ」


リンキーは頷く



―時は4日前、舞台はオオアザの国に遡る。―


「陛下、これが本日の判を押して頂く書類になります」


「おぉありがとうな…君は武閣流かね?何段だい」


すると秘書の男は嬉しそうに答える

「はいこの間の昇段試験に受かりまして三段になりました。」


「そいつはおめでとう。」


「勿体ない言葉です。陛下」

朗らかに笑う皇帝陛下


「陛下失礼致します。本日はこの後外務官との面談と西の守備隊の式典になります。」


「あいわかった。」

書類持ち兼護衛官のシンイチが機嫌が良いのが皇帝には見えた

「なにか良いことがあったか?」


「実はつい3日前に子供が生まれましてもう可愛くて可愛くて」


「それはめでたいなでは明日から1週間程休暇をやらねばなお前の嫁も頑張ったろう労ったか?」


「ありがとうございます。妻の代わりに家事をやろうと思います」


「まぁめでたいなぁ」


その後護衛官4人に警護されながら外交官と面会室に向かうと。


「これは外交官殿が殺されている!!」


部屋から出ようしたところで

外交官の遺体が突如爆発


4人の護衛官はその身を盾にして皇帝を守った。


「なんだ今の爆発音は、陛下!!」


「陛下大丈夫ですか?王宮内に賊が入るとは!!さぁ早く」


「君は2ヶ月前に任官されたヒビキ君…」


「私なんぞの名前を覚えていただけるとは」


「ではないな帝国の暗殺者か…シンイチ、コウセイ、シュン、ケイゾウ、許してくれ」


その時彼は勘違いをしていた。

オオアザ国皇帝 オオアザ光圀が爆発の威力で動けなくなって震えているのではないことに


光圀の右手の縦拳が顔を捉え当て飛ばす

バン!


ゴン!

ガッ!

ドシャア!!


「巻き込まれ、未来を断たれた護衛官4人と国の為に尽くしてくれた外交官外園ケイゴに代わって帝国の鼠(キサマ)オオアザ国皇帝(オレ)権力()で駆除する!!」


皇帝は破けた自身の上半身の服を、脱ぎ捨て隆々とした筋肉を見せながら荒々しく告げる。



皇帝の宮殿前の門にて


その城門のすぐ横で術の発動の感覚を覚えた男は息を吐く。


爆発魔術上手くいったか後は奴が死体を回収すれば

「おいっそこのお前見ない顔だなどうした?」

巨漢の番兵に質問される。

くっ邪魔が入った。


「いやぁここに商いに来ましてどうせなら一度外から宮殿を拝見したく思いまして」


「ほぉそうか、でもなぁここ最近ある商人が殺されて馬車が盗まれたらしいんだわとりあえず話聞かせてくんな」


「クソっ」


「あ?」


男は爆発魔術を目の前の巨漢に至近距離でぶつける!!


ドゴオオオオオオオン!


煙立ち込める


「俺に構わなきゃいいものを」


だが日が差し煙に影が写る。

そして煙から太い腕が商人風の男の頭を掴む。


「おいおいおいイテェじゃねぇかよ」


「ばっ馬鹿な!なんで!!最新の攻撃魔術だぞ!!トップクラスの魔力保有量を持つ私ですら1日数発しか打てない魔術を!!」


男はさも当然の様に告げる。

「教えてやるよ俺の後ろには皇帝がおられるんだたかが爆竹ごときで倒れるかよ」


「…ばっ、爆竹だと!」


そしてガーナはニヤリと笑い

「こっちの番だ♡」


ガーナは商人風の男の頭を掴み地面にあり得ないくらいの速さで叩きつける。


「おいっ今すぐ尖閣様をお呼びしろ」


「おう!!」



オオアザ国宮殿廊下


「ぐぼっ、」

(くそッ帝国でエリート教育を受けた私がぁ!!)


悠然と見下ろす光圀

「舐めるなこの国を」


外交はは全くなく、海で覆われ、しかも周辺には魔の群島をはじめとする魑魅魍魎数知れず、どの国も本当の姿を知らない。そんなオオアザ国を治める者オオアザ光圀、国外での知名度は低いが、国内ではある異名を持つ

「戦帝」

それがオオアザ光圀の異名である。


帝国の徒手格闘養成学校の特待生を首席で卒業それがこのうずくまる男の経歴だった。


「はぁはぁはぁ」

(情報が足りねなかったロクな戦力なしが帝国ぇでの評価だった筈だ!それが王がここまでの強さとは)


そう思いながら男は撤退しようと下がるところで


ガクン


足が崩れ…

手の感覚が遠のい…

なのに意識だけははっきりとする


「声は出ない手脚の感覚は曖昧なのにはっきりとした意識そして―」


光圀が武閣流()()の昇段の技である

踵落としを振り下ろす。


「んんんんん!!!」


「倍以上の体感ダメージ」


「貴様は死ぬからな冥土の土産に教えてやろうこのオオアザの国では武閣流と昭道流の二派が盛んだが歴史に埋もれた…いや王家の秘伝の格闘術が存在するこれこそが芯貫拳だ」



芯貫拳(しんかんけん)

鉄斎達の世界でいうところの中国武術の発勁にあたる

その昔オオアザ建国戦乱期に生まれた。

鎧の中の人体の「芯」に衝撃を貫く徒手の武術であるだがその攻撃範囲の狭さ独特のスキそして放てる様になるまで20年の鍛錬を必要とする為に継承者が減り王家にのみ残った歴史を持つ。



「陛下!!」


「おぉクリスか!!どうした?その火傷」


「妙な野郎に襲われましてね陛下こそお怪我はありませんか?」


「案ずるなまぁこの鼠を地下の拷問部屋で洗いざらい吐かせよ」


「承りました。」



遅れて秘書官が来る

「あぁ後な幻斎と会いたい。」


「手配致します。」

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