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異世界拳闘道  作者: 泰山仙人
ナエル裏戦闘編
34/98

|異端児《ジョーカー》の役割

ようやく最後に戦闘シーンを書けたぞぉ!!

こうして家長の候補がユーベルとリンキーの一騎打ちの形になった事でみんなは最後の見届けに行ったが俺だけはカールの元に行っていた。

「どうしたんですか?家長候補から降りた人間の所に来るなんて」


「まぁお前さんの仕事は終わったようなもんだよな、先代の急死を利用して母親を焚きつけ、ワグルスをけしかけ、ユーベルを誘惑し、10年前に視野の広いバリーを引きこもりにし、レナを追い出し、リンキーを家庭内から他国へ目を向けさせて、そして恐らくセリナは外交関連をやってたからこの場所に目を向ける余裕がないと踏んだんだろう。そしてその真の目的は…ナエルからファダール家の引き抜き(クラウン・ジュエル)そしてその譲渡先は…エルフの国、ローディアン」


カールは目を丸くして

「へぇそこまでわかったんだ!いつ気づいたんだい?」


「キッカケはワグルスを止めた事、そして確信に変わったのはセリナとバリーからの垂れ込み、恐らく帝国は近年相当にヤバい代物を作ってるって話だ」


「作ってるんじゃない、建ててるんだ」


「えっ建てて…」


「それにしてもバリー兄さんはともかくセリナ姉さんはどうやって吐かせたんだい?」


「建てるって何をだ?」


「ここからは見えないだろうけど帝国はごく最近新たな魔術式を発見したんだそれは、転移魔術さ」


「転移魔術?」


「そう、一定数の生物を縁もゆかりもない土地に飛ばすのさ、この意味がわかるかい?」


「相手国にいつでもどこでも最短で攻撃出来るな。」


「そう本来こんな空間転移の魔術なんてそれこそローディアン(エルフの国)の国樹たる古代の大樹(エンシェント・ツリー)並みの魔素発生機関がないと成り立たないんだけどね…帝国(彼ら)は気付いたのさエルフ族の秘密に」


「おいおい、こちとら鎖国同然の島国から来た、武闘家だぜ?もうちょっとわかりやすく説明してくれよ」


「それもそうだね、そもそも僕らの一部の人類(魔術士)が使ってる魔術ってのは、魔獣達の魔撃から遺伝子に刻み込まれた恐怖から立ち向かう為に60年前に戦闘魔術が確立されているとされているんだけど事実は違うんだ。

魔術士の魔術っていうのは元来エルフの魔法の劣化版というか盗品なんだ。そして奪ったのがローディアンと隣接していたバルカザン帝国がエルフから裏貿易で魔法の発生方法を聞き出してそこから魔素を含んだ特殊な塗料で魔素の吸収と貯蓄の性質を持つ木を加工して杖を作り術式を書き込み、そして次の世代の保有魔力量の増加に伴い今日まで戦闘魔術が生み出されて来た。ここまで良い」


「おう」


カールは水を口に含ませ喉を潤してから先を続ける。


「そうだねまぁ人類の進歩なんて競争の果てに進化するんだけど…でその帝国が人類史上最も大規模かつ最先端な魔導塔を建立中だよ。そしてその魔導塔を建造するキーがエルフの大樹にある事がわかった元来あの大樹は魔素の噴出口に生えてたのが蓄え変異して今では魔素の生産すら行えるようになっていたからね」


「自然突然変異ここに極まれりだなぁ」


「まぁ塔自体を第2の古代の大樹(エンシェント・ツリー)にするのが彼らの目的だからねそして近年バルカザン帝国内領地に中規模の魔素の噴出口が発見されてねそれらからパイプラインの建設をし魔素を抽出させて帝国首都の地下に貯蔵し魔導塔で空間転移魔術の発動。魔獣達を関所や防衛態勢が整わないうちに侵略その後は支援の名目で侵入するもよしボロボロになった所で侵略するも良しって訳さ」


「…で今回のファダール家の亡命になんの関係が?」

(まぁ二択だなぁファダール家を取り込めれば御の字要らないなら実験がてら情報を知ってるファダール家を潰すとかそんな所か?)


だがこの鉄斎の予想はすぐさま覆される。


「そうこの空間転移の魔術式のコピーをファダール家は所持している。そしてバルカザン帝国は薄々気づいてる。そしてこの空間転移魔術に対抗する理論の構築をローディアンに依頼してるんだ。そして大樹の魔素量なら魔道の塔を抑え込めるハズだからね。」


「ふー、でお前らはリンキーがレナに会いに行く過程でレナに張り付いてる帝国側の人間を抹殺し、セリナが外交で牽制、バーリーが帝国の動向を探る。その間にアンタはローディアンと取り纏めか。」


「付け加えさせてもらえるならそもそも父さんは、オオアザの皇帝と関係を築いた時には帝国の妨害たり得る国を増やす段階からはじめてたのさ」


「お前ら本当に暗殺一家か?」


「暗殺はファダール家の1つの顔に過ぎないさ」


「…で今回の障害はワグルスと母親以外だと帝国か?」


「まぁユーベルはエルフの魔法の知識を得られるチャンスだからいくらでも抱き込めるし、母さんとワグルス兄さんは僕の催眠術で誘導は出来る。」


「まぁそこまで話したんだ俺達に何させたい?」


「オオアザの国を通るルートを取りたい。」


「いいんじゃねぇか?」


「話しが早いね」


「まぁなじゃあ早いとこやるぞ明日にガルリム連邦国に入国して出航そしてジンバルス王国の港に着き次第オオアザの便に乗り換える方法だ」


「了解リンキー兄さんに伝えるよ」


一方でファダール家の家長がリンキーに決まった。



「これでレナと一緒暮らせるね」


「う、うん」


ユーベルはまぁ仕方ないといった風情でそれを眺めていたが


バーリーが辺りを見回す

「ワグルスの兄貴は?」



「認めんぞ!!こんな、あんな島国に加担するとはもう良い!!」

するとワグルスの身体から蒸気のようなものが噴き出る。


流閣は構えながら

「あれは、」


「ファダール家の秘薬さ追い詰められた時に強行突破兼自決用の強壮剤だワグルスめそこまで嫌か」


バーリーとセリナが素早く部屋を脱出しバリーはカールの待つ部屋へセリナは周辺のキャラバンに口止めに入る。


ゆらりといった動作でワグルスは新当主のリンキーでもなくオオアザの使者たるニーカや流閣でもなく、たった1人にその視線は注がれていた。


ニーカである

「貴様なんぞが居なければあ!!」


ワグルスは発狂した様子でレナに襲いかかる。


「「おいっテメェ!!」」


殴り掛かる拳が空中で止まる

!!!!???

「ナンダ、!」


リンキーが両手に着けている黒い腕輪のような物から極細の糸がワグルスの腕をネット状の盾を形作っていた。


ワグルスの脇腹に強烈な痛みが発生。

「ぐぅ!」

流閣の胴回し回転蹴りが炸裂!!


一応駆けつけた鉄斎とカールはその様子を見て

「「あー、これはもう終わったね(わ)」」


ワグルスは糸を振り払い照準を流閣とリンキーに向ける


「リンキー兄さんのあのアリアドネの糸から作った特別製の鋼線が払い切るとはワグルス 兄さん人間辞めたね」


だがそのスキに流閣の正拳突きがワグルスの胸に刺さる。


「ぶあっ!!」


「アイツの手足は特別製だいくらバルク・アップした分厚い胸筋に覆われていても胸骨は無事じゃぁすまねぇ」


「…愚弟が僕の最愛を傷つけるなんて許せないねえ」

「まったくだ、肉親とは思えん!!」


「合わせなよ流閣!!」


「応!!」


リンキーが的確にワグルスの手首足首に糸を引っ掛け体制を崩す所に流閣の凶器(手脚)が襲う。


ワグルスの奥の手はこうもあっさりと破られる。


鉄斎が呟く

「妹馬鹿+恋人馬鹿=最強タッグだわ」

レナが顔を赤らめて

「同意♡」


「「トドメだ!!」」


リンキーが鋼線を加速させ、最細の刀となり

流閣は手刀と足刀を加速させ重さを持った斬撃技となり


ファダール家 暗技 「斬り糸」

×

真武閣流 「無刀」


「「斬撃の交わり」」


ワグルスはそのまま地面にぶっ倒れバスタブ並みの血を流した。


「「フーっ!!」」

セリフ過多でごめんなさい

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