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異世界拳闘道  作者: 泰山仙人
ナエル裏戦闘編
29/98

砂の国からの刺客

新章突入です。

ヒーポのリハビリも終盤に差し掛かって来た頃突然にやって来た。


鉄斎はヒーポの身体の具合を診ながら告げる。

「この調子なら対人訓練をしてもいい頃だな闘技場に復帰するのは2週間後だな」


ヒーポはそれを聴くと顔を輝かせて

「ありがとうございます!!鉄斎さんのおかげでもう終わりだと思っていた闘技者として返り咲ける事になるとは!!もう貴方には僕は一生をかけてこの恩を返したいと思います!!」


鉄斎はどこかむず痒い思いをしながら

「よせよ照れるじゃねぇかよ……まぁ今日は俺帰るわじゃあな」


ヒーポは少し不思議におもいながら

「はいっありがとうございました!!」


鉄斎は宿には向かわす色街の方へ歩きながら告げる。

「いつまで尾けてるつもりだ?」

突如後方から針が飛んで来る


螺掌流 気操 受ノ型 「廻し如来」

飛んで来る針全て落とす。


鉄斎の左下からナイフで脇腹を刺そうとする黒装束

「自分達の存在がバレた瞬間に物陰から針で動きを止めてトドメを刺そうとする狙いは解るが」


手を交差さ上からナイフ持つ手を挟んで抑え半円を描くように自身の立ち位置を入れ替えて

螺掌流 気闘 柔ノ型 「小手捻り」

合気道の小手捻りを螺掌流の捻りと気功により相手を抑える技


「相手の実力見誤ってねぇか?」

鉄斎は即座に人差し指を立て相手の喉元に刺す。


トン


螺掌流 気装 剛ノ型 「断息(だんそく)

喉の呼吸器官を指で直接塞ぐ技。


(まぁこの技はクラリスとかタフな相手にゃよっぽどじゃねえと通じねぇがな、こいつらなら充分だろうよ)


「出て来いよ」


物陰から覆面を着けた者が1人出てくる。

「何故俺を尾けてた?」


覆面は告げる

「我々はある人物を秘密裏に探す者だ、貴様に聴きたい事があったが、……貴様が聴きたい事に応じないなら目撃者は殺せとの事だ貴様に捕まったその屑諸共消してやる!!」

そう言って右手に針を左手に手槍を持つ。


「何言ってんだこいつはよ」

鉄斎は溜息を吐きながら構える。

(とは言っても対武器の戦闘なんざ里以来だからなぁ)


覆面は右の針を飛ばし鉄斎は全て弾き地面に刺さる。


手槍で乱れ突き放つ。

鉄斎それらを全て避けながら。右脇で挟みへし折る。

覆面は即座に下に刺してあった針を鉄斎の脚に刺そうとする。


(脚に刺してもダメージはないってことは指から毒を伝せるてるな?)


鉄斎は左脚を大きく退き右の膝で相手の左膝を押し込む体勢がぐらついた処で手槍を離したばかりの左手を掴み

螺掌流 気操 柔ノ型 「唸腕」

崩れきったところに左手を右脇に挟み右膝を吐きながら下へ投げる

螺掌流 気闘 柔ノ型 「捻落とし(ねじりおとし)

そのまま相手の左肩を外す

ゴギン!

覆面の男は苦悶の声を上げる

覆面の左肩は腫れ上がっていた。

そのまま鉄斎は相手の首の裸絞めをかけて覆面の男を失神させようと首に手を回した瞬間


ガリッ


覆面から抵抗の力を感じなくなった。

「こいつ自害しやがった……まぁ良いもう1人を闘技場地下に監禁だな」


その後ニーカに手を回して貰ってネール闘技場の地下に黒装束の男を秘密裏に監禁した。


一方その頃

街で買い物をしていた流閣とルナの目の前に1人の男が現れた。

「ルナ迎えに来たよ」


だがルナは身体を震わせ流閣の背後に隠れる。

目の前の男はその様子を見て言葉を続ける。

「せっかく兄ちゃんがわざわざ迎えに来たのになんで隠れるかなぁ?」


流閣は一歩前に出て男に聴く

「レナのお兄さんですか?すみませんがレナはこの通り体調が優れないようですので又後日お越し願えますか?」


男は頬をぽりぽりと掻き

「んー正直他人の君が家庭内での事に首を突っ込んで欲しくはないんだけど…まぁ良いよまた後日会いに行くよ、レナそれじゃあね」


男はそのままくるりと反転し街中に消えていった。


「フー、フー、フー、フー、ハー、ハー」

レナは激しく呼吸を繰り返しふらりと倒れた

「レナっ!!」

流閣はレナをその場に倒れさせ

「ゆっくり呼吸しろレナっ」


鉄斎が宿に戻って数分後

「鉄斎さんレナが倒れました。」

鉄斎はベッドの上を空けて

「どれ診せてみろ」

鉄斎は気功医療を発動させる。

「ストレスが要因の過呼吸だなぁ呼吸は落ち着いてるし今夜ぐっすり寝れば回復するだろう」

流閣はホッと溜息を吐き

「そうですかそれは良かった」

鉄斎は流閣に問う。

「にしても何があった?」

流閣が答える

「レナの兄と名乗る者が現れたらこんな状態に」

鉄斎は手を顎に当てて先程襲われた事を告げる。

「……てワケなんだが流閣恐らくお前が会ったレナの兄貴と俺を襲った連中は何か関係してる。」

流閣は肯定する

「そうですねじゃなきゃタイミングが良すぎる。」

鉄斎は流閣に確認する。

「そもそもレナが以前まで喋らなかったのって」

流閣は額に手を当てて答える。

「暗器使いとしての教育で物音を立てない為に言葉も喋らないように教育されていたようです」

「俺はてっきりグワイガンが仕込んだモノだと思ったんだが」

鉄斎は腕を組み天井を睨む

「こりゃキナ臭ぇなぁ」


そして夜が明けレナを連れて闘技場の地下に向かった。

「まぁ起きてすぐに暴れられたら困るよな」

すると鉄斎は自害した覆面の男の死体から撮った麻痺の薬が塗られた針で刺した

「恐らく俺に情報を吐かせる為に持ってたモノだ、恐らく口がきけるようにはなってるはずだが念のために」

鉄斎は気功医療で麻痺の巡りを鈍化させた。


黒装束の男は目を覚まし

「目を覚ましたな、おい俺に何を聴きたかったんだ?」

男は目を白黒させる。

「ここは?」

鉄斎は頭を掴み告げる

「テメェは俺の聴く事だけ答えろ、口答えは許さん」

男は頷く。

「じゃあもう一回聴いてやる俺に何が聴きたかったんだ?」

男は口を開く

「ジンバルス王国から暗器使いが突如消え去り行方を追ったらガルリム連邦国に移動した事が分かった情報屋によるとトーナメント優勝者の連れに見た目が良く似ているという情報を貴様に確かめたかった。」


鉄斎は聴く

「誰の命令だ?」

黒装束の男は喋る

「砂の国ナエルの男だ」


「砂の国ナエル!!」

ニーカが突如叫ぶ。

「知ってるのか?」

ニーカは慌てふためきながらも

「は、はい砂の国ナエル又の名を盗賊国ナエル。

ガルリム連邦国西方に位置するメーラー砂漠一帯を領地とする国で街は存在せず砂漠の魔獣を移動力として移動する放浪国家です、そして彼等の収益は砂漠の盗掘と近隣国家からの略奪そして暗殺業おおよそこの世界の闇の部分を知る国家の一つです。」


鉄斎は少し考えた後に

「その男の特徴は?」


黒装束の男は口を開く

「身長はあんたより少し上ぐらいで身体は太くないが筋肉質で肌そこのお嬢さんと同じ褐色の…」

「ちょっと喋りすぎかな」

男の首が跳ね飛ばされる。

流閣は目を見開く

「貴方はレナのお兄さん!!」

レナの兄は頬をぽりぽりとかき

「んーレナに会うまでに仕事をポカした奴の後処理に来たんだけどこのタイミングかぁ弱ったなぁ」

鉄斎は気功予知を振る活性させて相手の出方を伺う。

「あぁ貴方が鉄斎さんか、申し訳ない僕の不手際で随分と不快な思いをさせてしまったね名乗るのを忘れてた僕の名前はリンキーそこのレナの兄だ」

そう言ってリンキーは頭を下げた後に自己紹介をした。

「まだレナから話を聞いてないだろう君らの前で人も殺してるしね今日は一旦帰るよ明日の昼、レストラン「キャプテン」で説明させて貰うよそれじゃ!」

リンキーは闇に消えた。


鉄斎はフーっと溜息を吐き喋る

「あいつ暗器使いだな得物は紐系か?とりあえずレナ説明してくれ」


レナは頷き一旦宿に引き上げて行くのだった。



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