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流閣はその後全治6ヶ月と診断された。
「大会が終わったら直してやるよ。」
流閣は痛みに引き攣った笑みを浮かべて
「ありがとうございます。」
素直に礼を言った。
だがこの会話を聞いていた人物がいる。
セイニヒである。
「鉄斎さん頼みがある。」
「なんだ?」
するとセイニヒは土下座をして俺に頼み込んだ
「ヒーポを治して欲しい、頼む」
鉄斎は聴く
「それはヒーポ自身が望んでるのか?」
セイニヒは叫ぶ様に告げる
「アイツはまだ伸びるあのチャンプに立ち向かえたんだ、俺はアイツともう一度闘技場で戦いたい!!」
鉄斎はやれやれといった様子で告げる。
「まずヒーポを診てやるのは大会終了後それとこの話は他言無用それとヒーポ自身が治療を受けたいと本人の意思が確認出来たらやってやる」
セイニヒは頭を下げたまま
「感謝する」
(まぁこの後の相手があの野生児なわけなんだがなぁ)
その二日後
原獣人ギムル 対鉄斎の試合の日となった。




