原獣人 ギムル
―翌日ネール闘技場―
ネール闘技場では日に六度程試合が行われる。
これは、評議会の議決の票数集めではなく純粋に賭け事として使われるそんな中この賭け事の試合には度々意思の疎通が図れる上級魔物も含まれる。
その魔物の試合が今日のメインイベントであった。
原獣人ギムル 対 魔闘士ポッチ
鉄斎と流閣は本日の試合後半から観戦していた。
「原獣人ギムルか、二足歩行なんだな、しかも昨日リベルドより頭2つデカイ。」
流閣も肯定する
「えぇあのしなやかな脚回りの筋肉、オーガのソレより遥かなノビと速度が出そうですオマケにあの太い首、異常な程発達している肩周りの筋肉人の技で対抗出来るか」
「いよいよ始まります本日のメインカードは魔闘士ポッチ対原獣人ギムルオッズは3対7ギムルの優勢ですでは本日の解説をお願いしますハーシーさん」
「はい魔闘士ポッチは土の魔闘士です。特にポッチは打たれ強さに定評がありますのでギムルの猛攻を防ぎつつもダメージを与えられるかが鍵となります。」
「魔闘士ってのも色々バリエーションがあるんだなぁ」
と鉄斎は感想を漏らし、流閣も推察を述べる
「硬化ですかなかなか厄介な技だと思いますが」
「まぁ始まってからのお楽しみという事で、」
ゆっくりとギムルがポッチに近づく、ポッチは土魔闘士最高峰全身硬化を施している
2人同時に右拳を振り抜く
ドオオォオオオン!!!!
「2人の拳が正面からぶつかったぁぁあああ!!だがポッチの右腕は全壊している!!!!」
「ぐあぁぁあああ!!!!俺のォオオオ腕があぁぁあああ!!!!」
「勝負あり!!」
「レフェリーが試合を止めました!!圧巻の一言です!!いやぁハーシーさんまさかの展開でした!!!!」
「いやぁポッチの全身硬化はこの国屈指の硬度を誇ります。ですがそれは人間の範疇という事実を突きつけられましたね」
と実況と解説をしてる頃
「規格外だな。」
「えぇ桁外れの野生です。」
「出たくなったな試合。」
「パトロンを探さないと。」
「そうだな」
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その夜パトロンはあっさり見つかったニーカであるあの女金印使って俺らをオオアザの国代表にしやがったまぁ有り難いのだが
こうして翌日俺らは試合に出ることとなった。
ずっと観戦でしたが出ますとも




