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18話牢屋に閉じ込められた

王国に到着して手錠を着けた俺は牢屋にいた。

壁にもたれてゆっくりと時間を過ごした。手錠に鉄球をつけられて余り身動き出来ないようにしたらしいが俺には意味がない。


「でもなあー、抜け出しても面倒なことになるだけだしな」


響く俺の声、

虚しいな。


だが、足音が聞こえ始めた。


・・・二人だな

俺の牢屋の前に兵士と今では姫騎士であるカトリアが現れた。

すらっとしたような脚に腰まである髪がキレイな美人さんだ。なんで勇者と結婚したのかわからんけど


「おう、久しぶりだなカトリア」


「ふん、無様だなカリネ」


相変わらず冷たいね


「なに、まだ女からモテるのか?」


「相変わらず口の減らない奴だ」


カトリアが兵士を払って近くにあった椅子に座って脚を組んだ。


「で、強くなったのか?」


カトリアが質問を始めた


「さあな」


「そうか」


俺をまじまじと見て


「たいして変わったように見えないがお前は山でなにをしていた?」


「静かに暮らしていたさ」


「本当か?」


顔を近づけてきた

目には真意かどうかを確認している目だった。


「本当だ」


俺もそれに答えて目を合わせた。

しばらくしてカトリアが目をそらして言った。


「はあ、勇者がお前の処刑方法を決定したそうだ」


「あれ?なんで教えてくれんの?」


「お前が勇者の父親である人を殺したかは知らないが、せめてお前が覚悟を決めやすいようにしてやろうと思ってな」


「あ、そう…で処刑方は?」


カトリアが俯いた。


「…闘技場でバハムートを解放して素手で戦わせるって」


バハムート、神に近い生き物。あるところでは崇められている。

そんなを奴を捕まえるとは…勇者も堕ちたものだな。


「なあ、カリネ」


「なんだ」


「私は…どうしたらいいんだ」


カトリアか顔上げた。

泣いる。…泣かせたのか


「お前は勇者の嫁だろ?だから「違う!」…なに?」


椅子から立ちカトリアが叫んだ。

鉄格子を握り話始めた。


「私は勇者と結婚はした。」


「ああ」


「だが、しばらくして私は聞いてしまった」


「…」


「私はただの道具だと」


「…道具」


「私はただの片思いだったのだ!勇者にとって私は道具だったんだ!私は、私は…どうすればいい?」


「…」


難しい話だ。

沈黙が続いたあと、俺は口を開いた


「カトリア、俺が解決してあげてもいいぞ?」


カトリアが鉄格子を強く握りガタガタっと揺らした。怒ったように


「お前に!何ができる!パーティーで一番弱かったお前に!?」


「じゃあなぜ俺に聞いた。自分はどうすればいいってなぜきいた?」


「それは…」


鉄格子を握る力が弱くなった。


「お前も聞いているんだろ?ナーディから」


「…」


沈黙は答えだ、カトリア


「お前はどうしたい? 」


お前は俺の目を見て犯人ではないとわかっているはずだ。


「どっちを選ぶ、一生勇者に道具扱いか?ここを出て答えを探すか?選べ…俺がバハムートに勝ったあとに」


カトリアが驚愕した


「勝つつもりか!?あんな化物に!?」


「勝たないと信用を得られないからな」


カトリアが鉄格子から手を離した。


「…勝てるはずがない、私でも無理だからな…残念だ」


「そうか、時間はまだある…考えな?」


「お前は勝てるはずがない…」


そう言い残して歩いて行った。


「はあ、面倒なことに…」


俺は目ゆっくりと閉じた







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