17話はあ~うまい
王国の王の間
「なに!?賢者を捕らえただと!!」
王座からバッ!立ち上がった
「はい、マリナ様が捕らえた報告がありました」
報告をしているのは
勇者の家来の一人、アリサ
普段、王国騎士団団長であり、無表情な顔と強さから氷結の騎士と言われている
なお、この情報は賢者調べである
「?、どうした震えて」
「い、いえ、なんか寒気が」
「お前のファンか?」
「ご冗談を」
「まあいい、下がれ」
「は!」
シュパ!一瞬にして消えた。
「そうか捕まったか…よくやったマリナ」
そのあと汚い笑い声が部屋に響いた。
いやだね~、
一方賢者は
「ほら、紅茶だ」
「ありがとう」
魔法の部屋で紅茶をマリナにごちそうしていた。俺が魔法の部屋を開けてたら逃げると勘違いして突っ込んだため大変なことになり勘違いさしたお詫びとしてごちそうしてやっている。
ちなみにマリナの手下のマルボウくん達は移動中の馬車の警備だ
マリナは一口飲んだ
「ふ~、まろやかでおいしいわね」
「どうも、お菓子もあるから」
お菓子を取り出した。俺オリジナルクッキーだ
マリナは手に取ってパクッと食べた。
「~ん、おいひい!」
「満足してくれてよかった」
ほっぺに手を当て幸せそうな顔をしている。
俺は椅子に座って一息ついた。
「さて、話を聞かせてくれないか?」
「むぐもごふぐ」
「あー、飲み込んでからな」
「ごくっ、なんの話?」
首をかしげた。決まっている
「なんで俺が指名手配されているんだ?」
「…あなたが勇者の父親を殺した事になっているわ」
俺が勇者の父親を殺した?
「いつだ?」
「えっと、あなたがいなくなって一年たったくらい」
一年か、たしか俺は普通に山に籠って「魔導拳」を開発してた時だな。
「どうして俺が殺した事になってんだ?」
「勇者の父親が殺される瞬間をを見たって人がいたみたいよ」
「見た?」
「ええ、確か高位貴族のシルク・シルバークって名前だったわ」
「シルク…」
どこかで…
「ところでさ!」
なんだよ今思い出しそうなのに
「実は、勇者と私…結婚したのよ!」
「・・・あ、おめでとう」
「えっ、それだけ?」
「それだけ」
「なんでよ!もっと喜びなさいよ!」
「お前ら女子、皆勇者のこと好きだったじゃん、そんなの喜ぶ以前にガッカリだ」
ため息をはいた。
「え、なに?もしかして自分もモテるとか思っていたの?プププ、あんたがモテるわけないじゃん!」
マリナに指をさされて笑われた。
「なんだと?俺はモテるね!絶対モテる!」
「ムリムリ、絶対ムリね!」
全否定された。悲しいな
「そういえば、他の奴はどうしている?」
「皆、勇者と結婚したわよ」
そうか、結婚したか
「でも…」
「でも?」
「ナーディが最近勇者のために経済やお金の計算とか頑張っているんだけど勇者が全然相手にしないのよ」
おお、ナーディ頑張ってるな…武道家なのに
「はあ、私も相手にされなくて困っているわ」
「まあまあ、紅茶でも飲んでみな」
新しい紅茶を作った。
「ほら」
「ありがとう」
一口飲んでだらけきった。机にべったりとなった。
なんか俺が店を開いているみたいだ。
「あっさりしてるわね」
「うまいだろ?」
「うん」
俺は自分用を作って味わった。
はあ~うまい
「あのさ~」
「なんだ」
「あなたって強いの?」
「・・・なんで?」
「ナーディから聞いた」
「そうか」
「なんで隠してたの?」
「そうだな「着きました!!」…残念だなまた後で」
マルボウくんが到着を報告してきた。
「残念ね」
「さて、出るかな」
「ちょっと待って!」
「なんだ?」
「これを着けなさい!」
マリナが腰に着けていた袋から手錠を出した。
「あなたは指名手配犯だからね、着けないと」
「はいはい」
ガチャガチャっと
さあ行くぞ!王国の中に!
こうして賢者は王国に到着したのであった。