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「いやーやっぱ最っ高!」

「なんだかんだ来ると楽しいよねー」


 寛人のおかげでなんとか緊張がほぐれ、僕は自然を装い素直にアトラクションを楽しむ事に努めた。だがふと気を抜くと計画の事が頭をよぎり、後に控える実行の時を考えてしまい緊張をぶり返しそうになった。

 落ち着けと自分に呪文をかける。寛人の励ましを思い出し、その都度自分の心を落ち着かせた。

 気を紛らわせようと今回の表の計画である達雄の方を確認する。達雄は素直にその場を楽しんでおどけているが、やはり緊張もあるのだろう。何度もちらちらと小春の方を見ては反応を窺っている様は、純粋な恋心が垣間見えてなんだかこちらまで気恥ずかしくなった。

 

 達雄には今回、小春との距離とを縮める絶好の機会を用意すると伝えていた。

 たいした計画ではない。TRPには様々なアトラクションがあるが、その中の1つに「怨念迷館」というホラーアトラクションがある。迷路形式になった不気味な館を脱出するというありがちな設定だが、恐怖演出についてはなかなかの高評価を得ており、途中リタイアするものが続出している。ゴール出来た者はいまだ数人しかいないという実績だ。

 今回その怨念迷館に達雄と小春を二人っきりで入らせるというのが計画だった。ただそれを実行する為には男性陣の力だけでは無理な為、志乃にも協力を仰いだのだ。


 そしてついに今日という実行日を迎えた。

 いよいよ、その時だ。

 寛人が計画実行の合図を鳴らした。


「よし、じゃあ次は怨念迷館行こうぜ」


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